えと、まだまだAndroidの話を続けたいのですが、これまでアタシは「Androidはいろいろと心持たないが、上手く活用すればWindowsとiOSの中間を埋める絶妙にちょうどいい超有能オモチャになる」としてきました。
しかしそれは本当なのか。ぶっちゃけ「それはそれとしたところで活用範囲が限られすきるんじゃないか」という懸念が拭えない。
活用範囲が「絞られる」のはぜんぜんいい。というか「Androidが不得手なことはやらせない=積極的に活用範囲を絞る」というところからスタートしているのでね。
でも「絞る」ではなく「絞<られすぎ>る」のはあんまり良くない。じゃあ何でそう思うかです。
よく「Androidはカスタマイズ性が高い」とか言いますが、どれだけ当たっても、そのカスタマイズ性とやらが「ホーム画面のカスタマイズ」で留まっている。いやいや、ホーム画面のカスタマイズなんて死ぬほどどうでもいいよ。アタシは。
そうじゃなくて、ソフトウェア的なことに限ったとしても、では誰しもが簡単に、自分なりにカスタムしたスマホなりタブレットになるのか、というと、とてもじゃないけどそんなことは言えない。
つかさ、そこまで「ホーム画面がァ」と言うわりには、おそらくAndroidのホームアプリで最もカスタマイズ性が高い「トータルランチャー」なんてまとめサイトで挙げられている画像で見たことがない。
んで、これまたAndroidの挙動をカスタマイズするのには「Automagic」というアプリが最強なんだけど、これも使ってるって人がまったくいない。たぶんあんまり売れなかったんだろうけど、もうPlayストアから消えてしまった。
つまりね、Androidの<売り>はカスタマイズ、というわりには本当に、自分好みのスマホにするためのアプリが少ないし、しかも売れてないってことは、どれだけみんなたいしたことをしてないんだ、と。
当然のことながら、自分でAndroidアプリを開発出来ちゃうような人は別ですよ。たぶん「アプリ開発」まで含めるならiOSよりAndroidの方がカスタマイズ性が高いし、apkファイルのインストールの配布もAndroidの方が圧倒的にやりやすい。
でもさ、そこまでやってる人、本当にいるの?と。
というのもね、Androidってとにかくアプリがね、iOSの類似アプリに比べてかなり劣るんですよ。
これも何度も書いてるけど、テキストエディタも音楽再生アプリもリーダーアプリも、ぶっちゃけレベルが低すぎる。つか冗談抜きにiOSに唯一勝ってるのって5ちゃんねるブラウザだけじゃない?ってこれもchMateがあるからだけの話だけど。
さて、先日と被るのですが、アタシが「Androidタブレットを<超有能オモチャ>として使うための活用方法」をもう一度書いておきます。
・電子書籍閲覧
・車載(地図+音楽再生)
・動画再生
他にもあるとは言え、ま、この3つが一応の三本柱ということになります。
この中で、まァ、iOSと比べて遜色がない、と言い切れるのは地図だけで、ってこれはGoogleマップがあるからだけど、GoogleマップにしろYahooカーナビにしろ、iOSでもアプリがあるのでね。だからといって「Androidならではの機能」とかAndroidのが優れてるとかって別にないし。
電子書籍は何度も言うけどアタシの場合は自炊済のPDFファイルなんでそれに即したアプリってことになるけど、Androidで言えばアタシがもっとも使いやすいと思っているのが「SideBooks」というアプリで、無料のわりにはかなり頑張ってると思う。他の有料のとかも買ったけど無料のコイツが一番良かった。
ただし、iOS(iPadOS)の「i文庫(HD)」と比べしまうと、さすがに分が悪い。ま、i文庫は有料(結構高い)だから無料のSideBooksは不利なんだけど、ここまで利用頻度の高いアプリは「少々高くても一番良いモノを使いたい」からね。
動画再生にかんしては、かなり贔屓目で見て「iOSに比べて若干劣る」という感じか。
というのもね、iOSを使っていた頃は「わざわざ動画再生専用アプリを入れることがナンセンス」と思っていたくらいで、ファイラーアプリの動画再生機能で十分事足りた。
たしかに有料無料問わず、Androidのファイラーアプリにも動画再生機能があるものが多いのですが、ぶっちゃけ「動画再生機能」というよりは「動画<プレビュー>機能」に近しい感じで、レジューム機能も何もないので「ちゃんと動画を見る」ということになれば使い辛すぎる。
となったら動画再生専用アプリを入れるしかないのですが、動画再生<専用>のわりに機能が足りないなァと。
でもこれらはまだマシな方で、音楽再生にかんしては絶望レベルで、これもしつこく書いてるけど、iOSではファイラーアプリの音楽再生機能でさえ「完全曲中レジューム」が使えるのに、Androidの場合音楽再生<専用>アプリでさえ対応してないってな具合で、もうしょうがないからAutomagicというアプリでレジューム付き音楽再生フローを自分で書いた。
あとこれは三本柱ではないけど、iOSでは当たり前のようにあった「ちゃんと使える」RSSリーダーもAndroidにはなく(Playストアだけでなくapk配布のものまで試しまくったから間違いない)、これもAutomagicで自作した。
WindowsMobileはね、実用レベルまで使えるようにするだけで大変なんですよ。そこに持っていくまでいったいどれだけスクリプトを書いたことやら。でもそれが辛いかといえばかなり楽しい。でもiPhoneは最初から実用レベルだからね。(2011年2月14日更新「iPhoneを使ってみて、な」)
「スクリプト」を「フロー」に置き換えたら、もう、AndroidでWindowsMobileとまったく同じことをやってるな、みたいな苦笑しか出て来ない。
「あまりにも使い辛いから自力で何とかする」というのはね、上記引用にもあるように「楽しい」ことではあるんですよ。でもスマホを「道具」として考えるのであれば、楽しさなんかいらない。そんなことより「道具としてどれだけ使いやすいか」の方がはるかに重要です。
「道具としてはあきらかにイマイチで使い辛いけど楽しい」って、もう、完全にそれって「オモチャ」ってことじゃないですか。
ただね、この「オモチャ」として成立したのは、WindowsMobileなら「MortScript」が、Androidなら「Automagic」があったからです。
アタシがAutomagicというアプリに気づいたのはHUAWEIのnova3という端末を使ってる時、ちょうど羽田空港にいる時でした。
もし、もしですよ、ほぼネット上に情報がない、要するに少なくとも日本人で使ってる人は絶無に近いこのアプリを見つけられなかったら、アタシのAndroid生活は悲惨きわまることになったと思う。
アタシはスクリプト程度ならわかるけどちゃんとしたコーティングが出来る、要するにアプリ開発が出来るわけではない。だから「MortScript」や「Automagic」のようなスクリプトソフトウェアがなければどうしようもない。
しかし、アタシのようにこの手のスクリプトソフトウェアの重要性を語ってる人がどれだけいるか、アプリ開発こそ出来ないまでもホーム画面なんて幼稚なことじゃなくて、本当の意味でカスタマイズにこだわってる人間がいったい何人いるのか。
このエントリタイトルもそうだけど、大仰に<超有能>とか書いちゃってるけど、有能方向に寄っていくために必要なのって結局は<数>なんですよ。
どれだけ書きやすくて高速で動作する言語が出てきても、使ってる人が限られる場合、その言語から良いソフトウェアは生まれない。やっぱこういうのって「情報共有」や「切磋琢磨」がないと発展しようがないんだよ。
何が言いたいのか、つまりです。
アタシはたったひとりで、情報共有も切磋琢磨もなく、本当に自力も自力で、Androidタブレットを<超有能>なオモチャにしようと悪戦苦闘してる。これって<趣味>と言えるのか?かと言って研究でもないし。
あ、たったひとつだけピッタリの言葉があるな。そう、つまり「修行」という。