何でかはよくわからないけど、とにかく日本で開幕を迎えるドジャースとカブスに巨人と阪神を加えた4チームでのエキシビションマッチが「東京シリーズ」なんて銘打たれていたみたいなんですが。
この東京シリーズ、阪神は初戦のカブス戦、2戦目のドジャース戦のいずれも完封勝ちをおさめるという完璧な勝ち方で終えたのですが、それにしても、あらためて、阪神の投手陣のレベルの高いことよ。
初戦の門別はね、正直調子はあんまり良くなったと思うのですよ。でも実に丁寧に投げて、また高卒3年目とは思えない落ち着いた投球で5回を無安打に抑えることが出来た。これが出来るって本当にたいした<タマ>ですよ。
才木はね、もうこれくらいやって当然というか、ここまでのオープン戦であんまり調子が上がってない感じでちょっと心配してたんだけど、うん、ぜんぜん大丈夫ですな。
あとやっぱり嬉しいのがサトテルのホームランで、あれってルーキーの時、序盤にホームランを量産してた頃とはまるで違う打ち方なんですよ。
本当にコンパクトにバットを振り抜いたって感じで、その前の打席で力み返って3ボールからポップフライを打ち上げていたのと真逆の力感のなさで、そう、サトテルくらいのパワーがあれば、とくに高めの球はあれくらいコンパクトに振った方が確実性が増すし、東京ドームくらいであれば十分スタンドまで届きますからね。
さて、そんなこととは関係なく。
思えばアタシが野球なる摩訶不思議なスポーツに興味を持ったのが1976年なので、来年で50周年になるわけです。
こんなに長く、ひとつのことを、それも子供の頃、子供ったってまだ小学校低学年ですからね。それからずっと野球に魅せられているわけで、よくよく考えたらこれはすごいことだなと。
以来、ずっと、贔屓である阪神タイガースが勝ったら嬉しいし、負けたら何とも言えないモヤモヤがある。そんな生活を50年も続けてきたんだから。
いや本当に、勝ったらね、当日もなんだけど、翌日、つまり次の試合が始まるまでの時間、ずーっと気分が良いのですよ。で、負けたらその間ずーっと気分が悪い。
だからシーズン中に限るとは言え、アタシの機嫌は阪神の勝敗で左右される。よく「自分の機嫌は自分で取れ」なんて言うけど、アタシは違う。「アタシの機嫌は阪神が取ってる」んです。
だからね、阪神が強い方がいい、と思うのは、とどのつまり、そこなんですよ。
当たり前だけど強ければ勝つ確率が高くなる。イコールアタシの機嫌も良い日が増える、と。
だからもう、ホンネを言えば、あくまで今時点の話ですが「そこまで優勝にはこだわっていない」んです。優勝しようがしなかろうが、とにかく「同一リーグ内で上位のチーム力なのであれば、それで構わない」みたいな。
これは2023年に日本一になったからってのもある。2024年は球団初の連覇がかかってたからまだ優勝願望があったけど、今年はそれもないし。
2003年、この年阪神タイガースは18年ぶりにリーグ優勝することになるのですが、長年続いた暗黒時代とのギャップが一番大きかった。
「負けるのがデフォ」な時代を経て「え!?また勝ったの!?」って試合が続いた。だから余計に「やっぱり勝つって単純に嬉しいことなんだ」という当たり前のことを思い出させてくれたって意味で2003年は特別な年なのです。
つまりこの時でさえ、優勝はただの結果に過ぎなかった。そりゃ選手の気持ちになれば「良かったなぁ、報われたなぁ」とは思ったけど、優勝したから嬉しい、とは違う。
よくね、ヤクルトみたいに5、6位と優勝が交互する躁鬱チームのが良いなんて言いますが、アタシはちっとも良いとは思わない。だって弱い年はアタシの機嫌がずっと悪くなるんですよ?んなもん何年かに一回機嫌の良い年があるとかいらないわ。つかそれじゃアタシが躁鬱だわ。それも数年スパンの。
もういっこ、優勝出来なければ2位も最下位も同じ、とかも言いますが、これもアタシの中では違う。つかいっぱい勝った上で=アタシの上機嫌をいっぱい作ってくれた上で優勝出来ないのであれば、それはそれで構わない。だから1992年とか2008年とか、いくら「悔しかっただろ?w」と煽られても、強がりでもなんでもなく、ま、正直、それほどは・・・という感じなのです。
もちろん優勝したらメリットはあります。
それは「一日でも長く阪神の試合を楽しめる」というメリットで、ぶっちゃけ、クライマックスシリーズはこの程度の価値しかない。
さすがに優勝したら違うけど、2位や3位から勝ち上がって、とか、せいぜい「オープン戦のちょい上」くらいの緊張感しかないんです。
つまり優勝するか否か、それはたんなる結果なんですよ。それを言えば勝ち負けもそうかもしれないけど、一試合の勝ち負けはまだ「あの展開でああなったから」みたいな振り返りは出来るけど、シーズンまるごとは無理だもん。
ココにある2023年の阪神を振り返るエントリで試合結果をズラズラっと書いたけど、結構忘れてる試合もあったし。
それを考えるとね、もうつくづく「星勘定なんて無意味だな」と思ってしまう。
とくに「才木◯勝、村上◯勝、大竹◯勝でトータル◯勝で優勝ラインに届く」とか、そんなことは心底どうでもいいわ。
もちろん個人成績が高いのは良いことなので、それこそ才木が最多勝、村上が最優秀防御率とかになれば嬉しいですよ。でも合算してどうこうはまるで興味がない。
重要なのはシーズンが終わった時点でどの順位にいるかではない。そんなことよりも今日の試合にどうやって勝つのか、なんです。
その積み重ねなんですよ。んで積み重ねは計算しちゃいけない。いやまだ終わった時点で、とはまでは言わないけど、終わりかけ、シーズン終盤になって星勘定をするのはわかるけど、んなもんまだ何も始まってないシーズン開始前にやるこっちゃないだろう、と。
アタシが何で金本監督時を評価して矢野監督時を評価してないのか、それはそういうことだからです。
もちろんどちらも優勝していない。となったら余計に、どれだけ「面白い」というか「興奮する」試合を見せてくれたか、またどれだけ「腹立たしい」試合がなかったかで変わる。
これは矢野が辞めた直後にこんなことを書いたけど、矢野政権最終年のクライマックスシリーズの最終戦だけは、少なくとも二十一世紀に入ってから最悪の試合だった。
あの試合こそ矢野政権の悪い意味での集大成で、こんなファンを蔑ろにした独り善がりなチャレンジ精神を見せつけられて、本気で「辞めてくれてありがとう」って思ったもん。
つまりですよ。
あの2022年のクライマックスシリーズでの試合、あれ、阪神が負けて日本シリーズに出れないのが悲しい、とか1ミリもないんですよ。つか別に勝ち負けなんかどうだっていい。
でも、あんなしょーもない負け方をしたのは本当に腹が立った。これはたまたまクライマックスシリーズだったってだけで、シーズン中の一試合だろうがなんだろうが、あんな試合を見せられて、機嫌が悪くならないと思います?
アタシにとって重要なのは、まず「強いチームであってくれ」ということです。
その上で「興奮するような面白い試合をひとつでも多く見たい」ってのと「なるべくなら腹の立つような試合はやらないでいただきたい」というのがある。
ま、アタシにとっては2003年は特別なんで別枠と考えて、2023年は「チームも強かったし面白い試合もいっぱいあった」という本当の意味での当たり年になったと思う。とくに日本シリーズの森下の一打と湯浅の登板は脳内名シーンの中でもベストテンに入る。
だけれども、それも「たまたま」日本シリーズだったってだけの話だから。願えるなら、今年の阪神にはそういう試合をいっぱいして欲しいだけなんです。