ま、何せ「ルックバック」なんでね、一応はフォーマットに合わせて、このページでは1987年のランキングを見ていきます。
まずは新語流行語大賞なのですが、この頃はまだユーキャンは絡んでおらず、単純に「新語流行語大賞」ってだけです。
しかも今と違い、新語部門と流行語部門に分かれているわけで、何か分けた方がわかりやすいと思うのですがね。ま、絶対1位みたいなのを決めたければ一緒にするしかないんだろうけど。
新語部門金賞 マルサ(映画監督 伊丹十三/女優 宮本信子)
新語部門銀賞 JR(日本国有鉄道清算事業団理事長 杉浦喬也)
新語部門銅賞 第二電電(第二電電株式会社社長 森山信吾)
新語部門表現賞 サラダ記念日(歌人 俵万智)
新語部門 朝シャン(モーニング・シャンプー/資生堂商事株式会社セールス商品事業部)
新語部門 ノリサメ(高田純次・兵藤ゆき)
流行語部門金賞 懲りない○○(安部譲二)
流行語部門銀賞 「なんぎやなぁ」(辛坊治郎/森たけし)
流行語部門銅賞 ゴクミ(後藤久美子)
流行語部門大衆賞 マンガ日本経済入門(石ノ森章太郎)
流行語部門 ワンフィンガー ツーフィンガー(村松友視)
流行語部門 サンキューセット(日本マクドナルド株式会社社長 藤田田)
流行語部門特別功労賞 “国際”国家(中曽根康弘)
流行語部門特別賞 鉄人(広島東洋カープ 衣笠祥雄)
どうにも「知ってる」のと「知らない」のが半々くらいなのが何とも。
ここまでアタシは散々「記憶力が悪い」と書いてきましたが、この場合は「憶えてない」というよりもあきらかに「知らない」と言う感じなのですよ。ま、これは最近の新語流行語大賞も同じだけど。
「知らない」で言えば「ノリサメ」はまったく知らない。メンツ的に「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」関係だと思うし「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」は見てたはずなのにね。
あと「なんぎやなぁ」も知らん。辛坊治郎と森たけしということは関西発か?つかよみうりテレビ発なのか?
懐かしいで言えば「ワンフィンガーツーフィンガー」かね。
たしかこれ、ウイスキーのCMかなんかだったと思う。要するに水割り(ソーダ割りでもいいけど)の時のウイスキーの分量で、ワンフィンガーならグラスの底から指1本分、ツーフィンガーなら2本分、といった具合だったと思う。
今こんなこと言うヤツいるのかね。今度バーに行ったらおもむろに「ワンフィンガーで」って言ってみよう。ま、バーに行く予定なんか皆無だけど。
◆ 1987年ヒット商品ベスト20
1位 自動製パン機
2位 サラダ記念日
3位 NICS製品
4位 巨大迷路
5位 「Be-1」グッズ
6位 プールバー
7位 本の宅配
8位 ハイオクタン価ガソリン
9位 ケミカルウォッシュジーンズ
10位 衛星放送
11位 大画面テレビ
12位 洗髪洗面化粧台
13位 スーパードライ
14位 4WS自動車
15位 「トマトの本」
16位 おにぎり
17位 電動水鉄砲
18位 通勤快足
19位 テレビ電話
20位 夏型チョコレート
あ、と思うのは「Be-1」グッズで、Be-1ってのは日産が出してたコンセプトカー寄りのコンパクトカーなのですが、とにかくデザインがカワイイってことでBe-1のロゴをあしらったグッズが結構出てたんですよ。
あとは、やっぱフシギでしょうがないのが9位の「ケミカルウォッシュジーンズ」ですか。

というのも翌1988年時点でケミカルウォッシュジーンズと言えば「ダサいの代名詞」になっていたから で、つかファッションになんか一切興味がない人間が履くヤツ、みたいな扱いだった。
実際、店に行ってもケミカルウォッシュジーンズは投げ売りされていたんだけど、1987年時点では流行ってたのかね。ここまで書いてきたようにこの年アタシは他人さんとの接触ゼロ生活だったからよくわからん。
説明が必要そうなのは3位の「NICS製品」ですが、要するに新興工業国、この当時の香港、シンガポール、大韓民国、台湾で作られた製品のことで、合わせて中華製を扱ってる場合も結構あってね、何か専門の店がいろいろ出始めたんです。
もはや、とくに韓国とか中国の製品なんか当たり前すぎて若い人は違和感を持つだろうけど、当時は韓国製、中国製とか、高い安い以前にどこにも売ってなかった。だから目新しかったんです。そういう時代だったんですよ。
さあさあ、いつもの「ルックバック」であればここでインターネット関連、とくにYouTube関連のランキングなのですが、何しろ1987年にはまだインターネットはない。正確に言えば「影はあるけど形はない」と言ったところか。
そうなってくると、1987年当時、メディアの王様だったテレビについて触れないわけにはいかない。ということでジャンル別の視聴率ランキングをば。
◇ ドラマ
1位 「大河ドラマ 独眼竜政宗」最終回(NHK総合、12月13日)47.8%
2位 「連続テレビ小説 チョッちゃん」(NHK総合、9月17日)46.7%
3位 「連続テレビ小説 都の風」(NHK総合、1月31日・2月28日)44.9%
4位 「連続テレビ小説 はっさい先生」(NHK総合、11月28日)42.0%
5位 「男女7人秋物語」最終回(TBS、12月18日)36.6%
6位 「ママはアイドル!」最終回(TBS、6月16日)28.6%
まァ、後世に残る傑作だった「男女7人夏物語」の続編である「男女7人秋物語」がここに入るのは理解出来るだろうけど、たぶん若い人は誰も知らないであろう「ママはアイドル!」がって、リアルタイムで知ってるアタシですらフシギな気がする。
「ママはアイドル!」は中山美穂主演、内容的には「おさな妻」とか「おくさまは18歳」をベースにしてヒロインがアイドル設定という。ってたぶんこんな感じだったような。

とにかくあんまり憶えてないけど、まだ主演格でなかった頃の永瀬正敏がいい味出してた、と思う。
あとは、何しろアタシは大河ドラマを見ないし、朝ドラもこの頃はまったく見なかったのでよくわからん。
◇ バラエティ・歌番組
1位 「第38回NHK紅白歌合戦」(NHK総合、12月31日)55.2%
2位 「完全生中継 おめでとう郷ひろみ・二谷友里恵結婚披露宴」(フジテレビ、6月2日)47.6%
3位 「完全独占生中継・おめでとう!!渡辺徹・榊原郁恵結婚披露宴」(日本テレビ、10月14日)40.1%
4位 「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」(TBS、11月21日)36.0%
5位 「火曜ワイドスペシャル 第3回爆笑!!スターものまね王座決定戦」(フジテレビ、10月20日)33.0%
6位 「クイズダービー」(TBS、12月19日)32.7%
7位 「なるほど!!ザ・ワールド」(フジテレビ、3月17日)31.8%
8位 「男女7人夏物語評判編 生放送だよ!!さんちゃん・しーちゃんのなんでもトーク」(TBS、4月3日)31.1%
9位 「連想ゲーム」(NHK総合、3月11日)30.6%
10位 「FNS番組対抗!!なるほど!!ザ・秋の祭典スペシャル'87」(フジテレビ、9月28日)30.0%
11位 「第29回日本レコード大賞」 (TBS、12月31日) 29.4%
いやぁ、何じゃこりゃ。
何がすごいと言っても「芸能人の結婚披露宴中継」が恐ろしいほど視聴率を取ってるところで、渡辺徹と榊原郁恵の結婚披露宴がこんな視聴率取ってたとか、今となっては信じられん。
わかりづらいけど「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」も実は加トちゃんの結婚披露宴中継です。 もちろん「前の」ですけど。
◇ スポーツ
1位 「第41回福岡国際マラソン」(NHK総合、12月6日)41.0%
2位 「'87プロ野球日本シリーズ「西武×巨人」」第1戦(TBS、10月25日)34.8%
3位 「水曜ナイター「中日×巨人」」(TBS、4月29日)34.7%
4位 「ナイター中継'87「広島×巨人」」(フジテレビ、5月5日)33.7%
5位 「FNNニュース・あすの天気/プロ野球「大洋×巨人」」(フジテレビ、7月18日 20:54-21:00)33.1%
6位 「木曜ナイター「巨人×ヤクルト」」(日本テレビ、10月8日)32.9%
7位 「プロ野球「広島×巨人」」(NHK総合、8月29日 19:17-21:30)31.8%
8位 「'87プロ野球日本シリーズ「西武×巨人」第6戦」(TBS、11月1日)30.9%
9位 「'87国際女子駅伝アマダカップ」(日本テレビ、2月22日)30.3%
10位 「ナイター中継'87「ヤクルト×巨人」」(フジテレビ、6月3日)30.3%
11位 「火曜ナイター「巨人×広島」」(日本テレビ、9月8日)30.2%
「プロ野球中継が視聴率取れる時代」だったのよ。ついでに言えば「プロ野球中継というよりも<巨人戦>中継」なら確実に視聴率が取れたと。もうそれしか言えん。
◇ アニメ
1位 「サザエさん」(フジテレビ、2月8日)34.1%
2位 「タッチ」最終回(フジテレビ、3月22日)30.8%
このふたつしか載ってなかったんだけど、どうですこの「サザエさん」の大正義っぷりは。
当然のことながら完全なる<通常回>であり、つまりスペシャルでもなんでもなくても、この頃の「サザエさん」は視聴率30%が「当たり前」だったんです。
「面白いから見る」とも違う。上手く言えないんだけど、完全に生活の一部として、顔を洗ったりメシを食ったりするのと同様、何故?と問おても何の意味もない。
とにかく、日曜日の18時30分になると、まるで自分の意思なんかないように、誰かに操られてるように、国民の大多数がフジテレビ系にチャンネルを合わせたのです。
これを「莫迦」とか「洗脳」とか罵倒するのは容易いのですが、罵倒してるっつーかこの現象を否定的に見てる時点で「あ、そういう人なのね」と見切るリトマス試験紙というか。アタシは。
てなわけで、続いてはオリコンランキングをば。この時代までは「オリコンランキングを見れば時代がわかる」って感じだったので。
1位 命くれない(瀬川瑛子)42.2万枚
2位 TANGO NOIR(中森明菜)34.8万枚
3位 雪國(吉幾三)33.6万枚
4位 STAR LIGHT(光GENJI)31.8万枚
5位 Strawberry Time(松田聖子)31.6万枚
6位 難破船(中森明菜)30.4万枚
7位 Blonde(中森明菜)30.1万枚
8位 無錫旅情(尾形大作)29.6万枚
9位 追憶(五木ひろし)28.1万枚
10位 君だけに(少年隊)28.1万枚
11位 木枯しに抱かれて(小泉今日子)27.8万枚
12位 ろくなもんじゃねえ(長渕剛)27.3万枚
13位 輝きながら…(徳永英明)27.2万枚
14位 楽園のDoor(南野陽子)25.8万枚
15位 I Love you, SAYONARA(チェッカーズ)25.7万枚
16位 stripe blue(少年隊)25.1万枚
17位 WAKU WAKUさせて(中山美穂)23.7万枚
18位 話しかけたかった(南野陽子)23.1万枚
19位 バラードのように眠れ(少年隊)23.0万枚
20位 MARIONETTE(BOφWY)23.0万枚
21位 サマードリーム(TUBE)21.8万枚
22位 Get Wild(TM NETWORK)21.7万枚
23位 50/50(中山美穂)21.0万枚
24位 派手!!!(中山美穂)20.5万枚
25位 WANDERER(チェッカーズ)20.4万枚
26位 Oneway Generation(本田美奈子)20.3万枚
27位 愛しき日々(堀内孝雄)20.0万枚
28位 パンドラの恋人(南野陽子)19.9万枚
29位 SHOW ME(森川由加里)19.7万枚
30位 北の旅人(石原裕次郎)18.8万枚
とにかく「バランスいいなぁ」としか思えない。
というかね、ランキングって「いろんなジャンルから精鋭が集まってきた」感がないと面白くないんですよ。
そこに行くとこの年のオリコンランキングは演歌、アイドル歌謡、ポップス、バンドサウンドと良い意味での統一感がない。だから「時代が見える」わけで。
さあ最後は紅白です。
【白】森進一「悲しいけれど」(20回目)
【紅】八代亜紀「恋は火の川」(15回目)
【白】布施明「そして今は」(15回目)
【紅】岩崎宏美「夢やぶれて I Dreamed A Dream」(13回目)
【白】尾形大作「無錫旅情」(初出場)
【紅】瀬川瑛子「命くれない」(初出場)
【白】チェッカーズ「I Love you, SAYONARA」(4回目)
【紅】中森明菜「難破船」(5回目)
【白】稲垣潤一「思い出のビーチクラブ」(初出場)
【紅】小比類巻かほる「Hold On Me」(初出場)
【白】山本譲二「夜叉のように」(6回目)
【紅】川中美幸「愛は別離」(7回目)
【白】吉幾三「海峡」(2回目)
【紅】松原のぶえ「なみだの桟橋」(3回目)
【白】近藤真彦「愚か者」(7回目)
【紅】小泉今日子「木枯しに抱かれて」(4回目)
【白】加山雄三「海 その愛」(11回目)
【紅】松田聖子「Strawberry Time」(8回目)
【白】竜童組「八木節イントロデュース」(初出場)
【紅】佐藤しのぶ「オンブラ・マイ・フ ラルゴ「なつかしい木陰」」(初出場)
【紅】五輪真弓「心の友」(4回目)
【白】チョー・ヨンピル「窓の外の女」(初出場)
【紅】荻野目洋子「六本木純情派」(2回目)
【白】少年隊「君だけに」(2回目)
【紅】金子由香利「おお我が人生」(初出場)
【白】沢田研二「チャンス」(15回目)
【紅】神野美伽「浪花そだち」(初出場)
【白】村田英雄「男の花吹雪」(26回目)
【紅】小柳ルミ子「ヒーロー」(17回目)
【白】菅原洋一「ラ・バンバ」(21回目)
【紅】大月みやこ「女の駅」(2回目)
【白】細川たかし「夢暦」(13回目)
【紅】小林幸子「雪椿」(9回目)
【白】新沼謙治「津軽恋女」(11回目)
【紅】石川さゆり「夫婦善哉」(10回目)
【白】北島三郎「川」(24回目)
【紅】由紀さおり「赤とんぼ?どこかに帰ろう」(11回目)
【白】谷村新司「昴 -すばる-」(初出場)
【紅】和田アキ子「抱擁」(11回目)
【白】五木ひろし「追憶」(17回目)
八代亜紀とかサブちゃんとか「その位置でいいの?」と思わされる。いや別に和田アキ子と五木ひろしがトリなことに何の不満もないけど。
ま、何となくですが、ちょっと今の紅白につながる感じはあるね。チョー・ヨンピルが出てたり、谷村新司が「昴」を歌ったり。(=この年リリースされた楽曲ではなくかつての大ヒット曲を歌う、という意。ちなみに加山雄三もそう)
ただそれでも、やたら紅白スペシャルと称してメドレーを歌ってないだけマシな気もするし。
あと、今に比べたら出演者が少ないね。つか放送時間も短かったし。
マジでこれくらいでいいよ。んな5時間も6時間もやる番組じゃないよ。
んで一応、この頃のムードがわかるように、1987年当時に放送されていたCMの動画を貼っつけておきます。
はい、これで(積み残しはあるとはいえ)1987年の「世間的」な振り返りは終わり。Page5はひたすら「個人的」に行きます。
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