あと2週間くらい待てないのかよ!と言われそうですが、ちょっとね、2006年4月1日に書いたエントリを振り返りたいと。ま、2週間待ったところで16年前っていう中途半端さだからさ。
何で「2006年4月1日」に限定するのか、です。
アタシが自分のサイトを始めたのは2003年のことです。当時のサイト名は「yabuniramiJAPAN」。ま、カタカナにしたり細かくは名前を変えてたけどさ。
で、いろいろあった末、このyabuniramiJAPANは2007年に一度幕を閉じた。っても3年後に復活するんだけどそれはまた別の話。
で、アタシが「第一次」と呼んでる、2003年から2007年までの自分のサイトのね、実質最終エントリが今回の「2006年4月1日更新分」なのです。
これ以降も更新はしています。しかしそれらはすべて<告知>か、もしくは「店じまいのための特別エントリ」で、通常っつーかごく普通のエントリはこれが最後でした。
ある意味、内容もですが、細かいノリが如何にもこの時代っぽいので、ほぼ校正なしにそのまま転載してみます。ちなみに<現注>とは現在の視点からの注意書きです。
読んでいただければわかりますが、当時見ていたドラマの話でして、エントリタイトルは「ラテドラとアメドラ」です。
ではどうぞ!
「西遊記」、最終回は見れませんでした。なんか映画化されるみたいですが、大丈夫なんですかね。
結局今クール、見ていたドラマは以下の通りです。
・「小早川伸木の恋」(フジテレビ)
・「西遊記」(フジテレビ)
・「神はサイコロを振らない」(日本テレビ)
・「時効警察」(テレビ朝日)
・「2ndハウス」(テレビ東京)
この中で全話みたのは「小早川伸木の恋」と「神はサイコロを振らない」だけですか。あとは何話か飛んでいます。
「小早川伸木の恋」に関しては、また今度まとめて書くとして(現注・もちろんこれが実質最終エントリなので「まとめて」もクソも書いてない)、それ以外のドラマについて書いていきます。
さて、名演出家として知られた久世光彦氏が逝去されました。久世ドラマに関しては思い入れも深く、これも今度まとめて書く予定にしておりますが(現注・これはずいぶん経ってから書いた。末尾参照)、先日追悼番組として「寺内貫太郎一家」の第一話と最終話が放送されました。「寺内貫太郎一家」はCSで見たことがあって、特別新鮮な感じはしなかったんですけど、やはり昨今のドラマと違う「何か」があることを再認識させられました。
なんというかね、非常に濃いのですよ。コーヒーでいえばエスプレッソです。しかしただのエスプレッソではない。ちゃんとミルクがたっぷり入っていて飲みやすい。いわばカフェラテですね。マイルドさ(ギャグとアイドルの歌唱など)と苦味(登場人物の実在感と自然な感情のゆらぎ)が見事にブレンドされています。
「寺内貫太郎一家」がカフェラテドラマ(略してラテドラ。アタシが勝手に決めた)ならば、今のドラマはアメリカンコーヒードラマ(アメドラ)ですね。
アメリカンコーヒーは非常に飲みやすい。とくに胃が疲れている時にはありがたい飲み物です。しかしなんだかコーヒーを飲んでるような気がしない。褐色の水を飲んでるような感覚になってくる。これは今のドラマを見てるのと非常に感覚が近く感じてしまうのはアタシだけでしょうか。
そのアメドラ、「全体的に薄味」という共通の感想は抜きにしながら個々に見ていきましょう。
・「西遊記」
基本的なアイデアはぜんぜん悪くない。配役に関しても、以前書いた通り(現注・当時ネット界隈で「何で悟空をナイナイ岡村、沙悟浄をアンガールズ山根、猪八戒をホンジャマカ石塚にしなかったんだ」って声が上がってたのでその反論を書いた)、あれでよかったと思う。
でもシナリオと演出が悪すぎます。シナリオはせっかくのアイデアを消化しきれず「あれ?なんか飛んでない?」と思うことがしばしばありましたし、演出面でいえば、アクションシーンがダメすぎる。
もし企画段階で「こういうプロットの話にしようと思う」と企画書を見せられたら、アタシでも「おお、おもしろそうじゃない」って思ったはずなんです。でもそれは実際の作品に活かされたとはいい難い。なんというか・・・もったいないなぁと。
あとどうも気になったのは、なんとかコメディ風味を付加しようとがんばってたみたいなんだけど、どうも、以前香取慎吾が主演した「人にやさしく」とおんなじノリなんですよね。ワンパターンだし、ギャグそのものにアイデアがない。
というか、もっと「劇中ギャグとは何か」を真剣に考えろよといいたいです。
・「神はサイコロを振らない」
まぁなんともあっさりとした終わり方でしたね。あんだけ引っ張っておいて、そんで終わりかい、とかなり拍子抜けしました。
何度もいいますが、アタシは原作を読んでないのですが、一応テレビドラマなんだから、もうちょっとサスペンスがいるんでないの?せっかく「一話一日」という時間軸でやってるのに、回数を追うたびにでてきてしかるべきな緊張感がまるで感じられませんでした。
まぁそれでもそれなりに楽しめたのは、ひとえに役者のがんばりによってです。とくに小林聡美、ホントにいい女優だなぁとあらためて感心しました。うまい!!
・「時効警察」
「ケイゾク」とか「トリック」が好きな人向きかな、と思うのですが、実はアタシ、どっちも見ていないのです。
じゃあなんでこれを見始めたかといえば、麻生久美子目当てです。「SALA」のCMでずっといいなって思ってたんですけど、うーん、ドラマの方が100倍ぐらいよかった。
麻生久美子って、こういう言い方は失礼千万なんですが、一歩間違うと、かなりヤバい顔なんですよ。不細工とかそんなんじゃなくて、えと、ダメだ。これは書いちゃダメだわ。
でもなんかいいんですよね。おかしなオーラがある。オダギリジョーが相手役に麻生久美子を選んだのもよくわかる気がします。
ドラマそのものも、まずまずでした。ギャグも当たり外れが多いのですが、「西遊記」みたいに「雰囲気オンリーギャグ」じゃなくて、ちゃんと考えていたので、不快な気分になることはなかったし。
個人的には東幹久がゲイ役をやった回が最高でした。
・「2ndハウス」
これだけまだ最終回やってないんだっけ?まぁいいや。
ノリは完全に「毎度おさわがせします」ですね。裸もバンバンでてくるし。またメインの脱ぎ役も巨乳タレントじゃなくて、どっちかっていうと貧乳のみひろってのも妙になまめかしい。カラッとしているわりにエロさもキープしているのはたいしたもんですね。
こんな「意識的なC級ドラマ」をここで取り上げる必要もないのですが、実はこれ、「小早川伸木の恋」とセットで見るとかなり味わい深い。いわばこっちがA面で、「小早川伸木の恋」がB面なんですね。
今クールは珍しく数を見たわりに当たりはなかったといってもいいです。というかここ数年「電車男」しか大当たりはないんですけどね。まぁ次クールに期待ということで。ではでは
途中にあった「久世光彦の話」へのリンクを貼っておきます。
どうも、なんともはや、という気分ですな。つかどれもこれも、書かれているドラマの内容をまったく、微塵も憶えてないのは情けないわ。
そもそもアタシは過去に遡っても、皆無ではないとはいえ「今見てるドラマの話」を書いた記憶が薄い。ハマったドラマなら「最後まで見てからちゃんと書こう」と思うし(で、だいたい「もういいか」と思って結局書かない)、ハマってない、見てないドラマについてなんか書くわけがない。
でもこうやって書いた記録があるのは、もう完全にサイトにたいする意欲が極端に減衰してたってことです。とりあえず手近にあることで済まそう、みたいな。
ま、今振り返ればこれはこれで貴重な記録だけどね。