野球ネタも久しぶりで、この間の試合のことを書いてもいいのですが、たぶん今日はまだ試合中だと踏んでヒマネタを用意しておったら雨天中止とな。ま、ザキゲラが休めるのは助かるけどさ。
なので、雨傘番組じゃないけどとにかく阪神の動向関係ないネタを書いてみようと。
というのも、最近すごく気になってるというか、実はこれも流行なんじゃないかと思うことがありまして。
最初に「あれ?」というか「こういう考え方もあるのか」と思ったのは掛布雅之と高橋由伸の対談でした。
この対談で近本光司の非常に面白いエピソードを紹介しており、近本ってかなり特殊な打ち方をしている、と。で、実際どういう意識でスイングをしているかと問うたところ、近本の答えが素人のアタシからすれば「え!?」というものだったんです。
あくまで近本本人が言うには、ですが、近本は右手と左手をまったく連動させないというか、もっと具体的に言うなら「左手は上から被せに行くような意識で、右手は逆に上にすくい上げる意識で」スイングしていると。
常識的に考えて、右手と左手がまったく違う、いや逆のことをさせようとしているわけで、これを聞いてね、素人なりに考えたのですが「右手と左手の間の箇所をへし折ろうという意識」ではないかと思ったのです。
もちろんバットなんてそう簡単には折れない。ましてや右手と左手の間のグリップの箇所を人力でへし折ろうなんて到底不可能です。
だから可能か不可能かの話じゃない。あくまで意識の話でね。
そう考えれば、近本がバットのヘッドを投手に向けるというのは自然で、いや正確には右手と左手がせめぎ合ったら、どうしてもヘッドが投手に向いてしまう、という感じではないか、と。
それからよくよく、各打者のグリップに注目して見ていたのですが、大山悠輔も近本と同じくグリップに負荷を掛けようとする、これはアタシの造語だけど「グリップブレイク型」に見える。
では掛布はどうだったのかというと、これは右手と左手でグリップを絞るような感じで、アタシは「グリップスクイーズ型」と呼びたい。
とか考えてると、昔はグリップスクイーズ型が圧倒的に多かった。それこそ王貞治もだし、長嶋茂雄もそう。阪神の選手で言っても田淵幸一もグリップスクイーズ型です。
掛布が現役だった頃、はっきりとグリップブレイク型に見えるのは広島の山本浩二くらいで、衣笠祥雄も張本勲も谷沢健一も落合博満も全員スクイーズ型に思える。
現在の阪神のスタメンで言えば、スクイーズ型と思えるのは中野拓夢と坂本誠志郎くらいで、完璧なブレイク型の森下翔太をはじめ、木浪聖也や梅野隆太郎さえもブレイク型に近い。
では佐藤輝明は?というと、正直非常に中途半端に見える。構えの段階ではスクイーズ型に見えるのに、途中からブレイク型に変わる、というか。
もちろん途中で変わるのがダメというわけではなく、岡田彰布の現役時代は「構えはスクイーズ、トップに入る瞬間にブレイクに変わる」という感じでしたから。
ただ、これは誰しもが出来るわけではないので、サトテルもブレイクならブレイクで構えから統一すべきなんじゃないかね。少なくともそっちのが今の流行なんだから。
いやね、別にスクイーズ型だろうがブレイク型だろうがどっちでもいいのですよ。
アタシが気になったのは、打力が弱いとされている選手は軒並み、スクイーズでもブレイクでもないことなんです。
グリップに負荷をかけるわけでもなく、グリップを絞るわけでもない。たとえば小幡竜平や熊谷敬宥、植田海あたりは「どちらでもない」としか言えない。
よく打者にたいして「小力がある」なんて表現をしますが、ま、つまり体格のわりにはボールがよく飛ぶという選手を指します。
上本博紀なんてまさにそうで、上本って実は完全なブレイク型なんですよ。だから体格のわりには打球が力強かった。
あくまでアタシの考えですが、どちらかと言えば非力に分類されるような打力の弱い選手はブレイク型にした方がいいんじゃないかと思う。
スクイーズ型も悪くないんだけど、スクイーズ型で強い打球を飛ばそうと思えば強靭なリストが必要で、掛布も落合も抜群にリストが強く、また柔らかかった。だから長打も打てたし率も残せたと思うわけで。
正直、小幡、熊谷、植田あたりの選手に「長打も率も」は求めていない。それよりも野手の間を抜ける確率が少しでも上がるように打球を強くして欲しいわけで、ならば絶対にブレイク型の方が向いてるはずです。
つまり、スクイーズ型かブレイク型かグリップっつーかバットの持ち方をはっきりしろ、と。グリップにはこのふたつしかない、くらいの感じでやってもいいんじゃないかとおもってみたり。