日記には向き不向きがある
FirstUPDATE2025.5.8
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当サイトで何度も活用しているように、アタシは2003年に限って日記を書いていました。あ、この場合の日記とは本当に私的な、公開を前提としない日記です。ま、結果的に一部伏せ字&かいつまんだ形であるとはいえ公開したものもあるんだけど。

何でこの年だけ日記を書いてたのかの理由は何度も書いたので割愛して、何で日記を書かなくなったのか、です。
まず理由として「2003年10月より<やぶにらみJAPAN>(現在のYabunira)という個人サイトを立ち上げた」ということがあります。
公開非公開の違いこそあれ、自分はこう思うんだけど、みたいなことを書く場所を作ったことで日記に拘泥する理由がなくなった。
ま、サイトを始めたから日記は止めよう、みたいに決めてたわけじゃないんだけど、自然と書かなくなったって感じですが。

さらに「日記を書くと災いが起こるんじゃないか」みたいなジンクスが出来てしまったのも大きかった。
それまで、つまり日記なぞを始めるまでは、いろんなことが順調に、わりとのほほんとやってたのに、日記を書き始めたくらいからロクでもないことの連続で、まるで「ほれ、これで日記のネタに困らなくて済むだろ」と言わんばかりに災難が降り掛かった。
もちろん、こんなのただの偶然なんですよ。でもトラウマレベルの災いがきたというのは十分すぎるくらい「嫌な記憶」となって、それ以降、何となく日記を書くのが怖くなってしまったっていうか。

でもね、このふたつは実はたいした理由ではないんですよ。
それよりも一番マズいな、と思うのが、日記を書いてると全部のことが自己完結的になっちゃうんですよね。
本当に、ただの偶然でしかないことまで「コトが起こった理由」を探し始めてしまって、犯人探しをしてしまう。
この場合、自分が、でも、相手が、でも同じで、そんな莫迦みたいに自分に否があると思いすぎる必要はないし、たいしたことじゃなくても相手を責めなきゃいけない気分にもなってしまう。
これで精神を保ち続けられるわけがない。つかこんなことを繰り返して平気って、もうサイコパス寸前だよ。

日記に拘泥した、と言えば古川緑波ですが、ロッパの日記を読むと日記をつけるデメリットが全部わかります。
波に乗ってる時は異様なまでの自己肯定からの増長が見て取れるし、逆に上手く行ってない時は恨みつらみが文字起こしされる。本来「恨みつらみ」なんてもっと漠然としたもののはずで、数日も経てば「ああ、そんなことあったな。まァいいか」で済むことなんですよ。
それが文字起こししたばっかりに積年の恨みにまで変化してしまう、みたいな。

たぶんですが、アタシとかロッパみたいな人間は日記を書いちゃいけないタイプなんです。
前にも書いたように、アタシはね、自画自賛に思われるかもしれないけど「駄文を書く天才」なんですよ。あ、もちろん「文章を書く天才」じゃない。あくまで<駄文>なんですが。
アタシみたいな人間って、自分の感情をわりと易々と文章に出来るんです。簡単に出来るから、それだけでは物足りなくなって己の気持ち、相手の気持ちを深堀りしてしまう。
つまり「考えなくていいことまで、むしろ早く忘れちゃった方がいいことまで思考を巡らせ」たがばっかりに、深みにハマってしまうと。

だからむしろ、日記を書くのに向いてる人は「文章を書くことに苦手意識がある」みたいなタイプです。
苦手だから、出来ることなら箇条書きで済ませたい、そういう感じであれば己の相手の心理を深堀りしようなんて絶対にしない。たしかに「日記を書くこと自体は苦痛」かもしれないけど、その代わり「日記を書くことで生まれるデメリット」は受けなくても良いわけで、そういう人の方が結果として続けられるんじゃないかと思う。

いやね、アタシみたいなタイプが日記を書くとするなら、もう日記というよりは「日報」というか、本当に「ただの行動記録」に徹した方がよほどいい。
でもロッパが生きた昭和初期から中期くらいまでならともかく、今の時代、こんな事する意味がまったくない。
純粋に「どこに行ったか」の、いわば「移動の記録」ならGoogleマップが勝手にやってくれるし、何を食べたか、何の買い物をしたか、であれば、レシート共々サクッとカメラで撮っておけば十分です。
どうしても己の感情を書き残しておきたいのであれば、SNSやブログなどの「公開を前提とした」場所に書けばいい。もうこれだけで変な深読みはしなくなる。

要するにアタシみたいなタイプは、今の時代に日記を復活させる意味がないんです。
ましてや「災いが起こるかもしれない」という怖さがある、プラスして日記以外の形で己の気持ちや感想を書き連ねる場所があるんだから。
もうそれはわかってる。わかっているんだけど、どうもね、日記、という響きには何とも言えない魅惑的なものがあって、ああ、日記かぁ、いいなぁ!みたいに思ってしまう時があったりするんですよ。

いいか?テメエにとって日記ってのはただの悪女みたいなモンだぞ?んなもんに手を出したらエラいことになるだけで何も良いことないぞ!と言われても、うん、そうだよね。でも、日記と一緒に堕ちていくのも幸せだよと・・・ふたり・・・冷たい・・・イカンイカン!
よし!冷静になるためにロッパの日記を読もう!!







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