5/5
ルックバックAREやねん
FirstUPDATE2023.12.30
@Classic #ルックバック #プロ野球2023年 #プロ野球 #2020年代 #ポジティブ #神戸 阪神タイガース リーグ優勝 38年ぶり日本一 岡田彰布 大山悠輔 近本光司 村上頌樹 木浪聖也 今岡真訪 日本シリーズ オリックスバファローズ 山本由伸 優勝パレード パインアレ 全5ページ

 勝てば官軍、と言いますが、やっぱね、日本シリーズになったって事実だけでも十分すぎるくらいファンにとってはご褒美なのに、さらにご褒美てんこ盛りになるのが「最後に勝ったチームの、ついでに言えば人気チームの特権」なわけで。
 
 11月18日、と言うと阪神の日本一が決まって2週間ほどした頃です。
 アタシの電話が鳴った。相手は神戸に住む母親でした。
 あー、また何か嫌な話かな、とちょっと警戒していたのですが、これが実に意外な内容だった。
 
「11月23日に三宮でパレードがある。たぶん、年齢を考えても最後だろう。だから行きたいのは行きたいがひとりでは難しい。ついてはその日、神戸に帰ってきてくれないか。そして一緒にパレードを見てくれないか?」
 
 こうやって書けば妙にあらたまった感じですが、実際は神戸弁なのは言うまでもありません。
 そうは言われても、というのが正直な感想で、もちろんアタシだってパレードは見たかったですよ。でも仕事の都合を考えればさすがに難しい。つかパレードに行きたいなんてまったく考えたこともなかった。
 熟考を重ねた。でもなぁ、もしかしたら貴重な親孝行の機会かもしれない。というか「これで最後」と言われちゃあ、弱るわなぁ。
 結局、何とか仕事の都合をつけて行くことにした。ただし決断したのがギリギリだったので昼行バスしか取れず、9時間かかって神戸に着いたのはパレード前日です。
 実家に着くとまずは母親と打ち合わせをした。
 何しろこちとら、バスに乗って、9時間もかけて東京くんだりから来たのです。パレードを見に行ったものの「遠すぎて豆粒くらいにしか選手が見えなかった」というのは避けたい。やっぱ、なるべく至近距離で見たいと思うのが人情でしょう。
 となるとまずは「場所をどこにするか」がもっとも重要になる。
 パレード開始地点である東遊園地付近、そして到着地点であるメリケンパークはハナから無理、とあきらめた。んなもん徹夜で行かなきゃいけないし、齢80を超える母親には無理に決まってる。
 なるべく常識的な時間に到着して、それでいてなるべく前の方で見れる場所・・・アタシも母親も神戸の生まれ育ちなので「何となく、あの辺なら」くらいなのはわかっていた。それが終点間際、メリケンパークの交差点よりやや大丸寄り、という。
 アタシと母親が到着したのは8時前くらいだったと思う。すでに人が溢れており、さすがに一番前では無理だけど、それなりに良いポジションが取れそうだ。
 で、最適な場所は、と探していると、偶然、ポッカリと2人分の空きスペースがあったのです。
 場所はNTTビルの前。ってもわかりづらいので画像を貼り付けておく。

 見事に一番前!いやぁ、わざわざ東京から来た甲斐があったよ。
 とはいえパレード開始までまだ3時間半もある。さすがに3時間半、齢80の母親を立たせておくのは、と思ったら、ちょうど植え込みの前でしゃがむスペースがある、というね、すべてにおいてベストポジションだったのです。
 結局、選手を乗せたクルマが来たのが11時43分くらいだったと思う。
 

 
 ついでに御堂筋の方も貼っておく。
 

 
 どっちも長いのでダイジェストの動画にしました。あ、どの動画を見ても、つまりフルの動画でも角度的にアタシも母親も映っていませんでした。残念。残念か?
 ま、これだけではアレなので、当日アタシが撮影した動画も貼っておきます。このエントリのためだけにYouTubeチャンネル2本目の動画をアップしたので是非ご覧ください。
 

 
 どうです?マジ真ん前でしょ?むしろ近すぎて見上げる形にすらなってるんだから。
 にしてもですよ。バスの両側に首脳陣と選手が分かれており、どのみちどちらかしか見れないのですが、アタシがいた方は岡田監督や森下などは見れなかったけど、近本、大山、中野、サトテル、青柳、伊藤将司、西勇輝、梅野、坂本、原口、糸原、桐敷、島本、村上といった主力が見れた側なので本当にラッキーでした。
 
 これで個人的な阪神の全日程が終了したわけですが、これで終わるのもアレなので、つか「アレ」いや「A.R.E.」について書いてないぢゃん!
 しっかし、まさか「A.R.E.」が流行語大賞とはね。ま、散々「流行語大賞とかさぁ」と毎年年末に書いてるのに手のひら返しみたいですが、それだけ話題になったことは事実ですからね。

 さらに言えば、阪神の選手が大挙出演した「しゃべくり007」もあったし。

 「しゃべくり007」はもう、森下が全部持っていってたな。つかお前、タレント性まで令和の長嶋茂雄かよ。とんでもねー野郎だまったく。
 というかね、この「しゃべくり007」もだし、ファン感謝デーもだったし、あと優勝旅行の動画でも思ったけど、森下って本当に躊躇がないんですよ。普通は躊躇するもんだけど、森下はマジですぐにやる。しかも全開で。
 この特性が天性のクラッチヒッターの要因だろうな。
 
 そういやパレード終わりで甲子園周辺についでに行ったんだけど、いや三宮から甲子園まで「ついで」って距離じゃないけど、まァ、せっかくなんでと母親を伴ってね、ALPSとかDUGOUTなどのグッズショップに行ったのです。
 そしたら、ALPSで異様な列が出来てる。なんだなんだと思ったら、ああ、「パインアレ」の発売かよ。つかあれパッケージだけだろ。それでこんな並ぶのか。
 にしても、岡田はただ舐めてただけなのになぁ。おーん。

 結局アタシは友人への土産用にひとつ買っただけだけど、こんなのがグッズになってるの?と驚くものもあって、タイガースガールズ(チアダンスチーム)のタオルなんかがあったのはマジ驚いた。
 ま、別にいいけど、どうせなら肖像権的にややこしいとは思うけどOBのタオルも出せばいいのに。
 
 最後。もうこれはどうしても読んでもらいたいので引用符なしで2023年9月16日に更新した大山悠輔に捧ぐエントリを読んでいただきたい。ほぼ全文です。ではどうぞ!
 

-------------------------------------------------

 
 思えば大山の野球人生というか「阪神タイガースにドラフト1位で指名されてから」は苦難の連続だったと思う。
 本当は若き4番の大山をベテランの糸井嘉男と福留孝介が支える構図になるのがベストだったのですが、ちょうどそのタイミングで福留も糸井も能力的な衰えが顕著になり、大山をカバーする存在としてはかなり物足りない感じになってしまいました。
 これね、言い方を変えれば大山は孤立無援だったと言い換えてもいい。当時の阪神には大山のようなマジメで練習熱心な選手はあまりおらず、福留にしろ糸井にしろ「お手本」にするには偉大すぎる。
 唯一、看板選手になれる可能性を秘めていた大山は期待と同時に矢面に立たされ続け、このままでは大山は潰れる、と感じた阪神贔屓も多かったのではないかと思うのです。
 
 しかし、すべての事態を変える出来事が起こった。
 最下位に終わった2018年、この年のドラフト会議での阪神の至上命題は「センターを守れる選手を獲得すること」でした。
 まず、高校ナンバーワン外野手の藤原恭大を指名しますがクジに外れ、続いて大学ナンバーワン外野手だった辰己涼介を指名するも、またもやクジを外す、という。
 そして3回目で阪神が指名したのは大阪ガス、つまり社会人選手である近本光司でした。
 
 この時点で多くの阪神贔屓は落胆したと思う。何だって足以外取り柄のなさそうな、しかもトシを食った社会人の選手を指名するのだ、と。
 もちろん事情はあきらかだった。とにかく当時の阪神はまともにセンターを守れる選手がおらず、そもそも大和をセンターで起用していたのも他にまともなセンターがいなかったからです。
 それにしても、何で近本?となったのも頷ける。というかアタシは指名直後に文章を書いてますが、あろうことか近本を「近田」と書いている。
 つまりそれくらい期待が薄かったのです。
 
 ご承知の通り、近本はリーグを代表するセンター、そしてトップバッターになった。だから結果的には「クジを2回外したこと」は正解だったことになるのですが、もうひとつ、これはあまり指摘されてないんだけど、実は「その2年前に大山を指名していた」のです。
 社会人チームに進んだ場合、その選手は一年間ドラフト指名を凍結される。だからほとんどの社会人選手は「社会人チームで2年プレーした選手」ということになります。
 要するに近本は大山と同学年だったのです。同い年、とも言える。そして近本は大山同様、練習熱心な選手だった。
 
 もう一度言いますが、あのまま行けば大山は孤立無援で潰れていた可能性もあったんです。
 それが、性格はまったく違うとはいえ「ドラフト指名時に歓迎されなかった」「練習熱心」な同級生の近本が入団したことで事態が急変した。
 これで完全に「大山近本ライン」が出来た。そしてこのふたりがチームを引っ張るのが既成事実のようになったのです。
 新人や新入団選手がチームに馴染むのは難しい。しかしそこは他の選手でも出来る。それこそ今年でいえばその辺の働きは原口文仁や糸原健斗の力が大きかったと言われています。
 でも「このチームは誰のチームなのか、誰が中心なのか」も同じくらい重要なことで、そういう選手がいれば「ああ、この人についていけばいいんだ」と思えるんです。
 
 以降に入団した選手、佐藤輝明にしろ中野拓夢にしろ森下翔太にしろ、ある意味、それこそ大山が入団した頃に比べたら簡単になった。だって「大山近本ラインについていけばいい」んだから。
 森下なんかわかりやすいけど、自分の将来像を成績云々抜きにして「大山さんのような存在になりたい」ということですからね。いや成績を真似るなんて無理だし意味がない。でも「チーム内での存在」は真似ることが出来るんです。
 岩崎優の今があるのも藤川球児さんのような存在になりたいというのがあったからで、んなもん、藤川球児の球筋や成績なんか真似られるわけがない。でも<存在>としては岩崎は間違いなく藤川球児の後継者なんですよ。
 
 もちろんその野手版が大山近本ラインであって、しかしこれはけして狙ったことではない。実際、最初から近本を指名したわけじゃないし、2回も別の選手を指名してるんだから。
 つまりは偶然です。偶然、クジを2回も外したことで「不動のトップバッターとセンター」、そして「大山と境遇の似た大山の同学年」の選手を手に入れただけの話であってね。
 でも今回こうした成功事例が出来たんだから、あくまで「場合による」「能力があるのが大前提」とはいえ、こうした指名を意図的にやるのはアリなんじゃないかと思える。
 たぶん現役を引退する時、大山は「チカがいたからここまでやれた」と思うはずだし近本も「ユースケがいたから」と思えるはずで、そういう体制をフロントが意図的に作っていくって姿勢は大事なんじゃないでしょうか。
 
 よく頑張ったな大山。誰よりも大山が一番苦労したこと、そして大山がその壁を乗り越えてきたことを阪神贔屓はみな知ってるよ。だから去年も書いたように、大山が打席に入る時、他の選手とはムードが異様なほど違うんだから。
 だからこそ大山にはこの歌を贈りたい。マジでこれ、大山の歌だと思って聴くと泣けるから。
 

マジ、何でこんな面倒なの?と思うほど面倒なエントリでして、まァよく出来たわ。自分を褒めてつかわすぞよ。
にしても本気で、何のヌケもなく阪神タイガースの1シーズンをまるまる振り返る、とかここまで長くやっても「積み残しが多すぎる」って感じで、よくよく読み返せば中野のコンバートのこともサトテルのこともほとんど書いてない。
でもさあ、それでもこれが限界だよな。これ以上はとても無理。これでも歴代最長エントリなのに。
今回は「ページ毎はだいたい同じくらいの長さ」を無視しました。長さを整えるより時期で分けた方が見やすいと思ったんで。そこはもう勘弁してくださいよ。
2024年1月15日追記・ココに本編ではこぼれた話を書いたのでよろしければ是非。




@Classic #ルックバック #プロ野球2023年 #プロ野球 #2020年代 #ポジティブ #神戸 阪神タイガース リーグ優勝 38年ぶり日本一 岡田彰布 大山悠輔 近本光司 村上頌樹 木浪聖也 今岡真訪 日本シリーズ オリックスバファローズ 山本由伸 優勝パレード パインアレ 全5ページ







Copyright © 2003 yabunira. All rights reserved.