原体験派VS非原体験派
FirstUPDATE2024.8.29
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いや別に対立しようとか対立構造を作ろうとは一切思ってないのですが、つまりどっちが正しいとかって話じゃなくて、これ、わりとキレイに分かれるんじゃないかな、と。

幼少時のアタシはこれほどまでに「タイガーマスク」を熱く見ていたのですが、どういうことか今のアタシに残る影響が皆無なんですよ。
「タイガーマスク」は言うまでもなくプロレスがテーマの作品ですが、それ以降、ただの一度もプロレスに興味を持ったことがないのです。(2009年5月25日更新「一騎梶原のやるせない話」


とまあ、引用を読んでいただければわかるように「幼少期の<好み>が人生を左右するような<好み>になっていったか」はアタシの場合で言えば「まったくそうなってない」んですよね。
これでも幼少期は人並みにアニメや特撮ヒーロー物を見ていたし、プロレスというか格闘技にたいしても、とくに相撲まで含めるならそれなりに見ていたんですよ。
もっと言えばアタシが小学生の頃は「スターウォーズ旋風」と「ピンクレディー旋風」が吹き荒れていたわけで、当然のようにアタシも熱中していた。

ところが幼少期に強い興味を惹かれて、後々まで<好み>に影響を与えたと言い切れるのは野球とドリフターズと藤子不二雄だけです。あ、1960年代は「面白そう」とは思ったけど、ただ思ってたレベルで好きとまでは言えない。
これ以外、もうちょい範囲を広げて中高生くらいまでの<好み>を考えても、マイコン(パソコン。プラグラミングを含む)がまあまあくらいで、後はドラマ(とくに鎌田敏夫作品)や吾妻ひでおなどのマニアックな美少女物系など、もうまったく、何の興味もないんですよね。

では現今、本当に興味があると言える、戦前モダニズム文化とか街歩きとかモバイルとか、少なくとも幼少期の影響はきわめて小さい。さらに言えばデザインなんて30歳を超えてから、アートに至っては40歳を超えてからですからね。
それもね、戦前モダニズム文化で言えばドリフターズ+1960年代=クレージーキャッツ→その源流を探りたい、みたいに遡れば影響は皆無ではないかもしれないけど、たしかにね、それこそ特撮ヒーロー物からSFに流れついて、アシモフとかハインラインに行き着きました。んで特撮ヒーロー物自体への興味は<並>レベルまで落ちましたってのなら、まァそれも影響は小さい扱いしていいのかもしれない。

でもアタシが思う「原体験派」ってもっと直接的で、それこそ原体験となったアニメや特撮ヒーロー物、そうですね、アタシで言えば「タイガーマスク」や「仮面ライダー」そのものを追いかけるようなタイプ、です。
もちろんそこからまったく広がらないってわけじゃないけど、その広がり方は少なくともアタシのように「ドリフターズ+1960年代が最終的に戦前モダニズム文化に行き着く」ほどの広がりではなく、もう少し連想しやすいというか、ああ、あそこが好きなら、そこに行き着くよね、と誰でも理解出来る範疇というか。

これ、何だか原体験派をディスってるみたいに思われるかもしれないけど、まったくそうじゃない。
たしかにアタシはどちらかというと非原体験派です。しかし原体験の方に寄らなかった理由なんか自分でもわからないし、別に原体験派であってもぜんぜん構わなかったんですよ。たまたまそうならなかっただけの話であって、どっちのが素晴らしいとかどっちのがダメみたいなのは本当にどうでもいい。

問題はそこじゃなくてね、じゃあ何でアタシは原体験派にならなかったのか、そっちの方が興味がある。
ここんところ、ま、ぶっちゃけYouTubeなんてもんを始めたからなんだけど、とくにいろいろ調べる機会が多くてね、でもこれが捗らないんですよ。
理由は簡単。すぐに寄り道しちゃうから。
「マイメロディ」の回は当初の予定ではもっとマイメロディというキャラクター中心でやるつもりだったのに、気がついたら辻信太郎(現・サンリオ会長)中心になってたし、まだそれはいいとしても、「空想天国」なんか、直接主題の映画とはまるで関係ない藤城清治に興味が移っちゃって、気がついたら「映画とかどうでもいいよ。それより藤城清治の方がはるかに面白い」ってなってしまった。

こうした気が移ろいやすいってのはアタシの長所でもあり欠点でもあると思う。
話が狭いところに留まらないのは良いことではあるんだけど、ひとつのことに集中出来ないからどうしても浅くなる。
戦前モダニズム文化だって、本当はもっともっと掘っていきたいという気持ちはあるんですよ。でもアタシの性格上、それだけやってると何だかすごく窮屈な感じがしちゃって、まったく関係ないことを調べ出したりしてしまう。
だからひとつのことを徹底的に掘れる人が羨ましくもある。ましてやそれが原体験であれば、掛ける時間もハンパないはずで、自然と深くなる。

ま、最初にも書いたように、どっちのが良いって話じゃないから。ただ、隣の芝生は青いと一緒で、ストレートが天パに憧れるのと同じで、非原体験派のアタシからすれば原体験派がちょっと羨ましいってだけです。







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