ギミック感、それは男の夢、の続き
FirstUPDATE2017.11.17
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「ギミック感、それは男の夢」ってエントリを書いたのが今から2年半以上前なので、今更続きってのもどうかと思うけど。

なんだかんだ、そろそろ下火になってきたみたいですが、ハンドスピナーなんてもんが結構流行ってますよね。「海外で大人気!」みたいな売り文句を添えて売ってあるところが多かったけど、ホントかよ、と。
そしたら本当だった。今年(現注・2017年)の6月にロンドンに行ったら、本当にあちこちでハンドスピナーなるものが売ってた。ありゃ、マジで海外で流行ってたのね。ドーモスンズレイスマスタ。

実はアタシもひとつだけ購入した。ま、日本でっつーか秋葉原でですが。何か光るヤツ。
何で買ったかというと、猫が喜びそうだなと。実際YouTubeで猫が遊んでる動画がいっぱいあるしね。
ま、やってみたら、意外と喜ばない。そんなもんです。何たって相手は猫なんだから、こっちのご期待通りにはまずはなってくれませんな。

ハンドスピナーってのは典型的な手持ち無沙汰解消のための手遊び道具です。別に回して楽しいこたぁないけど、何となく癖で回してしまう、みたいな。
アタシはすぐに飽きたけど、癖になる人の気持ちはわからんではない。アメリカンクラッカーみたいなもの、と思えば、流行した理由とブームの期間が短い理由はすぐにわかるんだけどね。
んでこないだ秋葉原に行ったら、ハンドスピナーとは別方向の、アメリカンクラッカー的オモチャが売ってて。

最初はね、スマホ用のBluetoothゲームコントローラだと思ったんですよ。しかし、にしては小さすぎるし安すぎる。よく見たら別に何の機能もない。ただコントローラ的感触で手遊びするためだけのもんだと。
しかしコイツはハンドスピナーよりわかる。というのもアタシもPS3のコントローラを無意味に弄るのが好きなんです。
もちろんPS3自体は起動してないんですよ。ただコントローラを弄るだけ。なのに妙に落ち着く。
ひとつ買おうかな、と一瞬思ったけど、止めた。別にPS3用コントローラでいいやと。次行ったらまた欲しくなるかもしんないけどさ。

(前略)ガラケー全盛期のケータイなんて、今見たら笑っちゃうほどヘンテコなギミックを仕掛けてあった。やれ回転二軸だ、やれリボルバーだ、と。そのうちマジでロボットに変形するんじゃないかと思ったくらい。(中略)だから当時いっぱいいたでしょ、ケータイを弄ってるのが。弄るったって画面見てるわけじゃない。意味もなくパカパカやったりカチャカチャやったり。アタシもSO505iってリボルバータイプのガラケー使って時はガンマン気分でカチャカチャやってたし(2015年3月15日更新「ギミック感、それは男の夢」


かつては「実用兼手遊び道具」としてはライターがその役割を担ってたけど、嫌煙の風潮が広まるにつれ、実際にタバコを吸ってるかどうかにかかわらず、何となくライターをオモチャにして遊ぶ、というのが憚られるのようになってしまいました。
ライターの代替として浮上したのがガラケーです。

手遊びの道具、としてはギミック感の強いガラケーは本当に優秀なオモチャだったと思う。しかもライターみたいに白い目で見られることも少ないしね。(皆無ではないと思うけど)
しかしご承知の通り、もうガラケーは存在しない如しになってしまいました。みんなスマホを使ってる。それが2017年現在のケータイ事情です。
たしかにスマホになって便利にはなったんだろうけど、スマホは手遊び道具にはならない。ギミック感がまるでないからです。

おそらくその隙をついて出てきたのがハンドスピナーだと思う。ハンドスピナー自体は大昔からあるけど、目ざとい人が隙を狙って上手く仕掛けた。おそらくそんな感じなのでしょう。
この仕掛けは本当に上手い。そしてこの仕掛けの強みは仮にハンドスピナーが下火になっても「これからハンドスピナー的な手遊び道具は欠かせないものになっていく」ことだと思うんです。

ポストハンドスピナーとしてゲームコントローラ型オモチャを売り出した秋葉原の某店も、おそらくそういうことを意識してのことでしょう。
しかしアタシは、手遊び道具としてはハンドスピナーもゲームコントローラ型オモチャも本命だとは思わない。いい線を突いてるとは思うけど、アメリカンクラッカーと同じく一定の流行期間を過ぎたら消えてしまうものにしかならないはずです。
アタシがこの手の手遊び道具で必要だと思う条件は

・修練がまったく必要ではない
・視線が必要でない(まったく見なくても、つまりポケットに入れた状態でも同じように遊べる)
・意外な使い方がある(猫のオモチャ、のような)
・ほぼ無音(今の時代アメリカンクラッカーのようにうるさいのはダメ)
・片手で使える

ハンドスピナーもゲームコントローラ型オモチャもほぼ条件を満たしているけど、唯一「片手で使える」という条件は満たしていない。そこがね、何というか、惜しい。
そこへいくと、ギミック感満載のガラケーはかなりいいところを突いている。唯一の弱点が「実は実用品」ってことくらいか。下手に実用品だと「実用として満たされなくなった→使わなくなる」ってことになっちゃうからさ。

そこでどうでしょうか。ゲームコントローラにならないゲームコントローラ型オモチャのように、ケータイとしてはまったく使えないガラケー型オモチャってのは。
もちろん改良もいる。サイズダウンしてもいいから(むしろ大幅にサイズダウンすべき、か)なるべく軽くすること。あとなるべくギミック感を増やすこと。回転二軸は当然として、バッテリーの蓋もカチャカチャやれる方が望ましい。ダイヤルキーの感触も大事にして欲しいしね。
どうしてもエレクトロな機能を入れるなら、前に書いたミニテトリンみたいなのくらいなら内蔵させてもいいか。

ギミック感のあるガラケーって、実は宝の山のような気がする。言うなればファミコンミニに近い。「まんま」ではどうしようもないけど、上手く換骨奪胎して純粋な大人のオモチャとしてなら使えるベースだと思う。何しろ10年に渡って使い倒されたんだから馴染みもあるし、「ガラケーはもういいけど、ガラケーでカチャカチャやるのはアリ」って層は絶対にいる。

その辺を上手く取り込んでいけば、ハンドスピナーなんかよりずっと息の長い手遊び道具が出来ると思うんだけどね。







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