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架空インタビュー・Yabuniraチャンネル開設半年を超えて
FirstUPDATE2024.12.18
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-さて気を取り直して。だいたいの経緯はわかりましたが、やはり何故「映画について語る」内容になったのか、イマイチ掴めません
「これまで何度も書いてきたように、一番の理由は「ネタ切れの心配がない」からなんですが、そもそもの話、もし実景映像をまったく使わないのであれば、どんなことであれば延々喋り続けられるか、というのがあって」

-映画の話ならいくらでも出来ると
「いや、一番「延々喋り続けられる」のは野球ですよ。そこは間違いない。野球の話だったらシーズンオフであろうが無限に喋れます」

-でも野球チャンネルにはしなかった
「もっとそもそもで言えば、Yabunira、つまりテキスト版サイトを立ち上げた時、野球の話を思う存分書きたいから始めたんですよ。それほど野球ネタはアタシにとって何かを始めるためのエネルギーの源なんです。それはもう、最初からわかっていたんだけど、野球チャンネルにしちゃうと<次>につながらないのですよ」

-と言いますと
「もしね、将来的に「元プロ野球選手にインタビューしたい」とかであればいいんですが、アタシがインタビューの対象になってもらえればいいな、と思ってる人って全員エンターテイメント関係なんですね。さすがに野球チャンネルでエンターテイメント絡みのインタビューは挟み込めない。いくらなんでも方向性が違いすぎる。だから「何でもいい」とは言いながら、あくまで<エンターテイメント>関係であれば「何でもいい」という何でもいい、なんですよ」

-しかしエンターテイメントと言ってもいろいろあるわけで、何で<映画>だったんですか
「映画は完全な総合エンターテイメントですからね。仮に音楽の話だったりしても映画にも音楽は内包されてるし、舞台も類似性はある。とにかく人に「エンターテイメントを語るYouTubeをやってます!」というふうに言えたらいいと」

-例えばテレビドラマをはじめとするテレビ番組でも良かったんじゃないですか?
「それも考えたんですよ。でもテレビ番組にしちゃうと大変すぎるってのがあきらかだったんでね。ウチのチャンネルは主題となる映画はもちろんのこと、関連する作品にかんしてもすべて再視聴してから作っているので、それと同じ感じでやるとなると時間がいくらあっても足りない。例えば「鶴瓶上岡パペポTV」についてやろう、となったら手持ちの映像全部見返さなきゃいけなくなる。んなもん寝ずに見ても数ヶ月かかるわけで、まったく現実的じゃないんですよ」

-そうでした。まずは「実現可能」というキーワードがあったんですよね
「今後、それこそスペシャルドラマだったり単発のテレビ番組についてはやるかもしれませんが、毎週放送されている、放送されていたような番組はちょっと難しいですね。ま、どれだけ頑張っても1クールのドラマが限界です」

-なるほど
「あと映画はさらにメリットがあって、アタシの好きな戦前期や1960年代の話もブッ込めるし、ロケ地の今、みたいな感じで<街>の要素も入れ込むことが出来る」

-ロケ地探訪をやってるYouTube動画は結構ありますよね
「ただね、ロケ地探訪<だけ>やってる動画って意外と面白くないんですよ。だから映画を語る一環としてロケ地探訪が内包されてるくらいがちょうどいいんじゃないかと」

-こうやって話をお聞きしてみると、たしかに映画というのは<容れ物>としてかなりいいのはわかりました。しかしご自分でもおっしゃってましたが、アナタの場合、映画の感想を語るのが苦手ともうかがっているのですが
「そこは本当に、自分でも過信していたところで、それでもやったら出来るだろ、くらいに甘く考えていたのです。でも苦手なことが急に得意になるはずもない。相変わらず最後の感想にかんしては本当に苦戦しています」

-だから感想があれだけ短いんですね
「いやね、感想が苦手ってのは映画だけに限らないのですよ。音楽であってもテレビ番組であっても、感想なんてないんです。せいぜい面白かったかつまらなかったかくらい。アタシはいろいろと分析っちゃ御大層だけど、多角的にいろいろな角度から検証してみてってのは好きなんですが、面白かったにせよ、つまらなかったにせよ、何で面白いのか、何でつまらないのかを引き伸ばしても何が面白いのかさっぱりわからない。どうせ書いていくうちに、喋っていくうちに、無理矢理なコジツケになったり、個人攻撃になるのがオチですから」

-そう言えば「シン・仮面ライダー」の時に書いておられた文章で、そのようなことを述べておられました
「うん、たしかに「シン・仮面ライダー」の時は、あまりにも自分の考えがまとまらなくて、片っ端から感想を述べているYouTube動画を見まくったんですよ。で、その結果、ただのひとりもピンとくることを言ってる人がいなかった。映画がつまらなかった、とか、それはいいんですよ。アタシもあの映画は絶賛されるような映画じゃないと思ってたからそれは構わない。しかし「それはコジツケだなぁ」とか「マニアックな知識を開陳したいんだろうな」とか「アンノを叩きたいだけじゃね?」みたいなのが本当に多くて、ああ、こういう動画だけは作りたくないと思った」

-あの文章、個人名こそ出してませんが、珍しく怒りがこもってました
「別に怒ってたわけじゃないんだけどね。つか感想なんて人それぞれなんですよ。アタシが面白いと思ってる映画が酷評されてたりもするし、逆も然り。ただ、とくにネガティブ方向の話になる時は、何か罵倒芸じゃないけどある種の<芸>になってないと聞いてられない。宇多丸の辛辣な映画評が何故受け入れられているかと言えば、あれはちゃんと<芸>になってるからなんです。でももし<芸>もなしに罵倒しちゃうとただの悪口ですからね」

-それはそうです
「もうひとつが説得力ですよね。もし罵倒したいのであれば、だから罵倒の言葉が出てくるんだ、という理屈を事前にキチンと説明する必要がある。そのために徹底的に調査したりするんだけど、これも所詮はインチキな説得力で、詐欺師の詭弁に似たやり口なんですよ。だってね、調査ったって最初から結論ありきで調査したら、んなもん偏った調査しかしないですもん。実際ウチのチャンネルでもそういう傾向はあると自覚している。だから感想を喋る時はいつも「インチキだなぁ」と思いながら喋ってる」

-そこまでインチキ臭くはないと思いますが。わりと感情が乗って喋ってる動画もあるとお見受けします
「珍しく褒めてくれますね。でもPage1でも喋ったように、どこか<遠慮>があるんですよ。やっぱ動画そのものがエンターテイメントでなければならないと考えているので、<遠慮>してでも視聴者の方が不快になる終わり方はしたくないという気持ちが強い。というかね、自分がいち視聴者だったらこの動画は本当に面白いと思うのか、を一番に考えて作っているのでね」

-視聴者目線が第一ということですね
「これはエンターテイメントの鉄則だと思う。別に視聴者さんに擦り寄るわけじゃないんだけど、自分が面白いと思う=他人も面白がるに違いないと考えるのは非常に危険というか傲慢な考えだと思っているので。いやね、それは大前提なんですよ。まず視聴者目線で面白いと思われる表現をしようってのがあって、その上で「自分自身も面白がってやれてるかどうか」が出てくるんじゃないか」

-両方大事だと
「いわば両輪ですよ。ここが崩れると妙に擦り寄った内容になったり、また得手勝手な視聴者さんが置いてけぼりになる内容になってしまう」

-実際、ご自身ではご自分で作られた動画がそうなってると思ってますか?
「意識はしています。でも本当に、いち視聴者目線で自分の動画を見返したら、とてもじゃないけど「面白い」動画にはなってないように思う。アタシはそれこそカズチャンネルをはじめ好きなYouTubeチャンネルがいろいろありますが、こと面白さで言えば足元にも及んでいない、というのが正直な気持ちです」

-さすがにそれは、経験値もスキルも違いすぎるんだから致し方ないのでは?
「そうなんですけどね、でも低いところで満足しててもつまらないじゃないですか。やっぱ、やるからには他人さんに「絶対面白いから見て!」と胸を張って言える動画にしたいし、しなきゃいけない。でもとてもじゃないけどそのレベルに達していない。だからすごくもどかしいです」

-以前お話しをうかがった時、カズチャンネルはスペシャルすぎるので目指すべきものではない、というようなことをおっしゃっていました
「カズチャンネルというか福井のカズさんですね。あの人はすごい。ちょっといろいろと規格外です。先日もとある動画をお見かけして、この人ただのユーチューバーとかそういう人じゃないな、というのを痛感した。アタシはよく「メチャクチャ有能」なのと「異能」は違う、というようなことを言ってるんですが、異能の人を目指すとエラいことになる。つか異能の真似だけは絶対しちゃダメだと思ってるんで。そういう意味では今も「カズチャンネル」は完全な別格扱いです」

-となると目標とするチャンネルはないんでしょうか
「ありますよ。正確には実際にチャンネルを始める前の段階では「あった」というべきか。いやこの方も異能に近いんだけど、それでも動画全体として見ればご自身の異能ぶりを抑え気味なんでまだ目指せるんじゃないかと思ってただけだけど」

-そのチャンネルとは
「だてレビsideBさんです」

-ついにその名前が出ましたね
「勝手に、ウチのチャンネルはだてレビsideBさんのフォロワーだと自認しているんだけど、とにかく、だてレビsideBさんがあったからこそ自分のチャンネルを開設出来た。本当、メチャクチャすごいし、毎回メチャクチャ面白いんだけど、何かいろいろと<抜けた>ところもあって、つまり完璧じゃないんです。だからもしかしたら目標に出来るんじゃないかと思ってしまった」

-抜け、ですか
「回によっては音声が異様に悪かったり、椅子の軋みがキューキュー言ってたり、最初から最後までずっとピントがズレてたり、それでいいのか、と思わされるんだけど、内容は本当に面白い。つか自分のチャンネルを立ち上げてみて「しまった!これを目標にするのはヤバいことだった!!」というのに気づいてしまった」

-真似出来そうで実はメチャクチャクオリティが高かったということですね
「とにかく中心となるキーフレームさんがすごすぎる。あんな人に勝てるわけがない。だてレビsideBさんのミステリーアワーは未解決事件を取り扱ってるのですが、にもかかわらず、しかもケレン味っつーか憶測とか陰謀論を極力排除している、いや排除することも目的のひとつのような感じなのに、完全にエンターテイメントとして成立している。それもこれも、古今東西の様々なエンターテイメントが頭にインプットされているであろうキーフレームさんの頭脳があればこそだと」

-そもそもエンターテイメントとは何か、が完全に掌握出来ていると
「その通りです。アタシもたいがい、いろんなエンターテイメントを見てきたつもりだったけど、到底キーフレームさんには及ばない。でもね、負けを認めたからこそ逆にやれることがあるんじゃないかってのもわかってきて」

-負けて悔しい、みたいなのはなかったのですか
「なかったですね。このトシになると負けて悔しいという感情はどっかにすっ飛んで行って、じゃあ自分が勝負出来るのはどこだ?と探すことが出来るようになってきた。しかもそれは「キーフレームさんが弱いジャンルを攻めよう」みたいな安直なことじゃなくて、もっともっと方向性というか、そこを深堀りする?みたいなね、そういうのをもっと徹底させることが出来たらウチのチャンネルの<色>が出るんじゃないかと」

-たしかに「そこ主題と関係ないでしょ。何でそこを掘ってるのよ」みたいな内容にはなってると思います
「それが良いことなのか悪いことなのかはわかりません。しかしそれがテキスト版Yabuniraとは違う、Yabuniraチャンネルの<色>になっては来てるとは思うんです。やっぱ<色>がないと固定ファンはつかないですからね。とはいえあまりにも<色>が濃すぎるとご新規さんが入って来づらくなるので、その辺のバランスはメチャクチャ考えてやってますし、そういうふうに「すぐ脇道に逸れたがる」のはアタシの性にも合っててやりやすい」

-さて、そろそろ締めに入ろうと思うのですが、とりあえず半年やってみて、ではこれから先の半年はどういうふうにしようとお考えですか
「収益化ですね。この目標は絶対です。つか収益化されたからこそやれることがあるってのもわかってきたのでね。つまり動画の幅も広がるので、何が何でも収益化は達成したい。つか今はそれしか考えていません。となればこれからの半年は極力再生回数が回らないネタは選ばずに、とは思っている。そうは言ってもどんなネタなら再生回数が回るかはぜんぜんわかってないんだけど、少なくとも「これは絶対回らない」と思えるネタはオミットしていこうと」

-やっぱ「スオミの話をしよう」と「ALWAYS三丁目の夕日」が回らなかったことは堪えましたか
「堪えたってよりは、わりと早い段階でわかって良かったって感じです。もし中途半端に回っていたら、新しめの作品もやりたがったかもしれない。でもこれだけはっきりと数字が出ちゃうと抗う気にもならないというか。いや話を戻しますが、まずは人に「YouTubeやってます」と言えるようになることがYouTubeをやる最大の理由で、継続して長期間出来ること、そしてそれなりの頻度で更新出来るってのが次の理由。そして今は収益化が目標なのですが、こうやって聞いていただけたらわかると思いますが、ただのひとつも「自分がやりたいことをやる。思い通りにやる」ってのが入ってないんですよ」

-それはテキスト版との最大の違いですね。テキスト版は「書きたいことを書く。読んでもらいたいとかは二の次」とずっとおっしゃってましたもんね
「もちろんYouTubeの使い方として、ある種の自己実現のための場として活用するのもアリだと思うんですよ。でも所詮はGoogleがやってるプラットフォームなんでね、親方はあくまでGoogleです。だからGoogleの決めたルールに則ってやらなきゃいけない。となると本当にやりたいことがやれるかと言われるとやれない。それはサーバを自分で借りて、書く内容からサイトデザインまで自分の好きなように出来るテキスト版とは違う。だったら「やりたいこと」は後ろ回しにして、別の目標を立てた方がずっと現実的なんです」

-やりたいことをやる、のではなく、出来ることをやる、ということですか
「今後、Googleの規約に反しない形で、もっともっと出来ることを増やしたいとは思います。それは「少しでもやりたいことがやれるように」ではなく「出来る幅が広がった方がネタ探しを含めて動画作成がラクになるから」という理由です」

-結局、ラクをしたいと
「当たり前じゃないですか。ラクして儲けるスタイル、これが我輩のモットーでね」

-ジバコじゃないんだから
「実際は大変すぎて手が回らないのでってだけなんだけどさ」

サゲになってないのはさておき、実は「何かを始めた頃の新鮮な感想」って誰も残さないのですよ。何つーか、まだ振り返るのは早すぎるだろ、みたいな心理的抵抗が生まれるというか。
でも一番肝心なのは「はじまり」なんですよ。そこさえしっかり記録しておけば原点に戻りやすい。同時に同じ失敗を繰り返しづらくなる。
アタシとしてはYouTubeチャンネルを絶対失敗したくないので、こういう文章っつーか「始めた頃の感情」を記録しておきたかった。と言っても別に誰かに見られて困ることでもないので、こういう形で発表したわけです。




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