ありがとう!仙さん!!
FirstUPDATE2018.1.8
@Scribble #Scribble2018 #プロ野球2018年 #2003年 #追悼 単ページ 星野仙一 感謝 デスブログ PostScript

こないだサッチーのことを書いたらサッチーが急死したり、今度は「星野続投の世界線」(2017年12月11日更新)なんてのを書いたばっかりに・・・。

いやもちろんそんなことは関係ないんだろうけど、何かデスブログみたいで、かなり気味が悪い。というのもです。
先日、星野仙一氏が逝去されました。「気味が悪い」なんて書いたけど、本当のことを言えば、もう、計り知れないショックがあって。嘘だろ?んな馬鹿な!としか言えない。

星野仙一という人は必ずといっていいほど功罪半ばで語られてきた人でした。
鉄拳制裁にかんしては、時代が違うことを考慮すれば何の問題もないので叩く方がおかしいのですが、彼の政治力にかんしては賛否あって、そうしたことを嫌う人はスポーツマンらしくない!と徹底的に嫌う。
ただこの件は阪神ファンの友人とも喋ったことがあるんだけど、結局アタシは(その友人も)、そうした政治力を大々的に活用することを含めて星野仙一って人が好きなんだな、という結論になった。
だって、それを含めて、あの人の魅力なんじゃないか、と。

さて、2003年といってまず最初に出てくるのは「阪神タイガースの快進撃」です。けして「阪神タイガース18年ぶりの優勝」ではなく、過程の方が大事というか、少なくともアタシにとっては「快進撃」の方が重要なわけでね。
前年オフ、当時阪神の監督だった星野は大胆な「血の入れ替え」を決行しました。
勘違いされている方も多いかと思いますが、けして「大金を使って大補強」したわけではないのです。

この年の補強はFAで獲得した金本、メジャー帰りの伊良部、新外国人としてウイリアムスとポート、あとシーズン途中にリガンを獲得した程度で、よくよく考えるとこの程度は普通です。ま、前年にもFAで片岡、オリックスにいたアリアス(オリックスにいたのは「ジョージ」だけどね)を獲ったりしたから、そういうイメージになるのはわかるんだけど、他はすべてトレードで、重要な戦力となる下柳も野口もみんなトレードで獲得した。
いわば痛みを伴った「血の入れ替え」をしたことになる。

アタシは「これから何かが起ころうとしている」というのをひしひしと感じていた。坪井や山田は思い入れのある選手だったけど、トレードされた悲しみは不思議となくて、それよりも「これで一気に優勝出来るかはわからないけど、いやさすがに優勝は無理かもしれないけど、それでも、おそらく阪神はまったく別のチームに生まれ変わる」という確信を持った。

2001年オフの星野就任時の補強が「手始め」だとするなら、2002年オフの「血の入れ替え」は完全にチームを把握し、そして本当に足りない箇所を的確に補い、また残念ながらチャンスがないと感じた選手を容赦なく放出または解雇するという、本当の意味での大改革だったのです。
サッチーの時のエントリでも書いたように、2001年までの阪神は正真正銘のどうしようもないチームだった。ただでさえ戦力が弱いのに加えて、監督の嫁のスキャンダルが芸能ニュースを席巻している。
何をどう切り取っても、一切、取り柄のないチームだったんです。

だからアタシは星野が企てた大改革を指をくわえてみるしかなかった。賛成も反対もない。吉と出るか凶と出るかもわからない。だけれども、星野を信じるしかなかった。もうこれ以上落ちぶれようがないのだから、仙さん、もうあんたの好きなようにしてくださいってな心境だったんです。
そして星野の大改革は吉どころか「大吉」になったのはご承知の通りです。

さっき重要なのは優勝したことよりも快進撃だ、みたいに書きましたが、優勝ってのはね、結果なのです。もちろん優勝した方がいいに決まってるんだけど、それは一試合一試合戦った、ファンからすれば一試合一試合楽しんだ末の結果でしかない。
そして何より2003年は結果以上に一試合一試合、もっと言えばワンプレーワンプレーが楽しかった。アタシも40年以上野球を見てるけど、こんな「楽しい試合がいっぱいあった」シーズンは他にない。当時は仕事が忙しくてほとんど試合中継を見れてないのに、それでも2003年こそがベストシーズンだと言い切れます。

ベテラン、若手、補強で来た選手、外国人、コーチ、他のスタッフ、そして監督が一丸となって戦う。言うは易し行うは難しですが、このシーズンはまさにそれをやってのけた。
それに加えて、選手が楽しんで、しかも熱くなってプレーしていた姿が印象的で、強いだけじゃない、ファンが心から応援したくなる、そんなチームでした。
だから日本一を勝ち取った(また2003年と違ってほぼ全試合見ていた)1985年より2003年の方が思い入れが深いのです。

結果的にはたった1シーズンで、夢のようなチームは終わってしまいました。しかしアタシはあのシーズンを生涯忘れることは出来ないと思うし、きっとずっと「2003年のようなチーム」を追い求めて野球を見続けると思う。
そんな「理想のチーム」を作り上げてくれたのは、誰がなんといおうと仙さんです。あの人がいなかったら今現在野球の見方が変わっていたかもしれない、いやもしかしたら野球に興味がなくなっていたかもとさえ思う。

今回のエントリはまとまりもヘッタクレもないメチャクチャな文章になってしまいました。というか、とてもじゃないけど冷静でいられない。各人の追悼コメントや思い出話を読むだけで、涙が止まらない。そう、まるで2003年に仙さんが退任した時と同じように。
最後にこのひと言で締めたいと思います。

あなたがいたから、今もアタシは野球が大好きなんです。本当にありがとうございました!

「2003年の阪神タイガース」と星野仙一のことはココにたっぷり書いてます。




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