日本シリーズ直前!つか前日!
FirstUPDATE2023.10.27
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てなわけで、昨日書いたように今日から日本シリーズ終了まで野球ネタが続きますのでご了承のほどを。

ま、その前にやっぱ、ドラフト会議の補足からやっておくか。
全体の感想ですが、個人的に思ったのは細野と真鍋の意外な人気のなさでしょう。
細野なんて、会議の一週間前くらいまで、ほぼ競合確実みたいに言われてたのに、蓋を開けたら外れでも一度目は指名なし、というのは予想外すぎた。高校大学の違いはあるにしても大阪桐蔭の前田なんか外れとはいえ3球団も行ってたのにさ。
真鍋なんか、いくら「下位指名の場合は進学」と表明してたとしても、まさか指名自体がないとはね。個人的には「1位なら高掴み、2位ならまずまず、3位ならオイシイ」くらいの感じだったから。

今回のドラフト会議でとくに露呈した格好になったけど、結局「コントロールに不安がある」投手と「ポジションが一塁限定」の野手って、どう考えても獲りづらいんですよね。
最近では「コントロールと守備センスは才能、逆に今まで才能扱いされてきた球速と飛距離は後付けで習得することが可能(=努力)」と言われだしてますから、ま、こういう結果になるのもしょうがない。
とくに細野の場合、そうは言っても最終的に日本ハムが一位指名したんだからまったく評価されてないわけでないんだけど「高校生ならともかく大学生であのコントロールでは時間がかかりすぎることを考えたら」ってことなんでしょう。

ではです。
阪神は2位で椎葉剛を獲得した。何しろMAX159キロってんだから文句なしの剛球投手なんだけど、その代わりコントロールに不安があると言われています。
この手の投手にかんしてはわりと最近でも阪神は鈴木と佐藤蓮で失敗している。いやまだ失敗扱いはかわいそうだけど、少なくともふたりとも2年経過してまったく結果を出せてないのは事実です。
ただね、どうも、椎葉にかんしては「違う」のではないかと睨んでいます。つまりは同じコントロールが悪い投手だったとしても鈴木や佐藤蓮とは違う何かを感じたからの2位という指名順位になったのではないかと。

制球力とひと口に言っても、やっぱタイプがあって、つまりは「矯正出来るタイプ」と「矯正出来ないタイプ」があるような気がするんですよ。
実際、今の阪神の投手で言っても岩崎優や髙橋遥人はアマチュア時代まではコントロールに不安のあるタイプでしたが、とくに岩崎なんか現在制球への不安なんか微塵もないし、髙橋遥人は何しろ投げてないのでアレですが、少なくとも投げれた時は四球でランナーを溜めて、なんてことは一切なかった。
逆に藤浪晋太郎や小野泰己はどうやっても制球が改善されず、藤浪は形の上ではメジャーに行きましたが、小野はオリックスが拾ったとはいえ阪神からは昨年オフに解雇されてる。

つまりね、たぶん椎葉を獲得するかどうかという俎上に上がった時「岩崎髙橋遥人タイプ」か「藤浪小野タイプ」か、という議論があったはずで、結果、岩崎や髙橋遥人同様「矯正可能なタイプ」という結論になったのではないかと。
椎葉は独立リーガーですし、投手に転向したのも社会人時代だったと言います。つまり、経験が極端に浅い分、現在の投球フォームが「染み付いて変えようがない」という感じではないのだと思う。
映像を見た限り、実に「ざっくり」した投げ方で、これはコーチ陣がイジり方さえ間違わなければモノになりそうな気配がします。

ああ、ドラフトの話が長くなってしまった・・・。

日本シリーズと言っても阪神は不動のオーダーだし、逆にオリックスは日替わりなので、つまり阪神は打順予想なんて簡単すぎるしオリックスは逆に難しすぎるわけで、あんまり意味がない。
それよりも投手というかローテーションですよね。
阪神で言えば西勇輝、オリックスで言えば宮城大弥を「第◯戦で使うか」はかなり大きい。というか各スポーツ紙も予想がバラバラなんですよね。
西勇輝にかんしてはクライマックスシリーズで投げなかった経緯から第2戦が有力という予想とあるわけですが、これ、どうかなぁ。

メチャクチャざっくり言えば村上頌樹と西勇輝は「右投げのスピードよりもコントロール重視」の、まァ言えば同タイプなんですよね。それを岡田が続けて投げさせるか、と。
宮城がクライマックスシリーズでの登板が遅かったのはいろんな関係があったからですが、かといって田嶋大樹ってのもねぇ。たぶんオリックスの先発陣の中で一番信頼がないのが田嶋のはずで、やっぱり普通に考えるなら2試合先発出来るってことを考えても宮城が妥当な気がする。

とか書くとものすごく田嶋を見下してるみたいだけど、ぜんぜんそんなことはないのですよ。
2年前にね、何かチケットが当たったかなんかでほっともっとフィールドで行われたオリックス対ロッテ戦を観に行ったことがあって、この時の先発が田嶋だったんです。
もちろん田嶋という投手は知ってたけど、正直ナマで見てみて「こんないいピッチャーだったのか!」と驚いた。終盤でも150キロ以上の球を平気で投げるし、何より速いだけでなく観客席からでも「強いストレートだな」というのがわかるくらいでした。

ところが典型的な勝ち切れない投手というか、実際この試合でも勝ち投手になれなかったし(ま、9回に平野が打たれたからだけど)、一度も二桁勝利を達成出来ていない。
これが中継ぎが弱いチームならまだ理解出来るけど、リーグナンバーワンのリリーフ陣を誇るオリックスで、あれだけの球が投げられて、それでも二桁勝てないってのは、やっぱ、致命的な<何か>があるとしか思えないんですよ。

オリックスのローテーションを考えると、山本由伸、宮城、東晃平、山崎福也は確定で、あとひとり、となると山下舜平大が間に合わない以上、田嶋が最有力だと思う。
正直、中嶋聡の考えることはよくわからないので、田嶋を何戦目に持ってくるかはまったく読めない。逆に言えば順当に第5戦ってのもないような気がする。
となるとです。実はオリックスでキーを握るのは田嶋なんじゃないかという気がするんですよ。
つまり田嶋の出来次第で流れが大きく変わるんじゃないかとね。

では阪神の先発陣でキーを握るのは誰かと言えば、それはやっぱり村上でしょう。
一年間村上を見てきた上で言えば、クライマックスシリーズでの村上は間違いなく今季最低の出来でした。しかし「今季最低の出来」で6回1失点というのはすごいとしか言いようがない。
もしですよ、村上?スピードもたいしたことないし、絶対的な変化球があるわけでもない、と思ってオリックスがナメてかかると間違いなく村上にやられる。

つまりね、村上が「うわっ、何だこのストレート。バットに当たらないじゃん!」と思わせたら、もうその勢いで阪神が行ける。というか村上はオリックスが村上をコントロール重視の軟投派だと勘違いしたらマジでマズいし、仮に「村上の最大の武器はストレート」とオリックスが読んでたとしても、それでも村上が圧倒出来たら山本由伸の出来関係なく阪神が精神的に優位に立てる。
少なくとも日本シリーズが始まる前の時点では三連覇中のオリックスの方が精神的に優位に立ってるのは間違いないわけで、それを覆せる可能性があるのが村上だと。

にしても、ここまであらためて感じているのが、ドラフトのことも含めて岡田の古狸ぶりが光りまくっているね。
何か岡田を見てるとね、昔のっていうか「古き良きプロ野球」という感じがする。というか最近ってネットの影響か良くも悪くもソツのないことしか発言しちゃいけないみたいになってたけど、あれだけバチバチの心理戦を仕掛けるのが良い意味で「昔のプロ野球人」という感じがして本当に面白い。

そういう意味で、ただたんに勝った負けただけではない、日本シリーズならではのかけ引きが見られそう、というだけで今からワクワクしておるわけで。







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