1986年の春季キャンプからオープン戦はどうだったか
FirstUPDATE2024.3.27
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何だか忘れがちになるのですが、昨年度、つまり2023年度、阪神タイガースはリーグ優勝、そして日本一に輝いたんですよね。

そこで振り返りたいのが、あと一度、日本一になった1985年度の翌年、要するに1986年度の春季キャンプとオープン戦はどうだったのか、ということです。
そうは言っても、春季キャンプにかんしては今のように「猛虎キャンプリポート」なんて番組が、いやスカパーも虎テレもあるわけもなく、せいぜいスポーツニュースとスポーツ新聞紙上でその動向を知る程度でしたが、それでもね、この頃はアタシの野球熱が高かったこともあり、可能な限り追っていました。

1986年度の春季キャンプはとにかく評論家からの評価が高かった記憶がある。
守備に重点を置いた非常に良いキャンプをおくっていると。それは強烈に憶えています。
あと、前年ギリギリふた桁勝利に届かなかった池田親興の評判が高く、エースとして十分やれる、ふた桁は間違いなし、てな感じだった。
さらに若手で言えば、前年にローテーションの谷間で活躍した仲田幸司ではなく、高卒2年目の嶋田章弘が期待の新星といった感じで、後述するオープン戦の起用法を見てもその期待度がよくわかります。

嶋田章弘といって思い出すのは、プロ初登板が巨人戦でね、その時の解説がたしか村山実と青田昇。
村山実は「いい投手だけど、さすがに江夏豊と比べるのは」といった感じで、青田昇は「いい背番号やね。阪神の15番ってたしか御園生さん(御園生崇男)やったんやなかったかな」というとんでもなく古い話を始めたのもよく憶えてます。

で、オープン戦ですが、これは「げんまつWEBタイガース歴史研究室」さんのサイトから引用させていただきます。ま、見やすいように多少手直ししましたが。

3月1日 2 - 1 阪急(安芸・勝 嶋田弟・北村1号)
3月2日 1 - 4 阪急(高知・負 源五郎丸・渡真利1号)
3月8日 3 - 5 大洋(佐世保・負 嶋田弟)
3月9日 6 - 4 大洋(長崎・勝 仲田・掛布1号)
3月11日 中止 西武(岡山)
3月12日 2 - 1 西武(甲子園・勝 ゲイル・岡田1号、川藤1号)
3月13日 0 - 4 阪急(高砂・負 嶋田弟)
3月14日 中止 阪急(甲子園・第57回阪神阪急定期戦)
3月15日 0 - 0 阪急(延長10回・甲子園・第57回阪神阪急定期戦)
3月16日 2 - 1 近鉄(藤井寺・勝 川原・岡田2号・鈴木啓引退試合)
3月18日 4 - 6 南海(大和郡山・負 中田)
3月20日 1 - 7 巨人(鹿児島・負 仲田・佐野1号)
3月21日 6 - 4 巨人(甲子園・勝 池田親・掛布2号、バース1号、2号)
3月22日 4 - 9 広島(明石・負 伊藤)
3月23日 5 - 8 広島(岡山・負 福家・北村2号、岡田3号)
3月25日 4 - 6 大洋(横浜・負 中田)
3月26日 3 - 0 大洋(横浜・勝 工藤・吉竹1号)
3月28日 中止 南海(和歌山)
3月29日 4 - 2 南海(大阪・勝 池田親・第35回阪神南海定期戦)
3月30日 6 - 9 南海(大阪・負 ゲイル・岡田4号、5号、川藤2号・第35回阪神南海定期戦)

げんまつWEBタイガース歴史研究室


ちなみに「嶋田弟」というのは嶋田章弘のことです。ってもはや嶋田宗彦と嶋田章弘という兄弟バッテリーがいたことなんてみんな知らないか。
ビックリしたのが、この時点でまだ阪神阪急定期戦が続いていたんですね。
これは職業野球黎明期から行われていたものですが、ま、一応「定期戦」と銘打たれてはいるけど、ただのオープン戦扱いになってます。
もういっこ、どうでもいいけど岡田彰布が打ちまくってますな。これ、本人は憶えているんだろうか。おーん。そんなん憶えてるよ。当たり前やん、と言いそうだけど。

こうやって見ると主力の調整も順調に見えるし、オープン戦に負け越してるとはいえ悪い感じじゃない。
じゃあ何で優勝出来なかったかは、掛布雅之の死球による戦線離脱(と、実はエースと期待された池田親興も故障で離脱している)と、これ、もうあんまり言われてないけど、このシーズンからストライクゾーンが急に変わったんですよ。
さすがに打高が過ぎる、ということか、とにかく「新ストライクゾーン」なんて名称で、やたらゾーンが広くなった。
開幕となった横浜スタジアムの試合で阪神打線が「え!?今のストライク?」みたいな反応が多かったのも記憶しています。
この新ストライクゾーンで打線がガタガタになった。って他のチームは対応してたんだから対応出来なかった阪神が悪いんだけど。

で、翻って今年度、2024年度の阪神です。
あくまで1986年度シーズンに当てはめて考えますが、正直、主力の怪我だけは予測出来ないし、掛布に相当する選手がいるのかというと、残念ながらいないということになる。ま、近本光司が近いっちゃ近いけど、やっぱ違いますよね。
もうひとつ、ルール変更ですが、これにかんしては今のところ大きな変更はない。結局ピッチクロック導入も見送られたし、ピッチクロック自体どちらかと言うと打者有利のルールであり、足を絡ませて得点を取る阪神には有利なルールなので、ピッチクロックが導入されなかった=別に有利にも不利にもなってないってことですか。

しかも1985年の場合、主力の真弓明信、ランディ・バース、岡田彰布が揃ってキャリアハイを叩き出した年であり、打者に限っては2023年度にキャリアハイを叩き出した選手がいなかったことを考えれば大きな落ち込みはない、と言えます。
投手にかんしては、そりゃ村上頌樹や大竹耕太郎はキャリアハイだったけど、何年もキャリアを重ねた末にではないのでどうも測りづらいし、青柳晃洋や西勇輝のキャリア組にかんしてはむしろキャリアの中では最低に近いので、上がり目が期待出来るわけで。

うーん、こうやって書いてみたけど、あんまり参考にならんな。つか1985年度の日本一と2023年度の日本一は内容も意味合いも違いすぎて参考にもなんにもならん、というのがわかったっつーか。







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