ひみつにする必要がないアッコちゃん
FirstUPDATE2023.11.29
@Scribble #Scribble2023 #芸能人 #1990年代 #笑い #体験 和田アキ子 ジャイアント馬場 武勇伝 ビートたけし ケンカの強さ由来の余裕 軽く昨日の続き 単ページ

ラスト間際で昨日の話につながるんだけど、まァ、大枠としては「和田アキ子の話」の、それもあくまで思い出を中心に書きたいと思いまして。っても御本人と面識があるわけじゃないけどさ。

あれは1990年代後半、その頃アタシは大阪はナンバにあるクラブで働いていました。
あ、もちろんナイトクラブでもサパークラブでもないよ。つか「ク↑ラ↑ブ↓」ではなく「ク↓ラ↑ブ↑」の方ね。ってこれでわかるんだろうか。
ま、当時の若者が踊りに来る場所なんで、つまり「ちょいトガり気味の1990年代の若者」に向けたというか、そういう感じの内装になってたんだけど、カウンターの中にひとつだけ、まったく「1990年代」でも「トガってる」わけでもないオブジェが飾ってあった。
それが「和田アキ子の手形」というね。当たり前だけど不渡り手形ではなく、ま、↓こういうの。

いやさ、相撲取りなら手形もわかるよ。でも和田アキ子と言えば歌手ですよ。歌手の手形なんて聞いたことない。
でもサインなんかよりも手形である意味は大いにあったというか、とにかくね、デカいんですよ。手のひらが。曲がりなりにも(失礼)女性で、こんなデカい手を見たことがないレベルでデカかったんだから。

で、何でこんなもんがクラブに飾ってあったかというと、友人でもあるクラブの経営者の、そのお母さんがナンバでブイブイ言わせていた頃、和田アキ子と友達だったらしい。
その人から「芸能界に入る前の和田アキ子」の話をいろいろ聞いたけど、とにかくハンパなかったそうで。
よくネタで和田アキ子のケンカの強さは語られているけど、何度も実際に、ケンカを見たというこの人によれば「男でもなかなか勝てる人がいなかった」ってんだからとんでもない話です。(とくにグーパンの威力がすごかったらしい)
つまりね、よく言われる和田アキ子の武勇伝、アレ、全部かはともかく、相当数が本当だと。何しろ実際に見た人が言ってるんだから間違いない。

ま、何で急にこんな話を書こうと思ったかというと、ヤフーニュースで和田アキ子の記事を見たから、というくだらない理由です。
一応リンク貼っとくけど、ヤフーニュースはすぐにリンク切れになるので元記事の方を。


でね、たしかに上記記事を読んで、こんなイジられている人もいないんじゃないかと思うほどイジられてるんですよ。
ビッグ3はもちろん、ダウンタウンや勝俣州和もだし、あまりイジりをやらなかった萩本欽一にさえ和田アキ子はイジられていた。とにかく「和田アキ子と接触を持つ=ひとつ手土産をもらえる」くらいの感覚というかね。あ、手土産ってのは「和田アキ子ネタ」という手土産ね。
何だか「芸能界のご意見場」扱いされてるけど、それはそういう番組をやってるからだけの話で、辛辣に切り込むというよりは周りにイジってもらって面白くなる人だと思うんですよね。

もちろん大御所と言われる人でもイジりオッケーな人はいるけど、和田アキ子との決定的な違いは、和田アキ子ってとにかく、イジられたら自分が一番爆笑してるんですよ。
散々ボロカスに言われて、なのに怒るどころかひっくり返って笑ってくれて、最後は笑いすぎて涙をこぼす。つまりとんでもなく大爆笑をしてくれるわけでね、芸人からしたらこんなありがたい大御所もないと思うんですよ。
だからわりと好かれる。そりゃ飲みの席の傍若無人さは有名だけど、その傍若無人をネタしても大丈夫なんだから、しかも知名度がきわめて高い、どこでも誰にでもウケるネタですよ。そんなのが仕入れられるんだから、そりゃみんな喜んで飲み会に参加するわ。

ま、たしかに、デカいってのはネタにしやすい。チビだと差別的なニュアンスが出てくるけど、デカいのは差別的に思われづらい。
だからか、ジャイアント馬場なんかも散々ネタにされてた。とくにビートたけしには「馬場さんが飛行機に乗る時、翼に手を入れてる」とか「馬場さんが運転する時、サンルーフから顔を出して運転する」とかメチャクチャなネタをやられたクチだけど、そりゃ和田アキ子ほど大爆笑ではなかったけどジャイアント馬場も笑ってたわけで。

何かね、和田アキ子にしろジャイアント馬場にしろ、これは「ケンカの強さ由来の余裕」なんだと思う。どんなに馬鹿にされても、どんなにイジられても、もしいざケンカになったら絶対に負けない、という余裕という。
で、ここから昨日の話とつながるのですが、主に腕力に自信がない人の方が「馬鹿にされた」という感情が芽生えやすいような気がする。
とくに幼少期は体格がそのまま腕力に直結する場合が多く、つまり幼少期のトラウマが大きいようなね。
だから大人になってから身体を鍛えてムキムキになろうとする、という心理はわかるんだけど、幼少期のトラウマなんてそう簡単に消え去るもんじゃないからね、正直あんまり変わらないような気もするわけで。

アタシだって幼少期、いや中学時代くらいまではチビで、体型も貧弱っつーか相当なガリガリだった。
その後身長は平均くらいには伸びて、30歳くらいから腹も出てきたけど、それでもコンプレックスが消えたわけじゃない。
それでもあまり「馬鹿にされることを恐れていない」のは「馬鹿と思われた方がオイシイ」とわかったからで、逆に言えば「カシコイ」と思われて何もトクなことがないって散々「経験として」わかったから。

でもさ、それこそ和田アキ子なんか、そうしたある種の達観みたいな話じゃなくて、かなり早いうちに「馬鹿にされるって別にたいしたこっちゃない」ってわかってたはずで、そりゃあ、アタシなんかじゃ到底敵わないわ。