結局阪神タイガースは「勝負の7連戦」を5勝1敗1雨で乗り切ったのですが、とくに昨日今日のヤクルト2連戦は内容なんて何もない試合でした。
しかし、この期に及んで内容もヘッタクレもないわけで、もうね、勝ちゃ何でもいいんですよ。
逆に言えば、いくら納得出来る内容でも負けたら何の意味もない。ここから重要なのは、もうとにかく勝ち続けることのみ。んで勝ち続けて初めて「天下分け目の巨人2連戦」を迎えられるわけで。要するに巨人戦までの間、ずーっと勝ち続けないと天下分け目もクソもないわけで。
ただね、意外と追い風は吹いてるな、とは思う。
散々「阪神は残り試合が少ないから不利」と言われ続けてきたけど、むしろ「勝ち続けなきゃならない」となったら、このユルユル日程は逆にありがたい。
先発は4枚でイケるし(水曜日の中日戦のみもう一枚、たぶん西勇輝がいるけど)、あとは何だかんだ勝ち頭の才木、復活の高橋遥人、今年絶好調のビーズリー、結局二桁勝った大竹の4人で大丈夫。他の、さすがに西勇輝の中継ぎはないだろうけど、イマイチ調子の上がらない村上は中継ぎ待機にすれば「僅差ロングビハインド」で十分使えるだろうからね。
阪神ってね、打つ打たないもあるんだけど、最終的に阪神の<強み>って後ろの投手なんですよ。
今年、ずっと勝てなかったのは去年大車輪だった岩貞、加治屋、島本あたりがまったくさっぱりだったからで、ここにきて村上、そして及川が中継ぎに入れば、勝ちパの石井、桐敷、ゲラ、岩崎と合わせて「どんな展開になっても拾っていける体勢が出来た」ってことになる。
もちろん最大4連戦なので勝ちパも注ぎ込みやすいし、昨日今日のように「ひとりずつ休ませる」ことが出来れば、疲労でメロメロってこともないだろうし。
とにかくね、エントリタイトルでも「勝ちゃ何でもいい」としたけど、正確には「片っ端から拾っていく」という感覚が大事なんだと思う。
負けムード濃厚でも、ピッチャーをつないでつないで、打線も1点ずつでいいから着実に返していって、試合を拾う。この「勝つ」というよりは「拾う」という感覚こそ、残り試合が10試合となった今、ことさら大切なんじゃないかと。
そうなってくると今の打線は非常にいいと思う。
いやね、一番心配したのは、また「全員絶不調」になることで、これが前半戦続いたから苦しくなった。
んで全員一気に調子が上がってね、得点力は大幅に増加したけど、全員の調子が一気に上がったら、また全員一気に落ちる可能性があるわけです。
本当は調子がバラける方がいいんだけど、今年はそうならなかった。もうそれは言ってもしょうがない。でもやっぱ、一気に全員絶不調は可能性としてあるな、と。
そういう意味では今の阪神打線は「特別調子が良い選手もいないし、特別調子が悪い選手もいない」って感じで、何故かここにきて梅野と坂本の打撃が上がってるんだけど、森下もホームランが出てるわりには絶好調って感じがしない。
これが望んでいたことで、何だか去年の阪神打線に近づいた。バカスカ点が取れるわけじゃないけど、ここという場面ではなんだかんだ点が取れる。それでいいんですよ。もともと打撃のチームじゃないんだから。
そしてここにきて前川が効いている。とにかく前川が6番にいることで最低限が取れるようになってきた。いやね、前川の場合、来年いきなりリーディングヒッター争いをしてもおかしくないと思っているのでね。
それにしても岡田も前川を上手く使ってきたよ。下手にレギュラー固定にせず、打てそうな先発投手の時だけ出す、ということを繰り返して、最低限の率も残ってるし、終盤になってヘバることもなかった。
うん、上手く育ててますよ。マジで。
そんな感じかな。ま、次のバンテリンドームは相手が高橋宏斗だからね。こないだ高橋宏斗は攻略したけど、あれは「甲子園高橋宏斗」であって「バンテリン高橋宏斗」はまた別だから。
とにかく勝て。拾え。もうそれしかないのよ。