ずっと「行動の源は好奇心」と言い続けているのですが、ま、アタシもね、トシのわりには好奇心が強い方だと思うのですよ。ただ好奇心には天敵がいるわけで。
好奇心の天敵、それは面倒くさいという気持ちです。
というかね、好奇心から何か知りたいって基本的には面倒くさいことであり、逆の言い方をするなら「面倒くさいに打ち勝つくらいの好奇心があるから調べようとする」もんだと思ってる。
要するに「好奇心さえあれば面倒を面倒とは思わない」ということなのですが、コトはそう簡単じゃない。言っても面倒は面倒なので、ほんの少しでも「飽き」の気持ちがあると面倒が勝ってしまうんです。
人間ってほんの数ヶ月程度なら新鮮な気持ちでいろんなことに取り組めるんだけど、やっぱね、絶対にそのうちに飽き始める。もうそれはしょうがないと思っているのです。
そういう時に強引に、飽き始めてるにもかかわらず調べ物なんかを強行してしまうと「飽き」の進行が加速してしまって、気がつけば「見るのも嫌だ」となってしまいがちというか。
もちろんこれは趣味の話です。仕事とか学校の勉強なら飽きようがなんだろうが関係ない。だってそれはやんなきゃいけないことだから。ま、限界を超えたら精神に異常をきたしてしまうので<ほどほど>でなければいけないけどさ。
つまりです。趣味の場合は「やり過ぎちゃいけない」んですよ。もちろん気持ちがノッてる時は大丈夫だけど無理しちゃいけないわけで、この辺の見極めが実に難しい。
そうやって、楽しい時は徹底的に、「飽き」期は<ほどほど>に抑えてきた人が何年か経った時に「イッパシの知識が身に着けられる」と思ってる。
ただこれも難しい話で、本当にただの趣味ならそれでいいんだけど、その成果をインターネットで発表し始めた途端に崩れてしまうことはよくあるケースです。
YouTubeでもブログでもいいんだけど、そういうことを始めたらどうしても「自分のペース」では出来なくなってしまう。それで痛い目にあったって話はココに書いたので是非読んでみてください。
そんなことを実体験として味わってみると、長きに渡って趣味の範疇で同じテーマを研究し、それをインターネットで発表してる人は本当にすごいな、と冗談ではなく尊敬してしまいます。
彼等とて、絶対に、どこかのタイミングで、その対象に「飽き」たことがあったと思うのですよ。でもそんなことはオクビにも出さずに愛情を爆発させてるって、これは並大抵の精神力ではないぞ、と。
それでもね、まだ資料の精査とその発表くらいであれば、それなりにゴマカシは効く。それはアタシもわかっています。
でもこれが「取材」まで含まれていたとしたら・・・と考えると、いやもう想像もつかないというか。
さてここらで話がゴロッと変わります。あ、最終的にここまでの話につながるのでご安心を。
これは前にも書いたことがあるのですが、アタシが見ているYouTubeチャンネルはほぼ3種類に分類される。
・ガジェット紹介/PC修理系
・旅/街/鉄道系
・事件/オカルト系
こうやって見たらほとんどエンタメ系は見てないね。ま、しいて言えば「さまぁ~ずチャンネル」くらいか。
あと「事件/オカルト系」と言ってもオカルト系なんて前にも書いた「THEつぶろ」さんのチャンネルしか見てないんだけど。
で、です。まァね、アタシもいろいろ事件系チャンネルは見てきたのですが、正直「飽き」もしてきてた。というのも取り上げる事件には限りがあり、どうしても数多の事件系チャンネルと被ってしまいがちになる。
さらに、これはコンプライアンス的にというかYouTubeの規約の問題もあるのかもしれないけど、被疑者にたいして強い怒りや罵倒を並べるってのも嫌だなぁと。そういうことは視聴者に委ねるべきでしょ。
そんな中、これは他の事件系チャンネルとはひと味もふた味も違う、と言い切れるチャンネルがあります。
それが「ふくしま事件ちゃんねる」と「だてレビsideB ミステリーアワー」なのですが、今回は「ふくしま事件ちゃんねる」にスポットを当てたい。
「ふくしま事件ちゃんねる」は他の事件系チャンネル同様、表層だけを紹介したような動画もあるんだけど、「石井舞ちゃん行方不明事件」のような動画では、正直「ここまでやるか」と思うほど徹底的に調べ抜いており、何よりすごいのが資料を洗うことに飽き足らず、関係者や近隣住民に<取材>まで敢行しているのです。
アタシが好きなチャンネル、先述の「THEつぶろ」さんとか、こないだ書いた「ゆっくりドラちゃんねる」さんなんかもね、本当に資料の調査は徹底的にやってるんですよ。
そういうところに強いシンパシーを感じるし、やっぱ膨大な資料を元にしたってだけで自然と奥行きが出る。だから純粋に面白いんです。
しかし関係者や近隣住民に「取材=聞き込み調査」までやってるのはアタシが知る限り「ふくしま事件ちゃんねる」だけで、これはもうルポルタージュです。ま、ライターじゃないのでルポライターならぬルポYouTuberか。
こういう人には無条件で尊敬の眼差しを向けてしまう。やっぱりズブの素人には取材はハードルが高い。というか単純にアタシのように気の弱い人間には難しい。なのに軽々と飛び越えてるんだから。
ぶっちゃけて言えば、その好奇心が羨ましい。いやこの方のメンタルなど知る由もないけど、事件の全容を知りたい、という気持ちがすべてを突き動かして、面倒だとか恥ずかしいとか門前払いを食らったらどうしようとか、そういうのを全部吹き飛ばしてしまえるっていう好奇心が。
同時に自信にもなった。
そうなんですよ。調べれば調べるほど「まだ調べ切れていない」というのがあらわになって、まだまだ自分なんか中途半端すぎるわ、という気持ちになってしまうのです。
先日のエントリでアタシは自身のことを「浅いことばかり書いてる中途半端な人間」と書いたけど、これは自虐じゃない。それなりに調べたからこそそう思えるんだ、と。だからこのまま、とにかく好奇心さえキープしてたらいずれ何とかなるんじゃないか。少なくともすべてがわかってるつもりになってる上から目線の輩と自分は違うわ、とね。
ま、いずれ、なんて悠長なこと言ってるトシじゃないんだけどさ。