本来、毎週月曜日は野球ネタ曜日なのですが、試合も見れてないし、ま、ちょっとだけスポーツっつーか野球の話が出てくるのでそれで勘弁してもらって。
さて、大雑把に「野球とカーリングとゴルフは同じチーム、んでサッカーとラグビーとホッケーなんかが同じチーム」と言われます。
要するに<間>の話でして、前者はなかば強制的にプレーが止まる。もちろん後者チームのスポーツも途中で止まるんだけど、可能不可能の話をすればサッカーなら45分間、ただの一度も中断することなく終わることは可能です。
しかし前者の、それこそ野球で言えば、そんなことは100%不可能です。何しろ投手がボールを1球投げ終われば、あとはキャッチャーミットに収まろうがバットに当たってどこかに飛ぼうが、すぐにプレーは中断するんだから。
アタシはね、これが結構好き嫌いを分ける差だと思っていて、サッカー好きに言わせれば野球は「退屈」であり、野球好きにはサッカーは「(ずっと見てなきゃいけないので)疲れる」ということになる。
こうした<間>の効用ってのはかなり強烈で、アタシはどうも、サッカー好きと野球好きで「好きな映画のジャンル」だったり「好きな音楽のジャンル」も違ってくるような気がしていて。
ここでゴロッと話が変わります。
アタシは基本、<嫌い>な芸能人はいないし<嫌い>な芸能ジャンルもない。もちろん<興味がない>芸能人も芸能もあるんだけど、それは<嫌い>とはあきらかに違う。
しかし、それでもね、その芸能人ご当人がどうかというよりも、嫌な記憶とガッチリ結びついていたり、その芸能人のファンをリアルで知ってて、その人の「ファンとしての」言動があまりにもって場合は芸能人本人にたいしても「ほのかな」不快感が生まれたりします。
で、芸能人本人には<興味がない>上、嫌な記憶とガッチリ結びついてる、さらにリアルで知る人のファンとしての言動がよろしくない、という「全部の合せ技」なんてケースがひとつだけ、というかひとりだけ、いやひとコンビだけいる。
それがB'zです。
世代的なことだけを言えば、アタシはB'zファンのボリュームゾーンよりも少し上ですが、それでもまったく当てはまらないわけじゃないのでね、周りでB'zファンは多かった。
ではアタシは、ま、これまでウチのサイトを読んでいただいている方ならおわかりでしょうが「好きなわけがない」感じで。
まず、ひと言で言えば「単純に音楽として好きじゃない」ということになる。
何かもう、ぜんぜん「引っ掛かり」がないんですよアタシ的に。ジャンルというかアレンジとしてもそうなんだけど、ボーカル的にも良くも悪くもサラッと流れて行ってて、ちゃんと聴こうという気にさえならない。
あ、もちろん、歌謡曲的なフックは入ってるとは思うんだけど、それこそ♪ ウルトラソゥッ!とかね、でも、もう、そこしか印象がない。ある意味「(関西弁で言えば)やかましめのサウンド」でここまで引っ掛かりがないってのは、これはもしかしたら「超ド派手なイージーリスニングなんじゃないか」とすら思っていたくらいです。
ただね、最近思ったのですよ。
「ウルトラソウル」は世界水泳のテーマソングとして作られたらしいですが、実はB'zのサウンドって、メチャクチャスポーツ向きというか、ある種のスポーツソングなんじゃないかと。
そう考えればいろいろとしっくりくる。つまりジャンルとしては「ロック」でなく「スポーツ」だと。スポーツなんて音楽ジャンルはないんだけど、もう「B'z=音楽ジャンル・スポーツ」と書けばしっくり来すぎるな、と。
ただ面白いのがですよ。
冒頭でアタシは<間>があるかないかで「野球チーム」と「サッカーチーム」に分けましたが、B'zの場合、あきらかに後者、つまりサッカーチーム向きなんですよ。
良くも悪くも引っ掛かりがなく流れるように曲が進む、これって言い方を変えれば「もう勢いだけで、<やけっぱち>に近い感じで、でも気持ち的には異様にノッてて、とにかく目の前で起こる目まぐるしく変わる展開に必死で付いていく」みたいな時にものすごくB'zはハマるんじゃないか。要するにそれがサッカー然り、ラグビー然りといったスポーツのプレー中そのものなんじゃないだろうか、と。
一方、とにかく<間>が頻繁に起こる、別の言い方をすれば「<間>を大切にせざるを得ない」野球チームのファンにはB'zはまったく刺さらない。
いやね、当然のことながら、野球好き&B'z好きもいるとは思うんですよ。それでも、どちらに刺さりやすいのかで言えば、間違いなくサッカーのファンだと思う。
思えば今までアタシが出会ったB'zファンは、揃いも揃ってみなサッカー寄りというか、少なくとも野球よりはサッカーが好きな人ばかりだった。だからこの根拠のない仮説を信じてしまうってのはあります。
いや実際、プロ野球選手でね、登場曲としてB'zを選んでる選手は本当に少ない。B'zの根強い人気からして何かもっといても良さそうもんなのに、過去に遡っても意外といない。
でもね、もし仮に、プロサッカーで登場曲が採用されたら、かなりB'zの楽曲から選ぶ人がいるんじゃないか。これまた根拠皆無だけど、何となくそんな気がする。
というか野球中継と、いや野球の試合のダイジェストとB'zって絶望的に合わないのよ。やってみたらわかるよ。つかもう、圧倒的にサッカーのダイジェストのBGMとしての方が合う。もう比べものにならないくらいに。
アタシは野球寄りかサッカー寄りかで言えば文句なしに野球寄りの人間なんですよ。
だからと言って、サッカーが嫌いなわけじゃないし興味がないわけでもない。つかプレミアリーグのアーセナルを応援しているしエミレーツスタジアムにも行ったことがあるしね。
だからサッカーなんて好きになる気持ちがわからない、なんてことはない。もう、十二分にわかる。
そう考えりゃね、B'zが好きな人の気持ちもわからないではないというか、エントリタイトル通り、あくまでアタシの内部の話ですが「あのふたりはあのふたりで意外とアリ」と思えるようになってきた。
これを機にB'zを聴き返そうとはまったく思わないし、そもそもアタシはロック自体に興味がない。
でもB'zをロックという枠からあえて外して、っても歌謡曲じゃんってことでもなく、あれはサッカー寄りの人向けの<スポーツ>というジャンルの音楽なんだ、と思えば、少なくとも聴いてて苦痛に感じるようなことはないな、と。
ま、もともと苦痛には感じてなかったけどね。つか、そういうことを全部了承しても、基本「超ド派手なイージーリスニング」にしか聴こえないんだけどさ。