WBCの選考基準
FirstUPDATE2023.12.11
@Scribble #Scribble2023 #プロ野球2023年 WBC 侍JAPAN 阪神タイガース 湯浅京己 日本シリーズ 岡田彰布 生涯獲得年俸 死にものぐるい 大勢 大谷翔平 カネ 単ページ #2020年代

しっかし、大谷翔平、ドジャースなのは予想通りとはいえ、何ですかあの金額は。もうベタすぎて言いたくないけど、でもやっぱり言ってしまおう。

「1億くれ」

さて、話は大幅に変わりますが、今年の日本シリーズでもっとも人々が、とくに阪神ファンが驚いたのが第4戦の湯浅京己が登板した場面でしょう。
今年の湯浅はまさに受難の年で、何しろ不調&故障のダブルパンチだったんだから本人的には相当苦しかったはずです。
もう下手したら、このまま潰れてもおかしくない程度には湯浅も追い込まれていたはずで、そんな湯浅をあの場面に起用する岡田彰布監督の「腹の据わり方」には舌を巻きました。
何より湯浅がキチンと結果を出したことで、たしかに今シーズンはダメだったけど、やっぱり湯浅は使える、来シーズンは普通に期待出来るとなったと。

要するに湯浅は岡田の起用法もあって、おそらくとはいえ「最悪のケースは免れた」くらいは言えると思う。
でもね、やっぱ、阪神贔屓としては「最悪のケース」を想像してしまうのもしょうがない。で、何でこんなことになったのか、その理由を探りたくなるのもファン心理です。
湯浅の場合は理由がはっきりしている。要するにWBCです。ま、あくまで情況証拠でしかありませんが、もしWBCに行かなければこんなことにはならなかったのではないか、という気持ちが消えないわけで。

だからって、アタシは「今後阪神の選手は侍JAPANに選んで欲しくない」とかじゃないんですよ。
みんなすぐに疲れや怪我の話をするけど、やっぱ選手にとってみればあまりにも貴重な経験だし、あの場で戦いたいという気持ちは十分すぎるほど理解出来ます。
でもね、もし「最悪のケース」になったとしてね、「普通に行ったケース」とどれくらい生涯獲得年俸が変わるのだろうと。

2023年度の湯浅の推定年俸は4700万円です。
これが高いのかどうかはどうでもいい。しかし湯浅が活躍したのは2022年が初めてであり、「普通に行ったケース」なら、数年後には1億の大台を超えていた可能性があるわけです。
ところが「最悪のケース」の場合、4700万円がテッペンの年俸ということになり、下手したら生涯獲得年俸は数十億違ってくるんじゃないか。

ま、テッペンがいつかなんて誰にもわかりっこないのでアレですが、せめて年俸が1億を超えてない選手は侍JAPANに選ぶべきじゃないと思う。
「1億」ってのもかなりざっくりした金額だけど、本当は「現時点での年俸総額が5億円以内」の選手は選考から除外すべきなんじゃないかと思ってるんです。
さすがにね、すでに5億を超える「稼ぎ」がある選手の場合はいくら侍JAPANで怪我をして、それが選手生命を脅かすものだったとしても自己責任で済む話かもしれない。でも今後、いくらでも稼げる可能性がある選手が、WBCなどの国際大会で選手生命を縮めるのが耐えられないのです。

変な話、それこそ大谷翔平とかね、あとダルビッシュ有やトラウトなんかがもしWBCで選手生命を絶たれる怪我をしたとしても、それは彼ら自身が選んだ道だ、と思えんことはない。もちろんそんなことは絶対あっちゃいけないこととは思うけど、少なくとも「お金」という面では一般人から可哀想呼ばわりされることはありません。そりゃ1000億もらう人間が可哀想なら、もっと可哀想な人が45億人くらいいるよ。
それはともかく、ああいう国際大会は先日も書いたように「今日、この試合に勝つことが出来たら自分の選手生命なんかどうなってもいい」と思える舞台のんですよ。それはベテラン若手、そしてすでに大金を稼いでるか否かは関係ない。
しかも国際大会で勝ったところで得られるのは名誉だけで、数十億のカネが手元に入るわけじゃない。

アタシはいろいろあったからなのか、かなり差し引いて考えても「名誉も大事だがカネを稼ぐことは同等以上に大事」だと思っています。
つかね、名誉なんて十分にカネを稼いでからでいいじゃないか、と思う。もう蓄えは十分、あとは名誉だけ、という選手こそ侍JAPANで戦ってもらうべきなんじゃないか。
ま、幸いにも湯浅は復活の道筋みたいなのが見えたけど、巨人の大勢はまだそこまで行ってない。これ、本当に気がかりなことなんです。

正直、大勢が「最悪のケース」になってしまったら、アタシは侍JAPANを否定するよ。んなもん大勢が巨人の選手だからとか(ついでに阪神ファンだとか)は関係ない。有望な才能のある、しかしまだ十分に稼いだとは言い難い選手が潰れるなんてことがあったら、そんな国際大会はいらない。
そうならないためにも、今後、選考基準を見直して欲しい。
「カネなんかもういらない。自分が欲しいのは<世界一>という名誉だ!」と思える選手だけを選んで欲しいと痛切に思う。

で、結果として、その方が「死にものぐるいになった選手」が見れるわけで、もっと面白い国際大会になると思うのですがね。







Copyright © 2003 yabunira. All rights reserved.