まァ、アタシも、それなりにいろんな企業を見てきたんでね、間違いなく言えるのは「サイコパスレベルで人の心がわからない」人なんてそうそういない、ということです。
もちろんね、まったくではないですよ。ただ、そのレベルまで行くと「会社勤め」が難しいんですよ。
サイコパスのイメージって「とにかく外面が良い」というのがあるのですが、所詮は<外面>なんですよ。やっぱ、わかる人にはわかるって感じで、そこはかとない「人間味のなさ」が漂っている。当人的にはバレてないつもりかもしれないけど、どうも、周りからイマイチ信用され切れていないというか、だからだんだん組織にはいられなくなっていく、という。
アタシのように無作為に友人を作ろうとしないタイプの場合、人と接するのって「個人と企業」か「企業と企業」なんです。
つまりアタシがどこかの店で買い物をする。んでそこの店員と何らかの、たとえ事務的というか「お米売り場ってどこですか?」みたいなことでも「個人と企業」ということになる。
ま、今はフリーなのでアタシが企業側になることはほとんどないんだけど、それでも会社勤めをしていた頃や、今でも場合によっては企業側の人間として振る舞うことはあるわけで、これが「企業と企業」です。
つまり、こっちの立場はともかく、相手はほぼ企業ということになるわけですが、先ほども書いたように、企業にサイコパスレベルの人はほぼいないと言い切れる。
だったらどこの企業も、少なくともアタシが関わったことがある企業はどこも<まとも>だったか、というと、とてもじゃないけどそんなことは言えない。
正直これが集団心理なのか、それとも社風なんていうオカルト的なことなのかはわからない。しかし、その人個人の性格関係なく、この組織に属している人間、全員が腐っているな、と思うことは多々あったわけで。
あれはもう、何なんだろ、と思う。しかも非常にタチが悪いのが、あきらかに常軌を逸した理論を「世間の常識」かの如くコチラ側に訴えてくるわけですよ。
いやいやいや、それ、あんたのところの会社の人間全員、ひとりも「それ、どう考えてもおかしいよ」ってならなかったのか?と。
これが「自分たちがムチャなことをやってるのはわかってる。でもこうやるしかないんだ」ってのなら、まァ、百歩譲って理解は出来るんですよ。
でもそうじゃない。これが当然、これが理解出来ないテメエが狂ってる、みたいな態度を取ってくるんだからね。
当たり前ですが、こうなると自浄作用なんか働くわけがない。だって誰も今の状態が変だなんて思ってないんだから。
内部告発、なんて簡単に言うけど、そりゃあね、勤続年数が短いうちは<まとも>な判断が出来るんだろうけど、勤続が長くなってくると「何が正しいか、何が間違ってるか」の判断が狂ってくるんじゃないか。となると「ある程度コトがわかってる人間が内部告発する」なんてほぼ不可能だと思うんですよ。
しかも、何しろその組織に属する人間がほぼ全員「自分たちは間違ってない」って心底信じ込んでるからね、外部から何か言われても一切気にしない。
つまりね、自浄でなくてもいいっていうか、外部からの目であっても浄化なんて絶対無理なんです。
とくに創業者一族企業はこうなりやすい。あ、あくまで「なりやすい」ってだけで「同族企業=腐ってる」ってことじゃないからね。
マジで一度こうなってしまっては、もう変われる可能性はゼロです。「ゼロに近い」じゃない。完全にゼロです。
じゃあどうするか、となったら、その企業をぶっ潰すしかない。冗談抜きにそうする以外の方法はないんです。
で、です。ここからが重要なんですが。
冒頭で書いたように、実はサイコパスレベルの人間なんてほとんどいない。なのにヘンテコな企業にいると「ヘンテコな企業の、ヘンテコな論理」に毒されているだけです。
つまり、そういう人も<まとも>な企業に属することになれば<まとも>な論理を取り戻せる可能性が高い。
あくまで「高い」というだけであって、それこそ数十年もヘンテコ企業のヘンテコ論理にどっぷり浸かっていたら難しいかもしれないけど、ま、そういう人は二度と他の企業に関われないだろうから関係ないか。
以上、あくまで、一切実名を挙げない形で書いてみました。
これ、どこの企業のことを言ってるか、たぶん今話題のアソコだろ、とか、いやいや、今話題と言えばドコソコだろ、とか、想像しながら読んでいただけたら幸いです。