いやもう、負け惜しみじゃなくて、本当に、心の底から良かったと思ってるわけで、つかさすがにシーズンにかんしては悔しかったけど、CSにかんしては「あっさり負けてくれてありがとう」って感じで。
これは今からちょうど10年前、と言えば阪神が「CSを勝ち抜いての初めての日本シリーズ」に進出した年ですが、今でもはっきり憶えてるけど、日本シリーズが罰ゲームに思えたんですよ。
とにかく「よし、日本シリーズが始まる!」みたいな感慨や高揚感はまるでなく、ああそうだった、今日からだったな、くらいで、たしか試合もちゃんと見なかったと思う。それこそ2003年や去年、つまり2023年の日本シリーズとは雲泥の差です。
つまりアタシは「CSに勝ち抜いても何の意味も喜びもない」と考える人間です。つか本体はペナントレースなんです。ペナントレースで優勝してからのCSは熱くなれるけど、2位とか3位で日本シリーズに行ってもまったくつまらない。
だったらですよ、もう早く負けてくれた方がいいに決まってる。それよりも一日も早く来シーズンに備えてね、動き出して欲しいと。
だから岡田彰布の退任があっさり発表されて、藤川球児が新監督に決まってね、そういう動きを見てる方がCSなんかを見るよりよほど楽しいのです。
今年にかんしては、ちょっと、さすがにチャージをかけるのが遅すぎたね。岡田は常々「勝負は9月」と言ってたけど、もうちょい早めに勝負をかけるべきだったと思う。
9月の勝率も悪くはないんですよ。でもそれまでの負債がね、ま、負債って書いちゃうと借金があったような感じになるけど、ちょっと貯金が少なすぎた。あまりにも5割付近でウロウロしすぎた。
それだけかな。ま、しょうがないよねって感じで、落ち込みも悔しがりもあんまりなくて、岡田が辞めることも既定路線だったこともあって、とくに何も思わなかったし。
ひとつだけ、もうメチャクチャ気にしてることがあって、とにかく盗塁の企画数も成功率も極端に悪化してるんですよ。
今年はあんまり四球が取れなくなるだろうなってのは予想してたし、だいぶ減ってはいるんだけど、それでもリーグ2位だし、思ったよりも減らなかったとも言える。
でも盗塁企画76(2023年度シーズン108)、成功率53.9%(同73.1%)は「こんなに一気に落ちることがあるのか」と思うほどの悪化で「今年のセ・リーグは極端に盗塁が少ない」と言われましたが、これは「本来一番走れるはずの阪神がほとんど走らず、また成功率も悪かったから」こういうことになったと思うわけで。
盗塁ってね、回復が難しいのですよ。
何か一回でも走れないシーズンがあると、持ち直すことなく、どんどん盗塁数が減る。最近だと山田哲人とかもそうでしょ。
ま、それでも近本は何となく大丈夫なような気がするんですが、中野はちょっと危ない。打撃は持ち直す可能性が高いとは思ってるんですが、少なくとも盗塁王が獲れるレベルで走れるかと言われると、ちょっと難しい気がします。
となったら、あんまり言われないけど、そこそこ打ててちゃんと走れる選手をドラフトで獲るべきなんじゃないか。
つか中野だってアマチュアの時は典型的な「走力はあるけど盗塁が苦手」なタイプだったわけで、探すのは難しいとは思うけど、何とか見つけて欲しいな、と。
つかさ、こと盗塁ってことで言えば、サトテルなんですよね実は。ああ見えて走攻守で一番センスがあるのが走塁で、ひょっとしたら30盗塁くらい出来るだけのポテンシャルはありますよ。
あとはもう普通にやってください。戦力的にはたぶん来年再来年くらいがピークで、それ以降は世代交代になっていくだろうし、今の時点で世代交代後のことを書いてもしょうがないからね。