「かなしい勝利」ってのは「パーマン」の1エピソードのタイトルなんだけど、西武との3連戦を見て、本当にこの言葉しか思い浮かばなくて。
たしかに西武戦を迎えるまで阪神の状態は最悪でした。
とにかく打てない。っても「これならまだ全試合完封された方がマシ」と思えるほどで、わりと早い回に1、2点は取るんですよ。でもその後が一切続かない。
気がつけば同点、もしくは僅差リードで終盤を迎える。当然「勝ちパ」を投入するしかなく、でも勝ちパの中継ぎが踏ん張って踏ん張って、でも最後、ゲラか岩崎が打たれてジ・エンド。
もうこのパターン何試合続くんだって感じで、一方的にやられて負けるならともかく、中継ぎが疲弊しまくる形で負けるんだから、これならもう、いっそ打線は完封を食らって、先発も早々にノックアウトを食らってボロ負けした方がはるかにマシだと。
しかし下には下がいた。言うまでもなく西武ライオンズです。
阪神の場合、いくら打てない打てないと言っても、1番から6番まで、5番のサトテルを除いて.250は打ってるんですよ。
でも西武打線は1番から9番まで誰も.250を超えてない。打率だけではなくおかわり君を外したらホームランも打てない。
アタシは名前だけ見て「この打線は怖い」とか「この打線は組みやすし」と考えるのは嫌いなんだけど、数字的にはたいしたことはないけどこの打者振れてるな、みたいな打者すら皆無でした。
何より悲しいのは栗山が3試合とも3番でスタメン出場してたことで、いやいや、栗山の全盛期なんていつだよ。相変わらず男前だけど、さすがに3番はなぁ。
これが6番とかで3試合中2試合スタメンとかなら何とも思わないんですよ。でも3番というのは何しろ「3番最強打者説」もあるくらいの打順に、すでに数年前から完全なレギュラーじゃなくなった栗山が座ってるってどうなってんだ、と。
そんな中、昨日の試合の長谷川の超ファインプレーは胸が熱くなったし、先発の渡邉も良かった。
しかし継投はサイアクだと思った。
あそこで中野に打たれた時点で「労い」を込めて代えてやらなきゃ。ましてや次の打者は左の前川だし、2点で踏ん張ればまだ可能性はあった。
結果、前川にタイムリーを打たれて、続く森下にも打たれてここで交代。しかも打者が近本ということもあって出てきたのが左のヤン。
だったら前川のところで代えてやれよ。もしくは最悪、どうしても渡邉を勝ち投手にしたかったというならここまでマルチ安打の前川を歩かせて森下勝負でも良かったんじゃないの？
本当、昨日の試合を見てて「暗黒時代の阪神」を思い出したんですよ。
たしかに選手はいない。正確には一軍の試合で活躍出来るほどの選手がいないってことなんだけど、ただたんに選手がいないことだけではなく、マジでやることなすこと上手くいかない感じとか、試合に大勢のないシーンで超ファインプレーが出るとか、もう暗黒時代の阪神まんまに見えた。
だからね、阪神贔屓としては、本当であれば3連勝ってのは嬉しいはずなんですよ。でも喜びなんか一切なくて、胸がギュッとなった。
辛い、辛すぎる・・・
勘違いして欲しくないのは、別に西武ライオンズにも西武ファンにも同情なんかしてないってことです。んなもん同情なんかされたかないだろうし、むしろ同情とかする方が失礼ですからね。
そうじゃなくて、もう、ただひたすら、嫌な記憶が甦ってきた。そうそう、あの頃の阪神ってまさに、こんな感じだったんだよ。他球団ファンからのみならず他球団の選手からも笑われるような、本当にどうしようもないチームだったんだ・・・。
しかしさ、編成やってたから当人にも多少の責任はあるとはいえ、ナベQもエラいタイミングで代行になったもんだよ。見た目もエラく老けてたし。前の監督だった頃はトレンディエースだった頃の顔のまんま、頭髪だけが薄くなったって感じだったのに、もう見た目からおじいちゃんやん。
途中で退任した松井稼頭央といい、監督という仕事が完全に罰ゲームみたいになってるのは辛いよな。
この際、他のチーム出身の監督をやりたがってるような人に監督させて泥をかぶらせながら戦力を整えるしかないんだけど、もう在野に「どこのチームでもいいから監督をやりたい」なんて奇特な人はほぼいないんだよな。
そりゃあ昔と違って編成権も何もないし、下手したら一軍二軍の昇格降格の権限までない監督なんて誰がやりたいかってなるのは当然だよ。別にたいして名誉職でもないし。
ラミちゃん？ああ、あの人は奇跡的に「どこでもいいから監督やりたい」って人か。だったらマジでラミちゃんにやらせたらいいよ。つかナベQもしんどいだろ。今からでもラミちゃんに変わった方がいいような。
かなしい勝利
FirstUPDATE2024.6.10
