プライベート空間としてのクルマ
FirstUPDATE2024.3.5
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現在アタシはクルマを所有していないのですが 、いろいろ考えると「やっぱ、クルマがあった方がいいな」と思うことが多々あるわけで。

たしかに昨年の7月に東京に越してきたんだけど、東京ったって都心部じゃないし、正直神戸とそこまで駐車場代が変わることはない。ま、ガソリン代が高いのは事実だけど、これは別に神戸だろうが東京だろうが極端には変わらない。
つまり維持費にかんしてはまったく無理ということはないわけで、となると、やっぱりあった方が便利だよなぁとね。

もちろんクルマが欲しいというか必要と思う最大の理由は「移動手段」としてです。
どうしても公共交通機関だけでは限界があるわけで、つかこれは一度も自家用車を所有したことがない人間にはなかなか理解しづらいのかもしれない。ましてや東京のように公共交通機関が発達している場所なら「クルマなんてなくてもどこへでも行けるじゃん」と思われるかもしれない。
でも、やっぱ、ぜんぜん違うんですよ。
これはプライベートな話なのであんまり詳しくは書かないけど、いろいろね、あるわけで。

しかしもうひとつ、ま、第二の目的というか、移動手段としてではなくプライベート空間としてクルマが欲しいという気持ちもあって。
死ぬほどわかりやすい例で言えば、アタシは喫煙者です。でもこのご時世、自分の部屋の中であっても喫煙が憚られる時代になってるわけですが、もしクルマがあれば「動く喫煙室」みたいなものになるってのはかなり大きい。

部屋と言っても所詮は賃貸です。借りてる限りその部屋のルールは家主の裁量で決まる。当たり前です。
しかしクルマはっつーか自家用車は賃貸、いやレンタルではなく「所有物」なわけで、どう使おうがアタシの勝手。喫煙可にしようが誰からも文句を言われる筋合いがない。当然その逆、禁煙にしようが土足厳禁にしようが所有者の意思で決まるんだから誰も反対出来ません。
あと、アタシは運転しながら大声で歌ったりすることがありますが、要するにひとりカラオケのようなもので、文句なしにストレス発散になる。これもクルマだからこそ可能なことです。

しかしね、「動く喫煙室」にしろ、ひとりカラオケにしろ、どちらも、あくまで「エンジンをかけた状態」ってのが条件になる。
駐車場なんかで「エンジンをお切りください」なんて表記があるけど、実際エンジンを切った状態でクルマで出来ることって相当限られるんですよ。
タバコなんてエンジンを切ってようが関係なさそうだけど、もはやパワーウィンドウでないクルマを探す方が困難な今、窓の開閉さえも(そのタイミングだけだったとしても)エンジンをかけなきゃいけない。
ひとりカラオケだって停車中に大声とかやったら音ダダ漏れで、迷惑だし恥ずかしい。

いやそもそも「エンジンを切った車内」って快適でもなんでもない。
エンジンを切って窓を閉めた状態で「暑くも寒くもない」時期なんてほんのわずか。たいていは息も出来ないほど暑いか、震え上がるほど寒い。つかエンジンを切った車内なんてビニールハウスみたいなもんだから、晴れてると冬でも暑くてかなわないんですよね。
さらに言えば、せっかくそれなりの品質のシートがあるのに、じゃあそのシートに座って何か作業とかも難しい。運転席ならステアリングが邪魔だし助手席だって別にパソコン作業が出来るテーブルがあるわけではない。
たしかに後付けっつーか、車内に設置出来る簡易テーブルみたいなのはあるけど、使わない時はただ邪魔なだけです。

で、ですね、何が言いたいのかというと、自動車メーカーにはもっと「プライベート空間としてのクルマ」を見つめ直して欲しいな、と。
もちろん「エンジンをかけた状態」であれば快適にはなってきてると思うんですよ。でもまだ「エンジンを切った状態」で快適を目指したクルマがない。
バンとかを改造した車内オフィスみたいなのはあるんだけど、あれは大仰すぎる。つか荷台が占領されるので今度は物を積めなくなる。せっかくのバンなのに本末転倒です。

そうじゃなくて、せめて助手席ですね、を「エンジンを切った状態でも快適にすごせるスペース」にしてもいいんじゃないかと。
というかまず、エンジンを切った状態で一番考慮しなきゃいけないのはバッテリーです。結局停車中のクルマが何故エンジンをかけっぱなしにするのかというとエアコンを入れたいからなんです。というか昨今のクルマの車内ってエアコンありきで設計されているのでエアコンが使えないだけで途端に不快な空間になってしまう。

エアコンだけじゃなくて、パソコン作業をするのであれば、ノートPCであってもなるべく給電状態で使いたいってのが人情でして、でもそんなことをしていたらあっという間にバッテリーが干上がる。
たしかに今はサブバッテリーを装備したクルマはあるんだけど、それなりの容量のバッテリーを搭載するには場所を取りすぎる。つか今後、仮にバッテリーが大容量化&小型化したとして、邪魔にならないサブバッテリーを積んでいても、パソコン給電くらいならともかく「数時間ならエアコン稼働は大丈夫」ってわけにはいかないだろうし。

だったらね、極端な話、モバイルバッテリーで動くくらいの給電量で、暑い日も寒い日も快適にすごせる冷暖器具が必要ということになります。
実際、USB給電で駆動するホットマットみたいなのもありますし、ま、暖房にかんしては比較的何とかなりやすい。しかし問題は夏で、もうこれはどうすることも出来ないんですよ。
以前「ソーラー電源で動く、車内にこもった熱を換気する」みたいなシステムがないか調べたのですが、あるにはあるんです。しかし後付けは不可能な上、灼熱地獄が改善されることはないらしく「これなら窓全開で1分ほど走行した方がはるかにマシ」、「駐車中にフロントガラスに立て掛けるカーシェードを置いておいた方がまだ涼しい」というレベルだそうですから、簡易というか安易なアイデアでは話にもならないということでしょう。

だからさすがに、真夏の真っ昼間の、直射日光が入る場所に駐車していたら本当に策はないと思うのですが、せめて日陰だったり夜間くらいなら「涼しくはないけど我慢出来ないほど暑いわけでもない」レベルの、そうですね、ちょうど空調服を着た時くらいになれば、と思うのですが、軽く調べたところ、どうも、一応は「空調寝袋」なんてのもあるにはあるらしい。
実際に使ってるYouTube動画を見た限り、まァ「ないよりマシ」レベルでさえないみたいで。

実際問題、こんな怪しいブツを買うくらいなら、車内用に一着空調服を積んどけよって話なんですが。







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