「ブリッジ」なんてエントリタイトルですが、別に現在の滞在地とかけて「♪ ロンドン橋落ちた~と歌いたいわけじゃなくて、ただの「橋渡し」と言う意味です。
旅行ではなく短期とはいえ海外に滞在するというのは人生初の体験だったので、出発前の準備から、実際に住んでみてからもですが、とにかく「すり合わせ」と「トラブル処理」の連続でした。
アタシは予定を立てて、予定通りに滞なく物事が運ぶことにそこはかとない喜びを感じる、というタイプじゃありません。いつも何となくはじめて、気が向けば一気にガーッとやって、ノラなければいつまでも何もやらない、というタイプです。
が、さすがにこれだけのことだったんで、自分的には異例なくらい入念に準備をはじめたのですが、まあここまで上手くいかないとは思わなかった。
どうせ突発的なことがいろいろ起こるんだろってことはわかってたんで、かなり余裕をもってユルユルに予定を組んでいたのですが、それでもいつまで経っても準備が終わらない。
しかも出発の直前になってとんでもない事件まで勃発して、最後の3日間はほぼ寝れない状態、ということになってしまいました。
ロンドンに来てからもそうです。
英語が喋れないとか生活のリズムやスタイルに慣れるまで時間がかかるだろう、まあそれくらいの予想はしていました。が、実際は「え!そんな馬鹿な!」みたいなことが連発し、マジで心身ともにボロボロになりました。
そんな時アタシを救ってくれたのは、意外にも現地の人たちだったんです。
まあ大抵の人はそういうイメージでしょうが、イギリス人は、というかイギリスという国は(異様なまでに厳格なごく一部を除いて)本当にいい加減です。まるで昔の東宝映画のようなノリです。
だけれども東宝映画のノーテンキ・いい加減ノリが若い頃のアタシを救ってくれたように、イギリスという国の空気がトラブル続きのアタシを精神的に救ってくれたのです。
日本でもいろんなトラブルに巻き込まれましたが、トラブルそのものより、相手の事後処理のマズさ、応対の悪さで余計ストレスがかかることが多かったのですが、こちらでは本気で心配してくれたり、速やかに対処してくれたりで、むしろトラブルが起こったことによって清々しく、あったかい気持ちになったことが何度も何度もあったんです。
またとにかくみんな気さくで、これはTwitterにも書きましたが、行きつけのスタバの兄ちゃんまで顔と名前を憶えてくれ、気軽に接してくれたことによって、落ち込みかけた気持ちを持ち直したことが何度もありました。
自分は全然知らない国、なにより言葉を交わすことすら不自由な異国にいる、それはそうなんです。でも不思議とひとりぼっちという感覚は皆無なんですよ。それをいえば日本にいた時の方がよほど孤独感に苛まれていたといっていい。
でも日本はやっぱり好きですよ。日本には日本の独特の良さがある。
と同時にイギリスも好きです。こんだけトラブルがあってもね。だって救ってくれたんだもん。そう、あの時の東宝映画や植木等のようにね。