責めるに責められないヒト
FirstUPDATE2023.12.21
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ちょっと反省というか、反省とは違うかもしれないんだけど、とにかく妙なことを思い出したもんで。


上記エントリでね、ラサール石井のことをかなり否定的に書いたのですが、これ、本当に大丈夫だったのかね、と。
というのもです。もう何年前、いや何十年前かも忘れちゃったんだけど、ラサール石井が「笑っていいとも!」のゲストっつーかテレフォンショッキングに出てたことがあって、その時こんな話をしてたんです。

「「やっちゃダメ!」と言われるとやりたくなる、やらなきゃいけないと思えてくる性分なんで、怖くて運転免許が取れない」

まったく正確ではないのですが、間違いなくこんな話をしたと記憶しています。それにたいしてタモリが何と答えたまでは憶えていないけど、これは自信があります。
ま、あくまでアタシの記憶がたしかなら、という前提で話を進めますが、もしこれが正しければ、ラサール石井をあまり批判的に見ちゃいけないというか、何とも非人道的なことなんじゃないかと思うわけで。

こうした「やっちゃダメ」と言われたら余計やりたくなる、その衝動を抑えられない、というのは紛れもなく病気です。
これ、一般には「強迫性障害」と言われるもので、実は芸能人、とくに芸人には強迫性障害が多い、らしい。はっきりしたデータがあるわけではないので「らしい」で話を留めますが。
笑福亭鶴瓶も自身が強迫性障害の疑いがあるというのを自覚しており、と書けば複数回に渡ってテレビでイチモツを露出させた、その事情も納得出来るわけで。

萩本欽一は「(場の指示者の)反対をやれ」という言葉を残してます。
要するに指示者が「やれ」と言ったらやっちゃダメ、「やるな」と言ったら、やれ、という意味だと。
ま、一番わかりやすいのがダチョウ倶楽部の「押すな!」でしょうが、ダチョウ倶楽部が押すなと言い出したら周りの芸人は押さなきゃいけない。で、実際、指示者の反対のことをすれば<笑い>が起こる。いや起こりやすいというべきか。

つまりね、強迫性障害は芸人にとってはむしろメリットが多い。この手の芸は咄嗟の判断がなければ<笑い>は成立しないので、咄嗟に反対のことをやりたい衝動を覚える強迫性障害は<笑い>を作る推進力にさえなると思う。
ただし、そうした特性を持つ人を上手く操れる、いわば「猿回し」が必要で、自らを猿回しだと自称していた上岡龍太郎は時に泳がし、時にシャットダウンさせることで、鶴瓶を「破天荒ながら一線は越えさせない」というところで勝負させていましたからね。

しかしね、猿回しのいない、文字通り「糸の切れた凧」状態になると、こういう人たちは何をしでかすかわからない。
ましてや人目を憚ることなく自分の意見が吐けるSNSになるとなおさらで、発言があきらかに一線を越えてしまう、なんてことになってしまう。
だから本当は、ラサール石井もクルマの運転同様、SNSも「やってはいけないこと」だったと思うんですよ。意味合いは違うとはいえ、どちらもラサール石井にとっては<危険>なことには違いないから。

でも、そういうことがわかると、昨今のラサール石井のSNSでの言動にたいして、どうしても矛先が緩んでしまう。いくら内容が内容とて強迫性障害の人を批判的な目で見るのは非人道的なんじゃないかと。
いやね、病気だからって何でもというか何をやっても許されるべきとか思ってないですよ。それこそ物理的に他人を傷つける行為をした場合、病気だから無罪にしろ、とはまったく思わない。
でもラサール石井の場合、ちょっと政治思想が偏っているだけで犯罪を犯したわけじゃない。そりゃこち亀ファンからしたら黙ってろと思う気持ちもわかるけど、これはどうしようもないよ。

ま、仮に黙ってろとか言われたら余計何か言いたくなる病気だからねぇ。どうにか出来るわけがないっつーか、それこそリーダーが無理矢理SNSを取り上げるしかないわ。
つか赤信号ってまだ続いてるのかね。







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