「面倒くさい」からすべてが崩れる
FirstUPDATE2024.3.1
@Scribble #Scribble2024 #事件 #人間関係 #メンタル #恋バナ ストーカー 未解決事件 初動ミス 面倒 ごめんとありがとう 殺されたら何にもならない 単ページ

この頃つくづく思うのは「物事がおかしな方向に進み始める」時って、当事者に「面倒くさいという気持ち」が強すぎるのと「強烈な思い込み」がある場合なんだなって。

いやこれはジジイになるまで生きてきてわかったってよりも未解決事件を見ていって、もうそういうことなんだな、と。
未解決事件のそのほとんどは初動捜査ミスなのですが、では何故初動を見誤るのか、つか何で初動で失敗したのかと言えば、結局警察に「面倒くさいという気持ち」が強すぎた場合か「強烈な思い込み」で捜査方針を見誤ったか、どちらかなんですよ。
とくにストーカー殺人系はあきらかに応対した警察官(酷いのになると警察署全体なんてケースもあるけど)の「面倒」という気持ちからだし、マトハズレな犯人の目星なんか典型的な「強烈な思い込み」から端を発したことなんです。

今回は「強烈な思い込み」の話はナシにして「面倒くさい」に焦点を絞りますが、いやね、人間である限り、基本的に「今すぐ、直接自分に関係あること以外」って面倒なんですよ。それはもう、どれだけ聖人君子でも変わらない。
もちろん自堕落な、それこそアタシのような人間もいるわけで、でも「自堕落=人間関係を築けない」ということでもない。
やっぱね、ラインがあるんですよ。そこのラインを踏み越えて、面倒がって何もやらなければマズいけど、いくら面倒がりでも一線は守るふうにすればそこまで強烈に人間関係が壊れることはないというか。

人間関係で難しいのは「親しければ親しいほど相手への気遣いが面倒になってくる」というところで、それこそ長年連れ添った夫婦なんかだと、なかなかあらたまって感謝の意を伝えられない。
要するに「ありがとう」「ごめん」が言えなくなる。
中には誰にたいしてもこれが言えない人はいる。それは、辛辣に言えばショーモナイプライドから言えないタイプなので、これは除外するし、そういう人と関わらなければ良いだけです。

問題は、身内レベルでなければ普通に「ありがとう」も「ごめん」も言える人間なのに、親しい人間にたいしてはまったく言えないタイプです。
もちろんね、恥ずかしい、という気持ちはわかるんですよ。でもこれも言い方を変えれば、他人さんなら「恥ずかしいという気持ちを頑張って押し殺して、感謝を伝える」ってことをやってるわけだから、結局は「(頑張って気持ちを押し殺すのが)面倒だから感謝の気持ちなんか伝えない」ということになるわけで。

相手がある程度普通の場合、ここさえ押さえておけば、人間関係なんて早々崩れない。でも、ちょっと、面倒だな、という気持ちから、感謝の意を伝えなかったり、それだけは絶対にやんなきゃダメだろ、みたいなことを「面倒くさい」という気持ちから最低限をクリアしてないと、もう恐ろしく早く人間関係なんて崩壊します。
先に書いたように、人間である限り、面倒くさいという気持ちを持たずに生きるのは不可能です。それは自堕落なアタシからしたら痛いほどわかる。だから「面倒くさいと思うな」って話じゃない。

肝心なのは「どれだけ面倒でも最低限やらなきゃいけないことがある」ということなんですよ。
つまり「面倒だけど、やる」というのをどれだけ実行出来るか、それで人間関係が決まると言って差し支えない。
世の中どんどん便利になってきてね、昔に比べたらかなり面倒なことは減ってきた。洗濯も洗濯板で一枚ずつゴシゴシやんなきゃいけなかったのが、今は洗濯機に入れてボタンポンでイケる時代になった。
洗い物だって、今の季節なら冷たい水でって話だったのが、今はお湯で洗える家も増えた。

つまりね、こと生活、と言うことにかんしては、昔よりも絶対的に面倒事は減ったのです。
でもそれはあくまで「こと生活」に限った話で、人間関係は相変わらず面倒なことばかりですし、こればっかりはいくらいろんなことが発展しても、最終的に面倒という気持ちがあればいずれは崩壊する。そこは未来永劫変わらないと思う。

最初の方の話に戻しますが、アタシは何もストーカー殺人を肯定しているわけでも何でもないし、被害者がどのような言動をしていても結局は悲劇的結末になったかもしれない。
でもね、やっぱ、殺されちゃ何にもならないんですよ。いくら犯人が捕まろうとも、その犯人が極刑になろうとも生き返れるわけじゃない。
そうであれば、自衛手段はなかったのか、ということを考えなきゃいけない。

当然ですが、加害者と関わらなければ良かったというのもあるんだろうけど、仮に別れ話を持ち出すにしても相当軽く考えていたんじゃないか、という気持ちが消えない。つまり「こっちから別れを切り出せば相手も簡単に納得してくれるだろ」みたいな。
これは実体験なのですが、過去にこういう女性と付き合ったことがある。詳しくは書かないけど、この<やり方>はいくらなんでも酷い、と思った。いやフラれるのはしょうがないにしても、さすがにこっちの気持ちを蔑ろにしすぎだろ、と。

幸い、というか当たり前ですが、アタシはストーカーにはならなかったけど、では何故アタシに強烈なモヤモヤが残ったか、それは「別れる=人間関係を断ち切る」ことにさえ、しっかりやるべきことをやってない、というのを感じたからです。
でね、しつこいけどアタシ自身はストーカーにはならなかったけど、こう思った。「こんなやり方をしてたら、いつかストーカー被害に合うぞ」と。

恋愛だから、というか恋愛において、くっついたり別れたりなんて日常茶飯事だからどうしても軽く考えてしまいがちですが、人間関係を完全に断ち切るというのはかなりオオゴトなんですよ。こんなオオゴトはキチンと手順を踏まないとエラいことになる。いやなりやすい。
それを「面倒だから」という気持ちからぞんざいにやってしまうと、絶対、ではないけど、ドエライしっぺ返しが来る可能性があるぞ、と。

もう一度言います。
アタシはストーカー殺人の犯人を肯定する気持ちなんか微塵もない。でも殺されちゃ何にもならないし、仮に殺されなくても怖い思いをした記憶は簡単には消せない。
面倒がらずにやるべきことを全部キチンとやって、それでも悲劇的結末になったのなら被害者には同情しかないけど、どうも、その辺がね、当たり前だけどそういうことは報道されないし、モヤモヤするというか。

ま、捜査ミスではないけど、これはあきらかに初動ミスですよ。初動ミスは致命的になりやすい。んでその初動ミスの原因の大半が「面倒くさいという気持ち」が強すぎるのと「強烈な思い込み」だと思うわけで。







Copyright © 2003 yabunira. All rights reserved.