ゲームっぽさは諸刃の剣
FirstUPDATE2022.10.20
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もう幾度となく「メタバースなんて成功するわけがない」と書いてきましたが、もうひとつ「成功しない理由」を見つけたんで、それを書こうかと。

さて、アタシは非ゲーマーです。
っても昔はやってたし、今もいわゆる暇つぶしゲームはやる。しかし暇つぶしゲーでもパーティー系など(スポーツ物やレース物も含む)の「リアルに多人数いること前提のゲーム」以外の、ゲーム、と言われて想像しやすいゲームはもう20年以上やってない。
何でやらなくなったかはこの際どうでもいいんだけど、とにかく今のアタシは暇つぶしゲーorパーティー系ゲー以外のゲームにたいして「やる前から面倒くさい」としか思っていません。

アタシはしつこく「シティーズスカイラインやThe Showからゲーム要素を抜いた完全シミュレーションをやりたい」と言ってますが、正直、これでもまだ、こういうことを思う時点で「ゲームにたいして極端な拒絶反応はない」と思う。
しかしハナからゲームをやらない人間、もしくはかつてはやってて完全にゲームに興味がなくなった人間からすれば、もう、ちょっとでもゲーム<っぽい>だけでも避けたくなるものなんじゃないかと。

メタバースはゲームではないし、製作者側もゲームとしての面白さはあまり求めてないはずです。
しかしね、もうゲーム<っぽい>だけで、メタバースには興味を持てない人がいるのは当然で、ではゲームに興味がある人からすればゲームではないのだから面白くないということになる。
つまりゲームっぽさが非ゲーマーにとっては壁であり、ゲーマーにとってはゲームっぽいけどゲームじゃないしゲームとしては面白くないってのが壁になってる。
つまり、どちらの視点から見てもダメなんですよ。

おそらくメタバースの行き着く先は「ヴァーチャルコミュニティ」なんだろうけど、正直誰が画面上に表示されてるキャラを動かしてコミュニケーションを取りたいかって話です。
TwitterでもInstagramでもTikTokでも、フリックで<次>に行ける。つまり一瞬で次、はいまた次、と進めることが出来るわけです。

ところが、これはセカンドライフとかも同じだったけど、メタバースはヴァーチャル空間の中でキャラを動かしてやらないと<次>に行けない。
こんなの、UIとして見れば、ただの退化ですよ。何で今さらこんなまどろっこしいことをしなきゃいけないのか、まどろっこしいことをするだけのメリットがあるのか、と言うと、何もなさそうで。

いやね、これがハビタットの時代であれば、まだ「フリックで次」なんてコミュニケーションツールはなかったんだから、キャラを動かしてってやり方でも良かったと思う。
でももう、今は令和ですよ?もうコミュニケーションツールの最適解のUIが完全に浸透してるんですよ?何でハビタットの時代まで戻らなきゃいけないのさ。

つかもう、いい加減「ゲームとコミュニケーションの融合」は諦めようよ。
興味を示す人の割合をお互いに減らすだけだし、何より秩序も保ちづらい。ましてやヴァーチャル空間なんて無駄にカネがかかる。
「コミュニケーションツールにゲームのUIを持ち込む」くらいならば、まだ「ゲームにコミュニケーションツールのUIを持ち込む」方がはるかに可能性があると思うけど、この話はまた今度。







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