まァ、今朝になって大谷翔平絡みでとんでもないニュースが飛び込んできましたが、今回のネタはそっちじゃない。いや大谷翔平が結婚してね、んでお相手さんの素性がわかって、何故か「相手が女子アナじゃなくて本当に良かった」なんて風潮があるようで。
いわく「女子アナのような承認欲求の強い、自己顕示欲の強い女性と結婚したら大谷翔平が不幸になる」ということみたいなんですが、これ、まったく理解出来ないんですよ。
ま、何で女子アナ=承認欲求と自己顕示欲の塊、みたいな認識になったのかってのもあるんだけど、そもそもの話、承認欲求や自己顕示欲の何が悪いのか、と。むしろどんな<仕事>であってもそれらがない人間は絶対に上手くいかないですからね。
「謙虚」という日本語がありますが、いつの間にか、人知れず地道にコツコツやってる人間の方がエラいんだ、みたいな妙な価値観が生まれたのは間違いない。
それこそ商店を例えにしたらわかりやすいけど、本当に良い商品を安価で販売していたらその店主は幸せになれるのかって話です。
仮にそれが本当だとしても、誰も知らなきゃ話にならない。つまりそんな店はすぐに潰れます。
これはいろんなことに言えると思うのですが、世の中すべて比較なんですよ。
それこそ何度も「自分は優しい、という奴が優しかった試しがない」みたいなことを書いたけど、自己完結である場合、評価はすべて自己評価でしかない。逆に言えば、知られてこそ他人さんの評価がわかるし、先の例で言えば「本当に良い商品を安価で販売し」てるかどうかの判断も出来ると。
つまりね、店主が「ウチで売ってるモノは本当に良いんだ!」とか「どこよりも安価なんだ!」と言い張っても何の意味もない。それは他人さんが比較することだから。
話を戻しますが、やっぱね、どんな仕事というか、カネを稼ぎたいなら人並み程度の承認欲求や自己顕示欲は必要で、たぶん銭儲けが下手な人はこのふたつが極端に薄いタイプだと思う。まさしくアタシがそうです、
アタシは本当に承認欲求も自己顕示欲も薄い。ってあくまで「人並みよりは」って話で匿名掲示板であーだこーだ書いてる人間よりはあるけど、これでも本当に薄い方なんです。
これが銭儲けが下手な最大の理由で、ここがもうちょい向上すりゃもっとマシだったんだろうけど、なかなかね、気づいてはいても承認欲求や自己顕示欲を上げるのって難しいんですよね。
今回エントリタイトルを「実るほど頭を垂れる稲穂かな」としたけど、これ、実に良い言葉だな、と。
つまりはエラくなればなるほど低姿勢でいろ、ということなんですが、逆の言い方をすれば「実ってもないのに頭を垂れてる稲穂なんかない」ということです。
収穫されるレベルになって初めて稲穂の先っちょは垂れてくるけど、それまでは天に向かって力強く、まるで「自分はここで育ってるんだ」と言わんばかりに伸びていってるんですよね。
「出る杭は打たれる」なんて言葉もありますが、そんな抵抗に負けず、高く高く伸びようとする。そんな姿勢があったからこそ稲を実らせることが出来るわけで。
しかしね、昨今の風潮を見てると、実ってようが実ってなかろうが、他人さんにたいして無条件に頭を垂れろ、誰であろうが頭が高い人間が許せない、なんて人が多い。
いや別にこれは「昨今の」ではないと思う。SNSの影響で可視化されただけで昔からやたら他人にたいして謙虚さを求めるなんてとんでもない人間もいる。
しかもタチが悪いのは、こういう人間に限って「自分は誰よりも謙虚だ」という根拠のない思い込みをしている。いやさ、本当に謙虚ならリアルで一回も接したことがない人に上から目線でエラソーに自己顕示欲ガーとか承認欲求ガーとか言わないよ。
まァね、これだけ謙虚さがないってのは逆に言うなら、その書き込みをした人間は「実ってないんだな」と決めてかかっていい。
実ってないからそれだけ尊大なんだよね?違う?