笑いの世界・序章
FirstUPDATE2007.6.30
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一応前夜祭ということで。

芸人やコメディに関しては、いろいろ書いてきたのですが、コンプレックスというか、どうしても書けないことがありました。
それは「舞台」に関することで、テレビや映画のことは、まぁそれなりに観てきた自信はあるのですが、舞台は、というと、ほとんど観ていないのです。まったく、というわけではありませんが文章としてまとめるほどは観ていない。
そもそもアタシはお笑い評論家でも何でもないので、かまわないっちゃかまわないのですが、どうもしっくりこない、というか、本質を見落としているんじゃないかという不安にかられていました。

亡くなったナンシー関は、自分でテレビで観た感想しか書かない、舞台裏のことは知っていても考慮しない、みたいなことを書いていました。
この人の書いたことにたいしては、多少批判めいた感情もありますが、こういう姿勢は本当にすばらしく、これこそテレビ時代のコラムニストの本分じゃないかと思ってしまうのです。(まぁナンシー関がコラムニストかどうかは微妙ですが)
アタシがこのサイトで書いていくにあたって、とりあえず3つのことを決めました。

・観ていないものに関しては書かない。(観ずに批判しないし、評価もしない)
・自慢も知ったかぶりもしない
・いい悪い、ではなく、好き嫌い、合う合わないで書く。

「観ていないものに関しては書かない」というのは当然なのですが、いろんなブログとか掲示板をみて歩くと、それをやってない人が実に多い。
以前にも書きましたが「ジャニーズが出てるだけで、つまんないと決めつける」みたいな人が本当に多い。
アタシもいいオッサンなんだから、こんな子供みたいな真似だけはやめよう、そう思ったんです。
ただこういうポリシー(というほどでもないけど)があると、どうしても別の意味で偏りがでてしまう。

以前書いた、桂雀々なんてまさに「舞台の方がおもしろい人」だからで、これはアタシが一時期雀々の舞台を毎週のように観ていたから書けたのであって、他にもそういう人がいるはずなのに、取り上げないだけならまだしも、過当に低い評価になってしまうのは何だか著しくバランスを欠いたような行為に思えてきたのです。
バランスをとろうと思うと、かなり無理して舞台なりDVDなりを観なきゃいけない。
これはしんどい。

今回、最後にもう一度笑いについて書こうと思ったのは友人がたまたま観た「エンタの神様」について嘆いていたからで
あ、だったらそういう視点で書けるな、と気づいたからです。
「そういう視点」というのは、メディアと芸人の関係性に着目した視点のことで松本人志監督作品の「大日本人」も公開されましたし、まぁちょうどいいタイミングなんじゃないかと、ね。
そういえばまだビートたけしについては、ほとんど触れてませんでした。
でもたけしの映画は好きですし、最新作「監督・ばんざい」なんかは個人的には「大日本人」よりも期待しているのです。

あと舞台以外で触れていないものとして外国のコメディアンについてもノータッチでしたがマルクス兄弟やモンティ・パイソンなんかかなり好きですし、先日「ドリームガールズ」を観て、エディ・マーフィーの芸達者ぶりには舌を巻きました。
本当はこの辺のこともじっくり書いてみたいのですがただいくら10回連載だからといって手をひろげすぎると、何のことかわからなくなるので今回はこの手の話はオミットします。

とにかくなるべく読みやすく、平易な文章になるように心掛けますので
明日から「笑いの世界」、どうぞ楽しみにしてください。

「笑いの世界」 序章(2007.06.30)
第一回 笑いの歴史と藪似的分類(2007.07.01)
第二回 エンタのせいにばかりするわけじゃないが(2007.07.02)
第三回 「植木等ショー」にみる、本当のバラエティショー(2007.07.03)
第四回 今の若手は本当に腕がないのか(2007.07.04)
第五回 「大日本人」は成功だったか(2007.07.05)
第六回 ビートたけしの存在(2007.07.06)
第七回 萩本欽一を通してみる、笑いとメディア(2007.07.07)
第八回 話芸は成立するのか(2007.07.08)
第九回 コメディとしてみる「西遊記」(2007.07.09)
第十回 総論・私的「笑いの世界」論(2007.07.10)

本文は酷すぎて割愛してますし、ココにリライトしたものを置いてますが、完全に原型がなくなるほど書き直しています。
それでもね、記録として「こういうのを書いてました」ってのを残すのは重要だなと思い、サブタイトルだけでもそのまま掲載したわけで。
こうして見ると「総決算」にしようとしたわりには(実際、無理矢理総決算化しようとして失敗してるんだけど)、ちゃんと書いてた頃、つまり2005年あたりとは<熱量>がまったく違う。いや熱量を上げて書こうとしている痕跡はあるけど、嘘でテンションを上げてるだけだから実際はぜんぜん熱量を感じない、という。
だったら何でまた<笑い>について書いたんだって話ですが、ケジメですよね。ケジメを付けないと終わらない。それは読者へのケジメではなく自分へのケジメだから。




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