さて、Page1で定義した③、つまり「暇つぶしゲーム」の中毒性について書きたいのですが、その前にアタシの「やぶにらの暇つぶしゲーム大全」を書いていきたい。
ま、本当に書きたいのはソコかもしれないんだけど、どうせそんなに数がないのはわかっているのでエントリタイトルを「やぶにら大全」扱いにしなかったわけでね。
まずは前史と言える、つまりミニテトリンの前の暇つぶしゲームから書いていきます。
◇ドラゴンスレイヤー
「ドラゴンスレイヤー」は日本初のアクションRPGということになっていますが、アタシがやったのはオリジナル版じゃない。
当時ログインという雑誌があり、1986年4月号の「RPG超特集」という記事にて「ドラゴンスレイヤー」の開発元の日本ファルコムが「ドラゴンスレイヤー・ログイン版」を発表したんです。
内容的にはオリジナル版と変わりがない。じゃあ、何が違ってたかというとですね。
この頃「ドラゴンスレイヤー」は発売から時間が経過していたためすでに人気は下火で、代わりに「ドラゴンスレイヤー」のシリーズ作である「ザナドゥ」が人気沸騰中だった。
「ザナドゥ」はグラフィックも大幅に強化されていて、この「ドラゴンスレイヤー・ログイン版」は「グラフィックをザナドゥのものに置き換えた」だけのバージョンでした。
当時アタシはX1DというX1シリーズの中でもマイナーな、3インチディスクドライブ(<3.5インチ>じゃないよ)が搭載されたマシンを使っており、この「ドラゴンスレイヤー・ログイン版」なるものを入手出来れば、おそらくプロテクトはかかってないだろうからそのままディスクに落とせるんじゃないか、という目論見で購入したのです。この目論見はビンゴで、テープメディアをディスクにコピーしてやれば普通に遊べた。
何よりゲームとして「何が面白いのかよくわからないけど、とにかく無性にやってみたくなる魅力」を兼ね備えていたのは事実で、RPGというわりには目的もよくわからないんだけど、ただキャラクターを動かして遊んでるだけで良かったっつーか。
↑はオリジナル版の当時の広告ですが「前代未聞麻薬的爽快遊戯」という惹句が示す通り、ほんとうに<麻薬的>だったと思う。
とにかく、結果的に掛布雅之が引退の遠因になった死球を受けた試合、1986年4月20日の中日対阪神戦をラジオで聴きつつ、延々やってたことは記憶にこびり付いています。
◇ サンリオカーニバル
同名のゲームはファミコンでもリリースされていましたが、アタシがハマったのはゲームボーイ版です。
正直、何でこんなのを買ったのか、さっぱり記憶がない。しかしちょうどこの頃サンリオにハマりかけていたので、たぶん一種のファンアイテムとして購入したのでしょう。
ゲームとしては完全な、当時大流行していた落ち物パズルなんだけど、このソフトに収録されていたひとつのモードにアタシはドハマりしてしまったのです。
そのモードとは「おちないパズルだ」というモードで、普通の落ち物は下にブロックがなければ下に落ちる。だからこそ連鎖という要素を入れられるのですが、しかしこのモードは、何しろ「おちない」って言ってるくらいだから一度上にブロックが積み上がればその下がスッカスカでもずっとその位置に凝固してしまうのです。(もちろんラインを揃えれば空中に凝固したブロックも消える)
このモードの特異性は何といっても「連鎖という落ち物パズルのストロングポイントを取り除いてある」ことです。
「テトリス」はともかく「ぷよぷよ」以降の落ち物パズルに必ずといっていいほどあったのが連鎖という要素で、これがゲームに相応しい爽快感を生み出した。もちろん同時に戦略性を大幅に向上させた。
しかしこの「おちないパズルだ」モードには連鎖がない。イコール爽快感はない。戦略性はなくはないけど通常の落ち物に比べると劣る。その代わりパズル性は大幅に増してはいるんだけど、比較すればデメリットの方が大きいと思うんです。
いや「数あるモードのうちのひとつ」だから収録出来たんだろうけど、しかし同様のモードを収録した落ち物パズルをアタシはひとつも知らない。あるのかもしれないけど一般的ではない。
少なくともこれはオリジナリティだと思うんですよ。つかもし「おちないパズルだ」がなければ「サンリオカーニバル」なんて購入する理由は何もないんだから。
ただしこれはゲームボーイ版オリジナルの要素でファミコン版にはこのモードは存在しない。だからもし「おちないパズルだ」を遊びたければゲームボーイ版を購入するしかありません。つかそれこそファミコン版はあまりにも平凡な落ち物パズルで、ただただブロックがサンリオキャラクターってだけだから。
◇ ミニテトリン
ミニテトリンのことはココでもPage1でも書いたんだけど、やっぱ、一応触れておく。
ミニテトリンといって思い出すのは釧路から東京行きのフェリーの中で延々、マジで延々ですよ、ずーっとミニテトリンをやってたことです。
釧路から東京まで30時間ですよ。もちろん寝たりはしたけど、極端な話、起きてる間は片時もミニテトリンを止めなかった。
アタシがハマったのはセガの「フラッシュポイント」<モドキ>のモードで、これ、今でも思い出してやりたくなる。(もちろん「フラッシュポイント」もテトリス&フレンズのひとつ)
でもフラッシュポイントって何故か極端に移植されてなくて、とくに携帯型ゲーム機やケータイ、スマホなんかの持ち運べるものには一切移植されてないんですよ。
でもアタシは正式な移植版よりミニテトリンに内蔵されてた版をやりたい。理由はPage1で書いた通り「難易度が上がらない」から。
で、ここからがアフターミニテトリンになります。
◇ チェインショット
これはiアプリ用、つまりケータイ用ゲームで、画像を見ればわかる通りナムコから出ていたものです。
と言ってもナムコのアーケードからの移植ではなく、ゲーム内容は、はっきり言えばサメガメそのものです。これもサンリオカーニバル同様、ブロックがナムコのキャラになってるだけっつー。
これももう、アホみたいにやったなぁ。記憶にあるのは当時付き合っていたカノジョと別れ話をすることになって(ま、フラれることになって)とにかくカノジョが仕事の都合でなかなか待ち合わせのファミレスに来ず、その間延々このチェインショットをやってたことを鮮明に憶えている。
当たり前だけどフラれることが確定レベルだから本当に落ち着かなくて、それでも無理矢理時間を潰そうってなると、もうこんなゲームをやってるしかなかったんですよ。
◇ リバーシ
これはiPhoneアプリになります。
AppStoreを見ればリバーシ(オセロ)アプリはかなりの数があるのですが、アタシがやってたのはまったく強くない、とくに一番弱いモードだと誰でも勝てるレベルだった。
しかしね、これもPage1に書いたように、アタシは暇つぶしゲームに「歯ごたえ」なんて求めてないんですよ。むしろ徹底的に歯ごたえがない方がいい。
何しろマジで弱いから勝つのはわけがない。しかし、微妙に「自分なりの足枷」があった方が面白いわけで、アタシはとにかく「64対0で勝てたらいいな」と思いながらやってた。
重要なのは「何が何でも」ではないんですよ。せいぜい「そうなればいいな」くらいで、でも「そうなればいいな」くらいではなかなか64対0にならない。完封勝ちはいくらでも出来るけど駒で盤が埋まらない。つまり「44対0」とか「56対0」とかになってしまうのです。
やっぱ「脳ミソ使用量10%」程度で64対0で勝つには、どれだけCPUが弱くても<運>の要素が必要なんですよ。だから、ま、運試しの気分もあってずっとやってた、というか。
◇ 四川省
こっちはAndroid用アプリだけど、本当はリバーシにしたかったんですよ。でもAndroid用には「ちょうど良い弱さのリバーシ」がなくて、逆にiPhoneアプリでは「ちょうど良い」四川省がなくてサブ扱いだったのがAndroidではあったので四川省になったと。
これの良いところは「牌の配置が完全ランダム」ってところです。そういう理由で結構評価が低いんだけど、アタシは最大のストロングポイントだと思っている。
完全ランダムだから絶対クリア出来ない牌配置になったりするんですよ。下手したら10手以内に詰むこともある。でも、だからこそ、運試しになる。
四川省においても足枷は可能で、最後に取る牌をあらかじめ決めている。つかこの牌は最後まで取らないってのを4つくらい決めてて、いくら取れる牌だったとしても取らない。
こうすることでより運試しの要素が強くなるんです。
最後に書いた四川省が直近、逆に最初に書いたドラゴンスレイヤーがもっとも古い、ということになります。
こうして書けばわかるように、時代を経る毎に、いやトシを取る毎に、どんどん「リアルタイムでの操作が重要でなくなってる」のがわかるはずです。
正直ドラゴンスレイヤーとサンリオカーニバルはあんまり憶えてないんだけど、両方ともそれなりにアクション性もあったし、ミニテトリンは難易度こそ上がらないけど、やはりリアルタイムでそれなりに素早い操作が要求されます。
ところがチェインショット以降は、一応ゲーム内に経過時間は表示されてる場合もあるけど、アクション要素、つまりリアルタイムで素早い操作はまったく要求されない、というね。
さあ、ここからいよいよ核心に入っていきます。
エントリタイトルを見ていただければお判りのように「個人的な暇つぶしゲームの歴史」は主題ではない。あくまで「ゲームという観点から<老い>を語る」エントリです。
例えばね、「昔はスーパーマリオブラザーズで8-4までラクラク到達出来ていたのに、今、ファミコンミニかなんかでやると1-2でヤラれまくる」なんて経験が出てきたりします。
スーパーマリオブラザーズの発売からすでに35年以上が経っている。発売当初からスーパーマリオブラザーズで遊んでいた人は35歳以上もトシを取ったって計算です。
当時10歳だった子供も40代後半のオッサンになってるわけで、そりゃあ、反射神経が落ちて当たり前なんですよ。当然、視力、いや視力というより動体視力か、も大幅に落ちてるはずだし。
ずっと鍛える感覚レベルのマジモンのゲーマーは除いたとして、トシをとればとるほどゲームが下手になる。当たり前です。
かといって長大なRPGをやるほど集中力が続かない。
いやね、あくまで個人的にはですが、トシをとって如実に落ちたと感じているのが集中力で、こればっかりはもうどうしようもない。昔なら仕事に集中して、気がつけば退社時間だった、なんてことが普通にあったのに、今はほんの小さなことで簡単に集中力が途切れる。で、一旦途切れるとなかなか集中力が復活しない。
マズいなぁ、とは思っているんだけど、改善の方法がなかなか見つからないのです。
むしろ反射神経とか動体視力のが何とかなるんじゃないかと思っている。
もちろん昔と同じように出来るわけじゃあ、ないんだけど、それは難易度を下げればっつーか難易度の低い(それほど反射神経や動体視力を要求されない)ゲームをやればいいだけなんですよ。
少なくとも③、つまり暇つぶしゲームにかんしては、ハナからハイスコアを目指してやるようなものではないので、低難易度だからといって恥じるようなことではないし、面白さというか中毒性が減衰するということもないわけで。
ただ暇つぶしゲームに必要なものって実は内容というか難易度などのゲーム性だけではないのですが、Page3では「暇つぶしゲームを<遊ぶ環境>」の話を中心に書いています。ってことで続く。
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