まァね、向田邦子の作家として云々を書こうってんじゃない。そんな大仰な話ではなく、あくまで<見た目>にかんして書こうと。
やっぱね、↑でも書いたように、今の女優は今風の美人だし、昔の女優は昔風な美人だと思うんですよ。
ただ、それでも、ある程度はメイクで補正出来るっていうか、昔の美人女優に今風メイク加工すれば結構イケる感じになるし、逆に今の美人女優が昔風メイクをすればイモっぽい感じになる。
それでもね、メイク関係なく、これは今であろうが昔であろうが美人として通用する人がいると思う。
で、向田邦子です。
向田邦子は、ま、アタシの審美眼ってだけだけど、贔屓目で見ても美人という範疇には入らない。もちろん悪い顔ではぜんぜんないけどね。
ただ、どうも、顔立ちの良し悪しではなく、どうも顔の造りが本当に今っぽいんですよ。
向田邦子の生年は1929年です。
1981年に51歳の若さで事故で早逝されたのですが、もし仮に、今生きていたらとするなら今年で93歳ということになる。
つまり、どう考えても昔の人なんですよ。
なのに写真とか見てると、どうも昔感がない。シンプルな髪型をしてる写真が多いから余計かもしれないけど、何か最近撮影されたものなんじゃないの?と勘違いしそうになる。
何というか、令和の今、新進気鋭の脚本家として、資生堂あたりのCMに出演していてもまったく違和感がない。それくらい、とにかく異様に今っぽい。
何故か向田邦子の水着写真が残されていますが、これを見ると正直混乱する。
顔立ちは本当に今っぽいのに、水着の<型>があまりにも古い。かといって「今の人が<わざと>昔風の水着を着ている」という感じもなくて、この「いつ撮影されたのか」という脳内の時間感覚が混乱してしまう、というか。
そこでアタシは、ま、突飛すぎるのは承知の上で「向田邦子タイムトラベラー説」を唱えたい。
本当は現代よりももっと未来の人間で、昭和初期を舞台にした物語がどうしても書きたくて、でもどうしてもリアルな世界が知りたくなってね、んでタイムスリップしてきたんじゃないかと。
そう考えれば結婚しなかったことも、飛行機事故で亡くなったのも説明がつく。タイムトラベラーの場合、仮にその時代の人間になり切ったとしても「どうやって姿を消すか」が非常に難しいわけですが、飛行機事故にあったってことにすればかなり自然に消えることが出来ますからね。
飛行機嫌いを公言していた(そのわりには頻繁に海外に行ってた)なんて、壮大な<前フリ>だよなぁ、と思わないこともないっつーか。