えと、たしか5月の頭だったかな、に福岡に住む友人が東京に出張に来たので遊んだんですがね。
その時にね、その友人が「どうも「ふわっち」ってのが儲かるらしい」みたいな話をし出して、っても深刻なムードではなく、別に元手がかかるわけでもないので一緒にやらないか?とのお誘いを受けた。
ま、要するに悪徳商法に勧誘された、という話ではない。つかそもそも「ふわっち」がマルチ商材でなければその仮定は成立しないし。
「ふわっち」ってのは要するにライブ配信サービスです。
世の中にはいろんなライブ配信サービスがある。それこそツイキャスとかTwitchとか、とっくに廃れたけどClubhouseとかね。もちろんインスタライブやX(←ね?わかんないでしょ?だからTwitterでいいのよ)のスペースとか、YouTubeだってライブ配信は出来るわけで。
じゃあ何でその友人が「ふわっち」に目をつけたかというと、どうも「ふわっち」は他のライブ配信サービスに比べると投げ銭(に相当する機能)のマージンが低い、つまり取り分が多い、らしかった。
しかも友人の、そのまた友人のさらに友人の女性(遠いなおい)が「ふわっち」で「年齢だけを偽る」という古典的な「なりきり」で月にン十万稼いでる、らしいというね。
「でもさ、やるんだったらひとりでやった方がいいんじゃないの?その方が儲け全取り出来るんだし」
「やってみたのよ。でもひとりだと話が続かない。やっぱ相方が必要だな、と。で、いつも電話で喋ってるような感じでさ」
「それはいいけど、そもそもオッサンふたりで喋って視聴者が付くって難しくない?」
「それは構わない。あくまで練習だから。とにかくさ、僕もアナタもライブ配信とかやったことないじゃん?だから「ライブ配信ってこういうもの」ってのがわかるだけでも良くない?元手とかかかんないんだし」
この「元手がかからない」というのは友人の殺し文句の常套で、この文句に騙され、もとい惹かれてアタシもいろんなSNSなんかを手を出した。
つかね、ここがアタシと友人が一番考え方の違うところで、友人が「面白そうなサービスがあればとりあえず食いつく」という感じならアタシは「始めるなら始めるで、そのサービスを可能な限り長く続けたい」と考えてしまう。だから「いくら気軽でも、元手がかからなくても、果たして長く続けて行けそうかな?」みたいな感じで慎重になってしまうというか。
ま、今回の「ふわっち」にかんしては各々登録は必要とは言えコラボ配信が基本だと言うし、向こうのペースに合わせてやるのも悪くない。
しかも顔出しなし、声だけ。内容は普段友人と電話で喋ってる感じで構わない。
あとね、やっぱ、いったいライブ配信ってどんな感じなんだろ、という興味もあったわけで、じゃあやりましょうか、と。
で、実際に「ふわっち」に登録してね、何度か友人とコラボでライブ配信をやったんですよ。
ただ登録したからには別にひとりで配信しても構わない。だったら試しに、ひとりで配信してみるか、とやってみた。
実は「ふわっち」を始めるはるか前、えと2年ほど前にStandFMってのに登録して、数度ひとりで録音配信をやったことがあったんです。
その経験もあったんで「実はひとりでも出来るんじゃね?」みたいな驕りもあってね、やってみたら意外と出来た。ま、とてもじゃないけど立て板に水ではないけど途切れることなく話を続けることが出来たわけで。
で、です。
この「ほぼ誰も聴いていないひとり配信」をやってみてね、あれ?YouTubeもこれでいいんじゃね?と思い始めた。
やっぱYouTubeってこの手のサービスではブランドなんですよ。そんなブランド力のあるプラットフォームで何か始めるとなっただけで、どうしても大仰に考えてしまって、なかなか始めることが出来なかった。
でもね、あくまで「ふわっち」みたいな感じでやれば出来るというか、「ふわっち」みたいな感じでいいんだ、みたいな気持ちが生まれた。
まァ「ふわっち」は完全ノープランで、何のネタも持たずにテキトーに喋ってただけだけど、もしYouTubeをやるなら喋るネタだけは用意しようと。
ちょうど「だてレビsideB」さんというYouTubeチャンネルに激ハマりし出した頃だったので、これを参考にさせてもらって、事前調査だけはみっちりやって、本番は資料を見ながら後はアドリブでいいんじゃないか、と。
この作戦が思い付かなかったら、たぶんいまだにYouTubeはやってない。つかね、もしあの時友人に「一緒にふわっちやらない?」と誘われてなければ、間違いなくYouTubeは始めていません。
残念ながら「ふわっち」は絶賛放置中になってるけど(んなこと言えばStandFMなんか一年以上放置中)、正直「ふわっち」には感謝してもし足りない。
たしかにアタシは喋りが拙いし、滑舌も悪い。声も良いとは言えない。でもそれでいいんだ、というか正確には「それはそれでいいんだ」と思えたのは「ふわっち」があればこそです。
ま、それを言えば友人のおかげっちゃおかげなんだけど、本丸が袋小路に入ったらとりあえず別の何かをやったら本丸の扉が開くこともあるんだな、と。それは本当に勉強になったわ。