Twitterに書いちゃったんでフォロワーさんにはバレバレかもしれないけど、某所でね、マジ心震えるブツを閲覧出来たって話で。
さて、新年早々(って1月10日だからぜんぜん<早々>じゃないけど)Yabuniraチャンネルにて「初春!狸御殿スペシャル」という動画をアップしました。
さすがにアタシも「狸御殿物」を全作品所有しているわけでなく、あくまで映像を所有している7本に限ってレビューしたのですが、アタシが所有している中からの限定であれば、もう文句なしに「花くらべ狸御殿」を推す。
狸御殿物は基本的に時代劇なのですが「花くらべ狸御殿」は現代劇というかファンタジーになっており、でもちゃんと、洋舞だけじゃなくて日舞もあるんですよ。もうその辺もてんこ盛りだし、ストーリーも至極単純かつまったく重たくないので、純粋に歌と踊りだけに集中出来るんです。
しかし「花くらべ狸御殿」の評価を引き上げたのは間違いなく水の江瀧子で、オハコの男装っつーか断髪姿で絢爛たる華を添えている。しかもです。何故だが、松竹少女歌劇の頃、つまりレコードをリリースしていた頃よりも歌唱力がだいぶマシになっている。ま、逆に、あの信じられない歌唱が恋しくもありましたが。
とにかくね、水の江瀧子、つまりはタアキイですよ、が出てくるだけでスクリーンが(スクリーンで見てたわけじゃないけど)パァーッと明るくなる。そして妙なリアリティが出る。
ある意味ファンタジーであることを抜け出して、でもファンタジーという枠は壊さずに「生っぽさ」を醸し出せるのはすごい。それもこれも松竹少女歌劇以来の積み重ねの賜物でしょう。
で、ですよ。
某所にね、「タアキイ」のバックナンバーが所蔵されている、という噂を聞きつけて、さっそく閲覧に行ったのですが、あ、その前に「タアキイ」の説明をしておきます。
「タアキイ」とは「水の江会」という水の江瀧子のファンクラブが手掛けた、戦前期に発行されていた会報誌のようなもので、しかし会報誌であることをかなり逸脱しており、表紙や裏表紙はカラーだし、一流メーカーの広告も入ってるし、著名人の一文も多数掲載されている。
さらに紙質も悪くなく、戦前の会報誌、という観点で見れば相当ゴージャスな作りになっています。
当然のようにグラビアページも充実しており、っても当時はグラビアなんて言葉はなかったんだけど(印刷用語としてはあった)、もう、これでもか、というほどタアキイの写真が見れる構成になっている。
これがプライベートを活写したものから舞台写真まで本当に盛りだくさんで「男装のタアキイ」だけでなく「うら若き乙女」の水の江瀧子も堪能出来るのです。
今回はあんまり時間がなく、創刊号から1936年発行分までしか見られず、一番の注目ポイントであるアメリカ渡航中の頃まで行けなかったし、本文をちゃんと読む時間もありませんでした。
だから基本的には「うら若き」タアキイの写真を眺めていくだけ、みたいになったのですが、何だかね、見ていくうちに、顔が赤くなってきた。とにかく、もう、本当に、美しいし、しかもかわいい。冗談抜きに日本の芸能史上ナンバーワンじゃないかとすら思う。
アタシが中学生の頃、ちょうど第二次アイドル全盛期で、松田聖子や中森明菜、小泉今日子がデビューした。んで高校の頃になるとさらに百花繚乱になりおニャン子クラブなんかもデビューしている。
だけれども、アタシは、ただのひとりも「キレイだ」とも「かわいい」とも思ったことがない。当時のアイドルを見ても、何か芋っぽい、垢抜けない子ばっかりじゃないか、としか思えなかったんです。だから「アイドル」に限らず、ルックスに惹かれてレコードやポスターを購入したことはただの一度もないんです。
そんなアタシがですよ、おそらく生まれて初めて、芸能人の写真を見て「恋愛感情に似た<何か>」を感じた。そして「ああ、芸能人をアイドル視するとはこういうことなんだ」と初めてわかった。
オッサンのクセに気持ち悪いと言わないでいただきたい。つかオッサンになるまでこうした芸能人を知らなかったことを激しく後悔してるんだから。
もちろん水の江瀧子は知ってた。何しろ「独占!女の60分」で司会をしていたから。でもこの頃の水の江瀧子はタアキイでも何でもない、ただの「おばあちゃん」ですよ。まさか子供が、若き日の姿があんな麗しいとか考えるわけがない。
つかね、「タアキイ」を見てつくづく思ったけど、あれほど素晴らしい写真が山のように残されているんだから、今さらも今さらだけど、タアキイの写真集を発売して欲しい。
あくまでね、評伝やデータ的なものではなく「写真集」。男装のタアキイも、乙女のタアキイも、んで当然うどんをすすってるタアキイも、全部、余すことなく収録して欲しいな、と。
アタシ?買うに決まってるじゃないですか。いやポスターが出たらそれも買うよ。当たり前じゃん。
え?だったらタアキイの歌唱が収録されたCDも、いやそれはパスする。