ゲスボで何が悪い
FirstUPDATE2024.9.3
#Scribble #Scribble2024 #ネガティブ #からだ #YouTube Yabuniraチャンネル イケボ #顔 カッコいい 吉田拓郎 藪恵壹 イケメン ギャップ 単ページ

実はYouTubeを始めるにあたって、一番の、というか最大にして「どうしようもない」懸念はアタシ自身の<声>でした。

もう昔から、自分の声が大嫌いで、だからこそ<声>というものに異様なこだわりがあったし、過去には「声ってスゴイよね」なんてエントリまで書いてるくらいです。
ただし、褒められたことがないわけではない。
アタシが音楽をやってた頃だから20代後半の話だけど、PAをやってる友人から「一応プロとしてやってる立場から言えば、アナタの声はナマだとそんなに良くない。でもマイクを通すと非常に良いから自信を持った方がいい」と。

たぶんね、PAの友人は声の成分のようなものを「プロ的な観点から」判断して、つまり本当に忖度抜きで言ってくれたんだと思うけど、自分自身の評価はまったく違っていて、とにかく軽いし、間違ってもシブいと言われるような声じゃない。
アタシはね、やっぱ、どちらかというと低い、良くも悪くも「あまり通らない声」に憧れていたんです。だけれどもアタシの声は「良く通る声」なのは間違いないけど、あまりにも理想からかけ離れすぎてる。そういうのは求めてないっつーか。
だからね、世間一般から見て「良い声」か否かはわからないしどうでもいい。ただただ、自分では大嫌いというだけです。

その点、友人のEは本当に良い声をしている。アタシはEにたいして羨ましいという感情はないんだけど、唯一、声だけは羨ましかった。
そういやね、Eと「ふわっち」をやってた、なんて話は前に書きましたが、それを聴いていただいていた方がコメントをくださって、Eの声はイケボだと。ま、これはアタシもそう思っていたのでそう言われるのは納得した。
方やアタシですよ。同じ方に「もうひとりはゲスボですね」と。

ゲスボ!!

ぶっちゃけ、笑ってしまった。腹が立つどころか、いやぁ、上手い表現だわ、と。以来、自分でも完全にゲスボだと認めているのですがね。
というか、ああそうか、自分はゲスボなんだ、と認めたらすごくラクになったというか、そういう個性的な声なんだ、と。そう思えば、自分の声が好きか嫌いかは置いといて、もしかしたらそこまで悪い声じゃないのかもしれないと思い始めた。

マジメな話、この時の聴取者のコメントがなければ、アタシはYouTubeを始められてないかもしれない。
それほどアタシの声コンプレックスは大きく、結構最後の最後まで音声合成ソフト(所謂<ゆっくり>ではないけど)を使うか迷ったくらいなんです。
でも大丈夫、この声でもイケる、と思わせてくれただけでも件の聴取者の方には感謝してもし足りない。もうアーカイブすら消えちゃってるからまったくどなたかわからないけど。

さてさて、今は別ですよ。もうアタシも友人のEもたいがいのオッサンだから。昔、ちょうどふたりが知り合った30歳になった頃の話です。
アタシはその頃から「アナタ、良い声だなぁ」と彼に言っていた。たんにイケボってだけでなく声そのものに説得力があるというかね、これは仕事面で絶対プラスになると。実際、もちろん<声>だけじゃないけど、ちゃんと商売として成功したんだから、アタシの見立ては当たっていた。
ただこの頃、よく彼に言ってたことがある。それは

「そりゃアナタの方がイケボ(という言葉が2000年頃当時にあったかさだかじゃないけど)かもしれないけど、<顔>にかんしては自分のが圧倒的にカッコいい」

吉田拓郎がフォーク全盛期の話を振られた時、あんまりちゃんと喋りたくなかったのか、半分茶化したような言い方だったけど、他のフォークシンガーを見渡して「顔はオレが一番カッコいいと思った」というような話をしてたことがありました。
吉田拓郎だって、ま、並み居る二枚目俳優なんかと比べちゃうと「言うほど」だけど、何しろ周りにいるのがイズミヤとかナギラとかでしょ。そりゃあ、その辺に比べたら吉田拓郎が一番カッコいいわ。

まァね、顔の造りは置いといて、吉田拓郎の若い頃ってとにかくモテそうな見た目だからね。そこは納得というか。
だからアタシが「自分のがカッコいい」と言い張ったのは、あくまでEと比べての話です。って書くとEとイズミヤやナギラと一緒にしてるみたいだな。

アタシは基本的に自分の顔を一切ネットで晒していない。しかし過去のハンドルネームは「藪似」だったわけで、つまり元阪神タイガースの藪恵壹投手に似てると言われたので(もちろん当時の名称であるyabuniramiJAPANとのダブルミーニングで)こんなハンドルネームにしたのです。
藪恵壹は一応は、イケメン選手として知られていた。

正直アタシは藪をカッコいいと思ったことはないんだけど、世間一般ではそう言われていたのです。

それに似てる、と言うことは(正確には言われてたってことは)、アタシもそこそこはイケてた、と。むろん遠い過去の話ですが。
これね、考えようによっては結構いいな、と最近気づいた。
あくまで若い頃の話ですよ。いや若い頃だろうがすでにゲスボだったんだけど、そこそこイケてる顔にゲスボの組み合わせって、実はかなりいいんじゃないかと。むしろこれでイケボだったら、すげぇいけ好かない感じだわ。ちなみに藪恵壹本人はイケボだけど。

つかさ、その逆、つまり「イケボなんだけど、顔の造りはそれほどでもない」場合よかぜんぜんいい。
ファーストコンタクトが電話かなんかで、つまり「見た目」よりも<声>を先に知ってしまったら、相手は絶対にすごいイケメンを想像すると思うのですよ。こんなイケボならイケメンに違いない、と。
アタシの場合が「良いギャップ」として作用するのと反対で、悪いギャップが生まれて絶対にガッカリされる。となったらイケボはイケボで大変だなぁと。

最近、たまに某チャンネルにゲスト出演されていて、アタシもたまにタイムラインで絡ませてもらっているJ氏とか、メチャクチャイケボなんだよねぇ。あそこまでの艶があって、なおかつシブい声は非常に珍しい。
何しろご当人にお会いしたことがないし、某チャンネルにゲスト出演と言っても<声>のみの出演なので「見た目」は一切わからない。でも想像上のJ氏は絶世のイケメンってことになってる。たぶんご本人からしたら「止めてくれ!」と思うんだろうけど、もうしょうがない。

ただ・・・そういうのを全部換算しても自分の声は嫌いだわ。だから収録した動画も絶対に見返したくない。つか本当は全部見返して動画の内容を確認した方がいいに決まってるんだけど、とにかくあの<声>が聞きたくないんですよねぇ。