インターネットにもテレビにも向かないタイプ
FirstUPDATE2024.8.9
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えと、今回のエントリは、まず最初に下記リンク先を読んでいただかないと始まらない。通常であれば必要な箇所だけを引用して置いておくんだけど、抜粋でやっちゃうとどうしても誤解を招きそうなんで。



でね、いったい何を書きたいかと言えば、昨今話題になってるフワちゃんのことをね、ちょっと気になったんで書いてみようと。
上記リンクに強迫性障害について触れた箇所があると思いますが、どうも、アタシから見るにフワちゃんは強迫性障害だとしか思えない。
つまり彼女も、鶴瓶やラサール石井同様「ある程度の監視下の元に置かなきゃダメな人」なんじゃないかと。

鶴瓶はInstagramにただ写真をアップしてるだけで問題はないんだけど、ラサール石井はXをやってることでどうしても余計なことを言ってしまう。
ただね、鶴瓶にしろラサール石井にしろ、彼らの主戦場はインターネットではないんですよ。テレビ、もしくは舞台なんですよ。そこがフワちゃんと違う。
もはやフワちゃんのYouTubeとか開店休業中みたいだけど、そうは言ってもフワちゃんの主戦場は間違いなくインターネットであり、今のようにテレビに出れなくなってもたいして困らない。そういう計算があったからこそアメリカに移住したんでしょう。

ところがね、それこそラサール石井の例を見てもわかるように、インターネットってメチャクチャ骨髄反射しやすいメディアなのです。
自分の意見を自分の言葉で、どこの検閲も受けずに発信出来る。たしかにそれはインターネットの魅力であり面白さではあるんだけど、「よくよく考えた」発信も「思い付き、骨髄反射の」発信も十把一絡げで扱われる。
そういうメディアにおいて、強迫性障害を持つ人は非常に危険で、本来はインターネットから切り離された世界に置いた方が良いタイプなんです。

ではフワちゃんのようなタイプがテレビというメディアが向くかというと「ある箇所さえしっかり抑えていれば向く」という言い方が正しいでしょう。
昔から「失礼芸」というものがあり、別に敬語を使う使わないはあまり関係ない。とにかく言葉は丁寧だったとしても目上、立場が上の人に失礼なことを言い続ける、という芸風です。
中山千夏は国会議員となって以降の青島幸男について「失礼芸」という言葉こそ用いていないものの「あれは一種の媚び」だと痛烈に批判している。
一見、罵言を並べているように見えてあれは媚びなんだ、ああいう媚び方がある、と。それを国会の場でやるのは、という批判です。

以前「毒舌芸はいい人を超えたお人好しレベルの人がやらないと成立しない」と書きましたが、失礼芸をやる場合は「五月の鯉の吹き流し」、つまり「腹ん中には何にもない、きわめてさっぱりした性格」でなければ成立しないんですよ。
別に性差別ではないのですが、これを女性がやるのは非常に難しい。つか男性でもほぼ無理と言えるレベルなのですが、唯一女性で世間を席巻するレベルで成功したのが篠原ともえでしょう。
ただし篠原ともえはかなり早い段階で失礼芸から足を洗っている。あれは「所詮10代の女の子がやってることだから」というエクスキューズがあったから成立したのであって、年齢を重ねると難しくなっていくんです。

フワちゃんは一応年齢非公表ということですが、巷では30歳であると言われている。というか自身で明かしたことがあるらしい。
20代でもしんどい失礼芸を30歳でやるってのは、もう無理すぎる。よほど狡猾に立ち回っているならともかく、そういう計算尽くしタイプとはどうしても思えない。
というかもっとそもそもの話、あれが失礼<芸>だったのかも判然としない。
フワちゃんは<現>か<元>かはともかく、以前は舞台で修練を積んだ芸人です。しかし修練を積んだ果てに今の失礼芸に行き着いたのか、それとも<地>のキャラクターを活かした結果、たまたま失礼芸に近しいものになったのか、どうもそこが見えないんです。

これがね、テレビの場合であれば、編集という緩衝材が挟まるわけです。つまり<芸>として成立しているところだけをオンエアして<芸>になってない、ただただ失礼なだけな箇所はオミットすればいい。そういう意味でフワちゃんはテレビ向きではあった。
先ほどアタシは「ある箇所さえしっかり抑えていれば(テレビというメディアに)向く」と書きましたが、この「ある箇所」というのは「社会人としての最低ライン」ということを意味します。
要するに、フワちゃんへのヘイトが向くきっかけになった遅刻癖騒動とかね、そうした最低ラインも守れていないから噴き出したものと考えれば、フワちゃんはテレビにも向かない、ということになってしまう。

じゃあ、何に向いてるんだ、となったら、これはもう舞台しかない。
上岡龍太郎はよく「最低限の社会常識もない、何も出来ないようなヤツがなるのが芸人だ。だから芸人に社会常識やモラルを求めるのは間違いだし、そういう人間をあたたかく迎え入れる場所でなければならない」と言っていました。
骨髄反射で「やっちゃダメなことをやっちゃう」、時間さえまともに守れない、そんな人間でも芸人として考えればアリで、ただしテレビに進出したりインターネットで自分の言葉を発信したり、なんてことは諦めるべきです。

アタシは別にフワちゃんを擁護も非難もする気はないけど、さすがにさ、今の年齢で失礼芸は無理すぎるわ、とは思う。もしそれでも失礼芸を続けたいと思えばハンパない芸の力を付けなきゃいけないし、もしあれがただの<地>であれば、もうそれは・・・、ま、いいわ。







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