毎週月曜日は野球ネタなのですが、あんまりコレってのがないので(マー君巨人、上沢SBとかどうでもいいし)、しょうがないので「野球の話は出てくるけど野球ネタじゃない」のをひとつ。
さて、ありふれたっちゃ失礼だけど、少なくとも珍名ではない、アタシ個人の記憶でさえ過去に遡ってみると何人か知り合いにいた苗字がね、意外と「初」なんてこともあるみたいで。
例えば阪神タイガースに熊谷敬宥という選手がいます。ま、ぶっちゃけ、相当なイケメンで、阪神タイガース公式YouTubeチャンネルに広報が撮影した動画があるのですが「何かひとり、えらいイケメンがいるな」と思ったら毎回熊谷で。つかいい加減慣れろよって話で。
それがどうした、と思われるかもしれませんが、実は「熊谷」という苗字のプロ野球選手は、何と長いプロ野球の歴史の中で初めてらしいのです。
もちろんこの逆のケースもあって、プロ野球選手で言えば現DeNAの「筒香」とか元広島の「梵(そよぎ)」なんか珍名ランキングに出てくるくらいの珍名ですが、こうした「極めて珍しい苗字なのに有名人がいる」なんてケースもあるわけで。
プロ野球選手に限らなければもっとそんな例は多くて、よく言われる「速水もこみち」は意外にも「もこみち」の方が本名で「速水」が芸名だったと。んで本名は「表もこみち」だった。
ま、「表」はギリギリ珍名の部類で(全国で7300人ほど)、「筒香」(同10人)、「梵」(同10人)に比べたらぜんぜん多いし、実はアタシの本名は「表」よりも少ない。だからアタシも珍名さんなんですよ。
となるとおそらくですが、たぶんアタシの本名を知ってる、いわばリアル知り合いはアタシ以外にアタシと同じ苗字の知り合いがいないはずです。だからそれこそ「田中?どの田中さん?」みたいになるケースはないはずっつーか。
ま、芸能人だったりプロ野球選手だったり、そうした著名人ですよね、に珍名さんがいたら、もうその苗字はその有名人のイメージそのままになってしまう。
「筒香」だったら野球選手の筒香嘉智じゃなくても「かわいい顔」「ホームランマシーン」になってしまうわけで(わかりづらいネタですまんね)、それはもう、しょうがない。
でもね、広義では著名人かも知れないけど、例えば「事件」の被疑者だったり被害者だったらどうでしょう。
それこそ「梅川」なんてたいして珍名ではないけど他に梅川姓の著名人も知り合いもひとりもいないので、いまだに「梅川」と聞くと「三菱銀行北畠支店」がパッと浮かぶ。
これを不謹慎と言われても困る。もうただの条件反射でしかない。さすがにパッと脳裏に浮かぶことまでは制御出来ないよ。
それでもまだ、梅川なら理解されるかもしれないけど、被疑者でないのはもちろん、被害者かどうかもよくわからない「失踪事件」になると非常に判断が難しくなる。
これは無事発見されて帰国したから大丈夫だと思うけど「地村」と聞くと、もうたぶん、あの人(正確にはあの人<たち>)しか浮かばないと思うんですよ。
そして、こっちは現在に至るまで未発見なんでアレだけど「五條堀」なんて他にひとりも知らない。何しろ「五條堀」は全国に30人ほどしかない苗字であり、さすがにリアルで知り合うケースはほぼない、と言って差し支えないと思います。
だからね、もう、どうしても、五條堀と聞くとあの失踪事件が頭に浮かぶ。そしてほぼ同時に「年下彼氏」というワードが頭を駆け抜けるのです。
ここまで書いたんだからちゃんと書くけど、とにかく2016年にとある女性の行方がわからなくなった。何らかの犯罪に巻き込まれたのか、それとも自発的な失踪なのかも判然としておらず、失踪者である「五條堀美咲」という名前と事件を解く鍵と言われている「年下彼氏」というワードだけがひとり歩きする結果になってしまったんです。
もうね、こんなの、この失踪事件を知ってしまったら、絶対、ほぼ誰もが「五條堀」と聞くだけで「年下彼氏」という言葉が浮かぶはずなんですよ。
この絶対性はすごい。つか不謹慎云々で抑えられる話じゃない。
それこそね、もう何十年も経ってるにもかかわらず、水俣市と聞けば水俣病が浮かぶし、四日市市と聞けば四日市ぜんそくが浮かぶ。アタシなんかだと津山市と聞けば津山三十人殺しが浮かぶ。
これも不謹慎というか地元の人たちには迷惑でしかない話かもしれないけど、どうしようもない。イメージを塗り替える<何か>がない限り変えようがない。
何の結論もない話だけど、これは人間の脳の構造の問題だからね。んなもん結論なんか出せるわけないし出す必要もない。
ただやっぱ、不謹慎云々とは違うと思うんだよなぁ。