ま、何と言うか、アタシも当サイトでいろんなことを書いてきましたが、ネタとしては豊富だし、ましてや確実に「自分にしか書けないこと」であるにもかかわらず、何故かほとんど書いてなかったことがあります。
アタシは2012年8月末から2013年2月末までイギリスはロンドンに滞在していました。
この時の経験は人生の中でもトップクラスに大きかった。それは間違いない。しかし、何のことか、リアルタイムでも、後々になってからも、ほとんど文章化してないのです。
ちなみにロンドンに滞在していた期間、アタシが当サイトにてエントリしたのは以下の通りです。
・2012年9月25日更新「iPhone5を買ってみたわけだが」
・2012年10月23日更新「イギリスに滞在しているわけだが」
・2012年10月24日更新「ネット社会の威力」
・2012年12月24日更新「ブリッジ」
・2012年12月31日更新「今年の締めくくりは何故か阪神」
・2013年1月1日更新「新年だから夢の話」
・2013年1月6日更新「荒野の仮面ライダー」
・2013年1月12日更新「エゲレスの食べ物についてザックリと」
・2013年1月20日更新「アタシがはじめて映画に出た日」 ※
・2013年1月22日更新「ジョークの難しさ」
・2013年1月31日更新「フータくんという分岐点」 ※
※ 「アタシがはじめて映画に出た日」は「アタシがはじめてメディアに出た日」として、「フータくんという分岐点」は同タイトルで、いずれも後年になって大幅リライト済
以上、計11回。たったこれだけ。これでも「結構書いてるじゃないか」と思われるかもしれませんが、ちなみに2023年の更新回数は242回。ほぼ1.5日に一回更新してる計算になる。
しかし、このロンドン滞在期間の半年間は約16日に一回という頻度で、単純計算で「今の約1/10しか更新してなかった」と考えるなら、どれだけ「ロンドンライフを文章として残しておこう、という気がなかった」かわかるんじゃないでしょうか。
しかもです。11回の更新のうち、ガッツリとロンドンでのアレヤコレヤを書いてるのはたった4回だけ。半年も住んでたのに、たった4回!
アタシは当サイトを一切「日記めいたものを書く場所」としては利用していない。それは別に生活のことを書きたいからやってるんじゃないってのもあるし、そもそも面白おかしい生活をしてないので頻繁に「何もない日」が訪れる。となったらそんな日は駄文なんか書くわけがなく、それこそ更新頻度なんて年に数回で終わってしまいます。
しかし、さすがに「海外に滞在してる」となると話は別で、この期間であれば、ぶっちゃけ、ほぼ毎日であっても「生活だけを記録したエントリ」を書き続けることは可能だったと思うし、サイトとして成立したと思う。
面白いこと、心底腹が立ったこと、悲しかったこと、衝撃を受けたこと、<情>に涙したこと、緊張で打ち震えたこと、もう、毎日のように、何かしらの、それこそ「これは文章として成立するなぁ」みたいなことが起こっていたんです。
なのに、そういうことはほとんど書いてない。
いやむしろ、避けてた、と言った方が適切かもしれない。だからこそ、ロンドンとは何の関係もない野球の話だったり「仮面ライダー」だったり「フータくん」の話だったりを書いていたのです。
何故そこまで、避けてたレベルで書かなかったのか、この心理を説明するのは非常に難しい。
まずは「あくまで仕事絡みで」これは一回、ちゃんとロンドンという街に滞在しなきゃいけないだろうとなったから半年間もロンドンに行ってたのです。
この「仕事絡みで」ってのは非常に重要でして、アタシは当サイトには一切、具体的な仕事のことは書いてないし(例外は「植木等ショー!クレージーTV大全」のことだけど、あれはもう、ほぼほぼボランティアみたいなもんだったから)、今後も基本的に書くつもりがありません。
しかし「生活」について事細かく書くとなったら、どうしても仕事の話が避けられない。いや上手くやれば仕事の話だけオミット出来るんだけど、非常に面倒くさい。
だったらもう、後述の理由を含めて「何も書かなくていいや」となってしまったわけで。
次が「違法滞在ではないけど、ちょっとトリッキーなやり方で滞在してた」ということです。
仕事の件があったから半年間ロンドンに滞在することになった、それは間違いないのですが、しかし「厳密に言えば仕事ではない」ってのがややこしいところで、ま、いわば「仕事のための事前調査」という言い方が正しいと思う。だからこの滞在期間は一円のギャランティも受け取ってないし、当然のことながらビザも取ってない。
一応ロンドンっつーかイギリスは半年間のビザなし滞在、つまり観光での滞在が認められているんだけど、これが結構ややこしくて、一番簡単な方法として「現地(つまりロンドン)の語学学校に通う」というのがあった。これなら入国審査で引っ掛かることはないし、基本的には強制送還されることもない。
ならば、ということで、別に英語を学ぶ気なんかさらさらなかったんだけど、隠れ蓑として語学学校を使わせてもらおうと。
ただ、やっぱ、ちょっとトリッキーなやり方で滞在してるってのもあって、あんまり大っぴらにしない方がいいかな、という心理が働いた、という。
3つめの理由は、これが一番説明が難しいんだけど、滞在場所が「ロンドン」、つまりヨーロッパというところです。
何かね、アタシの思い過ごしかもしれないけど、ヨーロッパに滞在なんてカネ持ちの道楽っぽいというか、イケ好かないと思われるかもしれない、みたいな。
実際は相当カツカツな生活をしてたわけで、語学学校っても一番安いところを探したし、日々の食事もなーんも贅沢していない。当然普段は自炊だし、ジャポニカ米なんて高くて買えないからスペイン米を食ってたくらいです。
ただね、それはそれで、ヨーロッパでビンボー生活ってのも「カネ持ちの道楽」っぽくて、どうにもネタとして書きづらいなぁ、と。
この3つの理由がこんがらがってね、とにかく上記のような理由を一切合切まとめた結果「ロンドンライフの文章化」をためらっていたんです。
もちろん今になってみれば「そんなの気にせずにもっと書きゃ良かったのに」って思うけど、リアルタイムではわかんないよ。ぶっちゃけ、マジで、毎日ビクビクしながら生きてたんだから。
さすがに衣食住にかんしては「1に節約、2に節約、を基本としたら何とか滞在期間中にカネが尽きることはない」って計算だったからそこまでビクビクしてたわけじゃないけど、それ以外の、様々なことにたいして神経を尖らせて生きていたのです。
そういうことをね、今さらながら書いてもいいんじゃないかと思い始めてきた。齢50代なかばを過ぎて、ロンドン滞在から10年以上経って、やっと。
ビクビクしてるってのは、言い方を変えればそれだけ起伏に富んだ生活を送っていたからであり、書いたらそれなりに面白くなるかもしれない、と。
ただし、何しろアタシはこの頃の生活をリアルタイムで文章化してないし、とにかくアタシは記憶力が悪い。かと言って2003年のように日記をつけていたわけでもない。
そこをどうするかだったんですが、さすがにね、海外に滞在してたこともあって、日本ではあんまり撮らない写真をかなり撮ってるし、あとTwitter、えと今のXですか、は珍しくかなりいろいろ書いてる。
なので、Twitterと写真、あとメモ書きだったり語学学校にかんする書類だったりを<杖>にしてやっていきます。
さあ、いよいよ本題に入りたいのですが、前日譚を書いておかないと後々の行動が理解不能になってしまうので、非常に面倒くさいんだけどやっておきます。
「ロンドンへの滞在」を決めたのは2012年の3月頃だったと思う。
この年の1月にロンドン絡みでの仕事が決まった。もう、決まった瞬間は人生でもトップクラスの至福の瞬間で、あんな嬉しかったこともそうそうありません。
それはいいのですが、この仕事を完遂するためには「ロンドンでの実生活が必要」だってのに気がついてね。ぶっちゃけ半年も生活したら余裕で足が出るに決まってんだけど、それでもとんでもない<箔>がつく仕事であり、その<箔>から生まれる後々の見返りを考えたら、つまりトータル、数年スパンで考えたら余裕で余剰が生まれる。
というか一番避けたいのが、成功したら<箔>がつくほどの仕事を失敗することで、そうなっては元も子もない。だったらもう行くしかないっしょ、と。
ただね、半年もとなると、どういうふうになるのか、というか、何をどうすればいいのか皆目見当もつかなかった。どういう手続きが必要なのか、何を事前準備で持って行かなきゃいけないのか、何もわからなかったのです。
それまでにロンドンに行ったのは3回。そのうち1回目と2回目の旅行についてはかなり詳しめにココに書いています。
んで3回目のロンドン旅行の時に、様々な偶然が重なって<箔>がつくほどの仕事が決まった。しかしこの時も「仕事を得る」目的ではなく、あくまで旅行で行っただけであり、ロンドンという街を「生活の場所」というような視点では一切見てなかったのです。
だから家賃の平均はどれくらいで、とか、スーパーではどんな野菜が売ってるのか、とか、そもそも日本食が食べられるような店があるのか、など、本当に何もわかってなかったのです。
これはさすがにマズい、と思ってね、ヨーロッパ旅行としては非常に短期間となる4泊の日程で、この年(2012年)の4月に「生活にかんする調査のための旅行」に行った。
しかし所詮はただの「旅行」であり、んなもんすべてを調べられるわけがない。唯一やったことで憶えているのは、当時最新機種だったiPad3の、日本未発売のSIMフリーモデルを買ったくらいです。
しょうがないから残りのわからないことはインターネットに頼った、のですが・・・
といっても参考にしたのは某巨大掲示板などではなく、在英日本人のブログやSNS、生活情報を載せている企業サイトなどです。
ひとつ例をあげます。
とあるところにこんなことが書いてありました。
「イギリスではボールペンがものすごく高い。使い捨てのものでも高い。ですから日本からまとめて持っていくことをお勧めします」
大嘘でした。むしろ日本より安いくらいでした。おかげて大量に持っていったボールペンはほとんど無駄になりました。(2012年10月23日更新「イギリスに滞在しているわけだが」)
ま、こんなことはほんの序の口で、マジで想像を絶する、海外で生活するというのは、かくもこう、いろいろとあるのか、と思わされることの連続だったのですが、それはPage2に続く。
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