今さら、なのは百も承知ですが、何のことかYouTubeチャンネルのクレージーキャッツ関連の動画がわりと調子がいいのでね、あと画像が見つかったのもあって。
これ、何回も書いてることだけど、第一次CRAZYBEATS(当時は「CrazyBeats」表記)をいつ辞めたのか、まったく記憶がないんですよ。
記憶もないし記録もない。アタシは2023年にサーバを移行したんだけど、サーバを移行する相当前、おそらく2013年から2014年くらいまでの間に、データを削除してる。もちろんバックアップを取った上ではあるんだけど、バックアップを取ったのは閉鎖のずいぶん前で参考にならない。
なので、2023年の復活にかんしては「約10年ぶりの復活」という曖昧な表現をしたわけで。
ま、とにかく、約10年の間、何度もCRAZYBEATSを復活させようと計画したし、何度も草案となるデザインを起こしています。
しかしことごとく実現しなかった。何か、どうも、違う。
ただ意外にも「時代を経たことでクレージーキャッツを知る人が減った」というのは関係なくて、むしろインターネットっつーかWEBの潮流のがはるかに主原因だった。というかその辺のことにかんして「根本的に考えを改めたから」こそ復活出来たとも言えるんです。
ま、何が言いたいのかといえば、非公式ファンサイトなんてものは「個人サイトが当たり前だった時代の遺物」なんですよ。
ブログにしろSNSにしろ、非公式ファンサイトとの相性が悪い。
ブログ→SNSの流れは、いわば「より即時的」、「より短時間でコンテンツを消費出来る」ということなのですが、どちらも非公式ファンサイトには必要ない。というかむしろ「流されずにずっとそこにある」ことが求められるとなったら、SNSを使っての非公式ファンサイトは事実上不可能なのです。
要するに、です。現代性を保ちながら、というか令和の時代において「非公式ファンサイトなんて無理なんじゃないか」とね。(2023年5月23日更新「ようやくCRAZYBEATS」)
時代は変わった。個人サイトの衰退と歩調を合わせて非公式ファンサイトも衰退した。いやもう、衰退なんて生易しい言葉すらもったいないくらい、壊滅状態になってしまいました。
つまりね、そうした現状を踏まえることが出来てなかったというか、もっと言うなら把握さえまともに出来てなかった。だから「旧来の、非公式ファンサイトが当たり前にあった時代」のWEBデザイン、というかサイトの構築にとらわれていたのです。
これはたぶん、2018年頃に作った草案(Illustrator上で作成したものでHTMLを構築したわけではない。というか基本、アタシはWEBデザインを作る時、まずIllustratorで草案を作成する)ですが、全体的に「非公式ファンサイトってこういうものでしょ?」という考えが横溢したデザインで、自分でも「頭が硬いよ」と思ってしまう。
たしかに「やりたいこと」は痛いほどわかるんですよ。年別のページを作って、クレージーキャッツが如何なる存在だったかを理解しやすくしようという工夫は見られる。でも「もう、そうしたこと自体が間違いだ」と気づくことになるわけで。
そもそもの話、今の時代ね、知らない芸能人が気になったら「まずWikipediaを読む」のですよ。もうそういう時代です。
つまりこうした非公式ファンサイトにはビギナー向けの、いわば「導入部」はいらないし、データ類も「一応置いてます」レベルで構わない。
でもそれだったら、もう非公式ファンサイトでも何でもなくなる。ただ「好きなことを多めに書いてる普通のサイト」です。
その辺の折り合いの付け方がまるでわからなかった。あくまでCRAZYBEATSは「非公式ファンサイト」であり、でももし、非公式ファンサイトなんてものが世の中から求められていないのであれば、んで実際に構築するとなるとこんな難産なのであれば、もう復活なんてする必要はないんじゃないの?と。
結局、2023年に大リニューアルして、その時にCRAZYBEATSも復活させたのですが、ひとつだけ復活のためのヒントがありました。
復活してわりとすぐに「徹底比較「クレージーだよ天下無敵」VS「エノケンの頑張り戦術」」というエントリをアップしているのですが、書き上げたのは実はずいぶん前で、たしか2020年くらいにはほぼ書き終わってたように記憶しています。
しかし、どういう形でアップしていいのかさっぱり見当がつかなかった。とにかく「クレージーキャッツの話」と「戦前モダニズム(エノケン)の話」がほぼ対等で、もし仮にCRAZYBEATSとしてエントリするなら戦前モダニズムの話が長すぎるし、戦前モダニズムのサイトを作ってそこにアップするなら、今度はクレージーキャッツの話が長すぎるってことになってしまう、と。
アタシはCRAZYBEATSを復活させるにしろ、んで戦前モダニズムやドリフターズなんかのサイトを立ち上げるにしろ、完全に分断、独立したものとしてやるつもりだったのです。
でももう、そこが「時代遅れの要因」だと気がついた。つか同じ人間がやってるんだから、表面上はクレージーキャッツの非公式ファンサイトだろうが、戦前モダニズムのサイトだろうが、縦横無尽にページを行き来出来た方が便利に決まってる。
アタシにはここが発想の大転換となる起点だった。
たしかにトップページはあります。んでトップページのURLアドレスは「crazybeats.yabunira.com」とかになってるんだけど、各エントリのアドレスは「entry.yabunira.com/20240408.html」とかになってるわけで、これはScribbleのエントリアドレス、今回ので言えば「entry.yabunira.com/20241100_s.html」とほぼ同じです。
つまり、どのカテゴリに属してようが、各エントリはすべて「entry.yabunira.com」の配下に置くことにした、という。
もし今までの発想なら「crazybeats.yabunira.com」の配下に各エントリのHTMLファイルを置くというスタイルになってたと思う。でもこれでは、同じエントリを戦前モダニズムのサイトにも、と思うなら同じHTMLファイルを「beforeww2beats.yabunira.com」の配下にも置かないと気持ち悪いし、結果、やたらゴチャゴチャしてしまうし、何よりHTMLの自動生成が難しくなってしまう。
これを「とにかくエントリは、何があろうが、どこのカテゴリに属していようがentry.yabunira.comに置く」と決めたから、というかこの策を思い付いたから大リニューアルを決行することが出来たし、時代遅れであるはずの非公式ファンサイトを復活させることも出来た、というね。
正直、かつてのようなサイト構成で、でもデータだけはより充実した、みたいな非公式ファンサイトを期待されていた方からしたら、かなりガッカリなシロモノというか、期待外れの復活になったかもしれませんが、もうそれはしょうがない。
しかし、令和の時代に、そもそも「前時代の遺物」でしかない非公式ファンサイトを復活させようと思うなら、もうこの方法しかない。つかもう、この方法でないと管理出来ないよ。
それでもウチは既存のブログサービスを使ってるわけじゃないし、WordPressのようなWEBアプリを使ってるわけでもない。
独自ドメインで、自動化させているとは言えローカルでHTMLを生成してるサイト自体が珍しいんだから、まだぜんぜん、かつての個人サイトの面影がある方なんですよ。
お題目ばかりが立派な現実的じゃないこと、あきらかに時代にそぐわないことをやろうとしても、そんなの失敗するに決まってる。
こう言っちゃナンだけど、そんな例をいっぱい見てきた。クレージーキャッツの非公式ファンサイトだって15年くらい前まではいくつかあったけど、もうそのほとんどは辞めている。
中には復活させたサイトをあったけど、表面上のデザインをいくら新しくしても中身は旧来の「個人サイト」「非公式ファンサイト」の考え方そのものだったので、早々に更新が止まった。
時代にそぐわないことをやるとどうしてもそうなるわけで、長く続ける、残していく、というのを第一に考えるなら、やっぱ時代の潮流に逆らっちゃいけないんです。
そういう意味で、CRAZYBEATSは上手く復活出来たと思っている。つかたぶん、これしかないよ。これ以外の方法があるなら教えて欲しいわ。