Yabuniraくんの正体
FirstUPDATE2023.6.20
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先日もちょろっと書いた、んで何となくのノリで名前を決めてしまった「Yabuniraくん」のことをちゃんと書こうと思いまして。
ちな「Yabuniraくん」とは↓のことです。


そもそも何で、今になってサイトキャラクターを作ったのかって話なんですが。
これまでYabuniraにはビジュアル的な<象徴>が何もありませんでしたが、これもこないだ書いたように、サイトをはじめた2003年、正確にははじめるちょっと前の構想の頃はね、当然のように「何らかのビジュアルイメージのようなものがいるな」とは思っていたんです。だからYabuniraくんのプロトタイプのようなものを作ったんです。

しかし2004年に軽くリニューアルした時にそういうのをすべてなくした。理由は「あんまりいいデザインじゃない」と思ったからです。

以降、アタシのサイトはビジュアルイメージはおろか、エントリ中にほぼ画像がない、ただただ文章が書き連ねてあるだけ、という、とんでもない殺風景なものになった。
理由は、もうしつこく書いてるように面倒だったから。
しかしね、これ、アタシの本職がグラフィックデザイナーだったということを換算すれば不思議に思われるかもしれません。

普通に考えたら、画像云々は仕事でもやってんだから苦じゃない、でも毎日のように文章を書く方がよほど面倒なんじゃないの?と。
ところがね、本当に自分でもよくわからないんだけど、今の今まで「文章を書くのが面倒くさい」と思ったことは一度もない。もちろん時期によってメチャクチャ楽しみながら書けたり、ただ惰性で書いてたり、といった違いはあるし、単純に「スマホで文字を打つのが面倒」と思った頃もあった。とくにAndroidに乗り換えた頃は。
それでも「文章なんか書きたくない」って心境には一度もなったことがなくて。

一方、画像はというと、仕事でやってることを何で趣味の駄文サイトでまでやんなきゃいけないんだ、そんな面倒なことやってられるか、という気持ちが強かった。
また、アタシは日々の駄文、今ならScribbleですが、はすべてスマホ(モバイル端末)で完結出来るようにしている。これはサイトを開始した2003年から不変です。
でもスマホで画像加工はおろかサイズを変えたりするのも面倒なわけで、となるとほぼ毎回「画像なし」エントリになってしまうわけで。

画像を使うことすら面倒なんだから、んなもんビジュアルイメージっつーかキャラクターを作るなんて、少なくともこの15年くらいは考えたこともありませんでした。
考えが変わったのは、もっと、サイトのイメージをポップにしたい、と思い始めたからです。
正直ね、文章が、というよりは内容がポップかどうかなんて、サイトのイメージとは関係ないのですよ。仮にどれだけ重い内容を書き連ねていても<包装>がポップならイメージはポップになる。

アタシはポップな方がすべて良いとは思っていない。堅いものもクールなものも嫌いではありません。
しかしね、殺風景なサイトから受けるイメージって、間違いなく「暗い」んですよ。これは前にも書いたけど、声をあまり発しない陰キャのイメージと一緒で、ビジュアルに気を配ってない人は仮にどれだけ顔立ちが整っていても「クール」にはならずに「暗くて近寄りたくない」人として扱われる。
結局、何らかの、ポジティブなイメージを構築したければビジュアルを考えなければどうしようもないのです。

じゃあどうするか。ま、アタシの根本的な面倒くさがりは変えられないので、普段の更新はまったく手間暇がかからず、それでいて最低、殺風景なムードは避けたいと。
まず考え出したのが上部の固定ヘッダーに常時画像を表示する、という方法です。これについては先日も書いたので割愛。
ただこれだけでは殺風景さはなくなるかもしれないけどポップまではいかない。んでポップにするにはキービジュアルとなるようなキャラクターが必要だな、と。
ココでも書いたけど「SPY×FAMILY」がヒットしたのはアーニャの存在が大きい。アーニャのようなわかりやすいキービジュアルがあるのは相当とっつきの良さに貢献したはずです。

あ、このエントリは長いよ。


まずは↑を読んでいただきたい。
もともと仕事用としてやってたサイト用に書いたものなので、ちょっと違和感のある文章ですが、とにかく、アタシはディック・ブルーナを非常に尊敬しています。
いわばアタシにとってグラフィックデザイン面での心の師がブルーナなわけで、当然アタシがキャラクターを作るとなったら「ブルーナ風」になってしまうのですよ。
とくにアタシが好きなのはミステリの装丁を手掛けたもので、HAVANK(ハファンク/推理小説家)の装丁はとくに素晴らしい。


で、ですよ。
アタシがサイトをやってるのは<趣味>です。言い換えれば仕事じゃない。仕事だったら許されないけど<趣味>ならば「わかる人には一発でわかる、ブルーナのパロディ」にしてやれ、と思いYabuniraくんの制作にとりかかったのです。
あくまでHAVANKの装丁のパロディでありながら、全体的にはアタシ本人に寄せた。たとえば

・ハンチングを被っている
・目つきが悪い
・喫煙者
・腹が出ている

ま、こんな感じですか。ハンチングはいつも被っているわけじゃないけど。
唯一アタシとYabuniraくんが違うのは、Yabuniraくんは歯が生え揃っているけどアタシはボロボロ、ということだけです。
ものすごく細かいところで言えば、煙がYabuniraの<y>になってるところですかね。
てなことを理解していただいた上で、もう一度Yabuniraくんをご覧ください。

だから歯はともかく、リアルのアタシを見たことがある人なら「似てる」と思ってもらえると思うし、それでいて小汚いオッサン感がない、シンプルでクールで、さらにポップさもあるんじゃないかと。

今後もYabuniraくんには活躍してもらう予定です。いや活躍してもらわないと困る。
だってさ、ま、その話はいいか。ブワブワブワブワッ!