2017年に花束を
FirstUPDATE2017.12.31
@Scribble #Scribble2017 #大晦日 #やぶにらこぼれ 単ページ 経験談を書く

えと、今年の締めとして、今年を象徴する、と言ったら大仰だけど、当ブログで一番「今年っぽい」のはコレだと思うんで、こんなエントリタイトルにしてみました。

今年、新年一発目の企画として「かんさいじんはあほやさかい」というのをやりました。親子の会話という体で大阪論をやってみたのですが、本当のことを言えば「あほやさかい」のシリーズ化を目論んでいたんです。
けど実際は半分予告も兼ねた「はんしんふぁんはあほやさかい」を一回やっただけ。もう二度とやらないとかじゃないけど、ま、そんなに数は書けないのはわかった。つか会話形式は結構しんどい。(現注・その後、完全に「会話形式の書き方」を掌握出来たので、今は「さかい親子の大阪噺」として確立させることが出来ました)

んで「花束」シリーズです。
こっちは一切シリーズ化するつもりはなかった。その頃小林信彦著「喜劇人に花束を」を読み返してる時で、冷静に考えたら何だよ花束って、とか思ってたんだよね。
だったら、と半分はギャグのつもりでマイコンの話のタイトルに花束という言葉を使った。それが「マイコンに花束を」(現注・「人生で大切なことは全部マイコンが教えてくれるわけねーじゃん」の原型)です。

結果的に第2弾となった「花束を喫茶店に」(現注・このタイトルではオミットしたけど「軒下のゲームセンター」というエントリに「花束を喫茶店に」の内容の一部を包括しています)は、どうしても花束という言葉をタイトルに入れたい理由があったんです。
これは叔母が昔やっていた喫茶店の思い出話についてのエントリだったんだけど、その喫茶店の店名がね、そのまんま花束じゃないけど、まァ花束みたいね名前だったんです。(と書くとバレそうだけど)

この時点ではシリーズ化するつもりなどさらさらなくて、2回もタイトルに「花束」と入ったのは、アタシとしては「たまたま偶然」のつもりだったんです。
だからPDAの思い出話も「マイコンに花束を」の姉妹編として書いたにもかかわらず、直前で「PDAに花束を」から「やぶにらみじゃぱん14年、もばいる16年」(現注・「デジタルガジェットノウワゴト」の原型)に変更したんです。早い話がシリーズにしたくなかったっつーか。
だって最初はギャグのつもりだったんですよ。ギャグだから許せる、一回こっきりだから許せるわけで、「花束」シリーズなんてカッコ悪すぎるだろ、と。

ま、それも無駄な抵抗というか、完全に「無」の状態の大学一年の頃の話のタイトルに使ってしまった。「孤独」ってのを入れるのはすぐに決まったけど、それに続く言葉が思いつかず、もういいや、と「孤独に花束を」(現注・2023年現在オミット)にしてしまった。ま、「孤独」と「花束」が良い対比になってるしいいんじゃね?と自分に言い訳しながらね。

以降、完全にタガが緩んで「ビデオデッキに花束を」(現注・「イッツア、と言えば、ソニー、だけじゃない」に包括)、「入院に花束を」(現注・2023年時点ではオミット)、「鎌田敏夫に花束を」(現注・2023年時点ではオミット)、「ベローチェに花束を」(現注・「ベローチェへの奇妙な愛着」にタイトル変更)と連発しますが、最初の「マイコンに花束を」が全5回、「やぶにらみじゃぱん14年、もばいる16年」が全4回なのを除いて、あとはすべて3回未満の連作です。「ビデオデッキ」と「ベローチェ」なんか一回だけで連作ですらない。

しかし極秘裏、じゃないけど、ひそかに大型連作を企画していた。それが「ミレニアム前後に花束を」なんだけど、これは結局「決別の旅」というテキストと結合&大幅増補して「決別に花束を」という超大型連作に生まれ変わります。
何しろ「決別に花束を」は本編だけで計19回。プロローグを入れるとちょうど20回。さらに番外編として5回(「NG集」1回、「ホームページを作ろう!」3回、「通り過きぎていったテレビドラマ」1回)と、全部合わせると、何と25回にも及ぶわけで。(現注・この連作版とはまったく別の形のリライト版「決別に花束を」ココ

今年は2004年以来、実に13年ぶりに年間の更新回数が300を超えました。
14年もブログをやってるからよくわかるけど、ブログネタなんか早々思いつかないのですよ。なのに今年300を超えたのは麺棒を使ったが如く伸ばしに伸ばした、ある意味究極の自分語りエントリ「花束」シリーズがあったからこそです。
長すぎる、とか、誰もテメエの経験なんか興味ねーよ、という声(が実際あったかさえ定かじゃないけど)も無視し、麺同様「伸ばしたからこそ、美味しいものとして扱えた」というふうにしたかったし、それにチャレンジしたのが「花束」シリーズだとも言える。

中でも、ほとんどたいしたことが起こらない、たった2日間の出来事を計4回、文字数にすれば1万文字以上にも及ぶテキストに起こした「決別に花束を」の第13~16回はその極北でしょう。(現注・これはこの回のみ切り離した形でココにあります)
正直あの程度の出来事を「無理矢理引き伸ばした感もなく、あの長さとして書き上げた」ことは、自分ではかなりたいしたものだと思ってる。つかダラダラ長いだけ、と言わせないレベルには出来たと自負しています。

長年ブログをやってると新しいことにチャレンジしたくなるのです。本来ならブログとしては適してないこともブログの枠内でやってみたくなる。
長いという理由だけで読む気が起こらないという人を相手にする気はさらさらないけど、長くても面白ければ良い、と思える人なら納得出来るものが書きたくなったっつーか。しかも基本的に一番他人が興味を覚えづらい「まったくの無名人の自分語り」でね。

「花束」シリーズはネタを思いつくのは容易だけど(何しろ過去の出来事を洗えばいいんだから)、実際に書くのはかなり大変なんです。しかし書く苦労とネタを絞り出す苦労なら、まだ書く苦労の方がラクはラクだな、と。
それくらいネタを探すのはしんどいわけで、自分語りの長文を書くのはブログを続けるための妥協点と言えるのかもしれない。新しいことにチャレンジすることによってモチベーションを上げながら、ある意味ラクをしてるわけだから。

てなわけで今年も終わりですが、来年はさらなる「花束」シリーズを用意しています。ま、お楽しみにっつーことで。
それではみなさん、良いお年を!







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