岡田彰布の後継者は鳥谷敬
FirstUPDATE2024.2.26
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あ、これ、アタシは何も「岡田彰布の後任監督は鳥谷敬」と言いたいわけじゃないですからね。つか岡田の次の阪神監督が鳥谷ではないとか当たり前ですから。

で、岡田と鳥谷の話の前に。
いよいよオープン戦が始まりましたが、うーん、打てませんね。って正直あんまり心配してないっつーか、ま、昨年から阪神はまったく無策で点が取れるチームじゃないから。逆に言えばちゃんと策さえ打てば点が取れるチームですから。
それでもふたつばかし残念なことがあって、ひとつが湯浅と福島の二軍落ち、もうひとつが梅野の故障です。

福島は先週ベタ褒めしたばかりだけど、まだ「もう二軍でやることがない」というような選手じゃないし、いっぱい試合で使った方が良いという判断は得策でしょう。
湯浅はねぇ。やっぱずっと調子が戻らないな。とにかくストレートで空振りが取れるようになるまでは二軍でいい。他にピッチャーはいっぱいいるんだし。

梅野の故障は痛いんだけど、これはね、ある程度は織り込み済みだったんですよ。
っても坂本がいるから大丈夫って話じゃなくて、おそらく年齢的に今後、梅野がフルシーズン戦うのは非常に厳しくなると思う。
というかアタシは梅野という選手が好きだし、去年は叩かれて本当に不憫だったけど、こと2024年シーズンにかんしては「主戦は坂本として、梅野とあとひとりキャッチャーがいる」と思ってたんです。
だから本当は梅野の怪我もだけど同じくらい中川の怪我が痛い。マジで怪我さえなければ中川がレギュラーキャッチャーになる第一歩になる年になったと思うから。
ま、それを言ってもしょうがないんでね、とにかく藤田ガンバレ!ということです。

さてエントリタイトルの話に戻ります。
同じ早稲田の血が流れているからなのか、岡田と鳥谷って本質的なところが本当に良く似てると思うんですよ。
もちろんね、岡田は大阪生まれ、鳥谷は東京生まれだし、岡田は「ユニークなオモロいオッチャン」であり、鳥谷は「クールなイケオジ」です。
そういう表面的なところだけを見ると「真逆じゃねーか!」と思われるかもしれませんし、それこそ<元々の性格>はたしかに真逆かもしれない。
でもね、ともに早稲田出身で、鳥谷がプロ入り当時の監督が岡田だった、ということもあってか、鳥谷の野球観は岡田からの影響を感じずにはおれないんです。

一昨年、監督に就任して以降の岡田は、さながら「名言珍言製造機」の如くインパクトの強い言葉を吐き続けていますが、アタシが岡田の言葉で一番好きなのが

「(言ってることの)7割ウソや」

なんです。
実際、岡田の発言はブラフっぽいものも多いのですが、実はまるっきりウソになるような発言はしておらず、ああ見えて相当慎重に言葉を選びながら喋るタイプです。
昨年のドラフトの時が一番わかりやすい。
「どうせ関西やから」と1位指名選手を匂わすようなことをわざわざ言って、しかもその後わざとらしく「あっ!(うっかり言うてしもた!)」と小芝居までしてる。
普通に考えたら「所在地が関西の高校や大学か社会人の選手を指名する予定」ってことになるし、ブラフと取るなら「いやいや、これで関東の高校大学社会人で決まり」となる。
で、結局阪神は下村海斗を1位指名するのですが、たしかに関東の大学の選手だけど下村はお膝元の西宮出身なので、少なくとも岡田はウソは言ってない。

この辺が岡田の真骨頂なんです。
岡田の真意を探ろうと思えばたんに裏をかくだけではダメで、しかもわざわざ本人が「7割ウソ」と言ってるのが余計相手の思考を混乱させる。
岡田ってわりと手の内を明かすんですよ。去年のCSの時だって「四球狙いが見え見えでストライク先行で来るやろから初球からどんどん振っていく」とかね。普通ならこんなことは言わない。つか誰がみすみす手の内を明かすんだって話で。
ところが広島をはじめ他のセ・リーグの監督は岡田が<狸>だと知ってる。こんなこと言うには何か裏があるに違いない。かと言ってまったくの与太で言ってるわけでもなさそうで、相手は「何も言わないよりも余計作戦が立てづらくなる」わけでね。

でね、ここからが重要なのですが、鳥谷も岡田の<狸>ぶりを見事に受け継いでいるのです。
鳥谷は現役当時から「監督とかコーチとか死んでもやりたくない。何なら野球から完全に離れたい」とまで言ってたのに、徐々に発言が変わっていった。
とくに岡田が監督に就任した直後からは「(コーチは)やりたくないが、お世話になった人から頼まれたら断れない」と言い出したし、先日にはついに「やるなら二軍監督から」とさえ発言している。

これはもう、要するに「タイミングが来たらやる」以外の意味でしかない。というか最初は「野球から離れる」とさえ言ってた人が社会人野球チームのコーチに就任したり、2年連続で臨時コーチをやってる(しかもキャンプ初日にわざわざ下見に来た上で)わけでね。
臨時コーチにしたところで、とても<臨時>とは思えない精力的な動きぶりで、とくに初日のサトテルにたいしての指導を反省し、3日目には指導法をガラッと変えるというこだわりぶり。
こんなの、とてもじゃないけど「コーチなんかやりたくない」という人の言動じゃないですよ。

岡田が「オモロいオッチャンキャラ」をやり出したのは第二次政権以降なのですが、マスコミやファンが求めてることもあって積極的にボケに言ってる。つか「何か一言ボケを挟まないと気が済まない」ようにさえ見える。
というかこれは以前も書きましたが、岡田は元々面白い人だったから<地>を出し始めたということなのかもしれない。

鳥谷もね、本当はお喋りで面白い人だったんですよ。
あのクールキャラは

成績を安定させたい
→成績を安定させるために精神状態を安定させなければいけない
→一喜一憂せずに常にクールを装う

となっただけで、現役を引退して、テレビやラジオで求められたらいくらでも喋るし、必ずユーモアをねじ込んでくる。
しかもですよ、偶然にも、岡田も鳥谷も「皮肉っぽい笑い」が好きで、この辺も「まったく違うように見えるけど、実は親子なんじゃないか」と思うほど似てるんです。

それはともかく。

↑で鳥谷のラジオ番組が聴けるけど、鳥谷も面白いんだけど、何より狩野の腰巾着ぶりが笑える。こんな見事な腰巾着久しく見なかったもん。
一見鳥谷を弄ってるようで実は太鼓を持ってるわけで、いやぁ、これは貴重な人材ですよ。つか初めて(現役時代を含めて)狩野がすごいと思った。

でももし仮に鳥谷が監督になっても狩野をヘッドコーチにしなくていいから。それだけは、もう、絶対。