明日でYabunira開設20年!
FirstUPDATE2023.10.17
@Scribble #Scribble2023 #やぶにらこぼれ #日記 #インターネット #アタクシ事 @古川緑波 蓄積 告知 単ページ

はい、やぶにらです。今日は2023年10月17日。ああ、もうちょいで10月の下旬か。つか今年もあと少しってことだな。

てなことはどうでもいいわけで、明日、2023年10月18日で当サイト、つまりYabuniraは開設20周年を迎えることになるのです。
思えば2003年10月18日、駄文が書けるインターネットサイトを作りたいな、みたいなね、もう「とりあえず」としか言いようがないレベルの酷いサイトデザインでYabunira(当時の名称は「やぶにらみJAPAN」)をおっ始めたというね。

それがまさか、こんなに長く続くことになるとは夢にも思わなかった。ま、インターネットサイトなんてもんには打ち切りとかはないので、自分の意思でいくらでも続けていこうと思えば続けられるんだけど、普通そんな意思が続かないですよ。実際アタシとほぼ同時期にサイトを始めて今も更新をしている個人サイトなんか「限りなく皆無に近い」って感じだろうしさ。
これは、いわゆる「根気強い」とかではない。ただただ「しつこい」だけです。いやもっと正確に言えば「ただの馬鹿」ということになるか。

だってさ、こんなのを書いたって、たった一円にもならないんですよ。むしろ時間はガンガン削られていくわけで、こんなタイパの悪い趣味もない。
カネにならないわ、時間は取られるわ、別段褒められるわけでもなければ、人に胸を張って言える趣味でもない。正直ここまでメリットのない趣味も少ない。
ただね、たったひとつ「駄文を書く」という趣味の良いところが「蓄積していく」ってことなんですよ。

昭和の、というより戦前戦中の喜劇王だった古川緑波はかなり若い頃から「日記を書くこと」にたいして楽しみを見つけ出し、肉体的にボロボロとなった晩年に至ると、極端に言えば「日記を書くため<だけ>に生きてる」という感覚だったようです。
つまり<生活>があって初めて日記が成立する、のではなく、日記を書くために<生活>がある、みたいな。
例外はあるとは言え日記とはあくまで私的なもので、公開を前提としていない。というか少なくとも古川緑波は日記を公開する気などなかったように思う。
しかし現在では「古川ロッパ昭和日記」の題で刊行されているし、年代は限られるとはいえ一部は青空文庫で読むことも出来ます。


ただし出版されたのは厳密には日記ではなく、いわゆる<日記抄>、つまり一部省略されたり、省略された箇所がつながるように多少書き換えられたものと言われており、もし完全版が発行されたらさらに膨大な長さになるわけです。
つまりね、日記として内容がどうこう、そもそも戦前文化に興味がない人には楽しめないかもしれないけど、そんな人でさえ、圧倒的分量に文字通り圧倒される。それは日記という毎日書くものが(出版されただけでも)26年分ある、というのは本当に、とんでもない積み重ねなんです。

塵も積もれば山となる、と言いますが、ここまでの<山>になると、もはや内容とか関係ない。
これはYabuniraもまったく同じです。
兎にも角にも20年やってきた。この事実と今まで書いた文章の蓄積、それだけは誇れるものだと思っている。
つまんない内容だな、とか、下手糞な文章、とか、そういう批判は甘んじて受け入れるし、つか基本的に「たいしたものではない」という自覚があるので何を言われても気にしない。

でも「だったらそんな駄文を誰が20年も続けられる?」となったら相手も答えられないはずだから。つかこんなのを続けても一銭の得にもならないわけで、言い換えれば「馬鹿を20年も続けられますか?」って話です。
続けることが一番難しい。極端に言えばクオリティを上げることよりも難しい。だって現に個人テキストサイトなんてほぼ消滅したんだから。誰も、は言い過ぎにしても、ほとんどの人は続けられなかった=如何に続けることが難しいかの証拠です。

続けるためにはいろんなことをしなきゃいけなかった。
サイト構成やデザインを常に「今風」にキープさせるとか、ドメインを更新し続けたりとか、Scribbleなんか特にだけどScriptを書かなきゃいけなかったりとか、「文章を書く」以外の作業も、んで結果的にはドメインの更新費用やレンタルサーバー代などの出費もあったわけです。
そんなこんなを全部やってきたからこそ「文章を書く」ということが続けることが出来た。
だけれども、ま、出費はともかく、文章を書くこともサイトの運営も「手間」と思ってたら絶対に続いてないんですよ。

結局最後は「自分が楽しいと思えるかどうか」がすべてで、幸いにもアタシは20年(ま、多少の空白期間はあったけど)もの間、それなりに楽しめたからこそ、これだけの蓄積が出来た。
今年の5月にリニューアルしてね、過去に書いた駄文を大量にリエントリしたのですが、これは「Yabuniraの取り柄は内容の面白さでもなく文章の巧みさでもなく、蓄積、だな」と気づいたからなんです。
つかここまで蓄積がわかりやすい形で公開されていると、何だか超細かいジグソーパズルを見てるような気になる。いやぁ、よくここまで埋めることが出来たなぁ、みたいな。
ま、でもジグソーパズルではないんでね。つまり永遠に完成はしないんだけどさ。

・・・あれ?こんなことを書く予定じゃなかったのに。

何でもいいや。とにかく明日、Yabunira20歳の誕生日に記念エントリを公開します。
正直まったく一般ウケしない題材なのですが、頑張って書いた、というよりは、とにかく面白がって書いた文章です。言うまでもないけどメチャクチャ長いです。もしお暇でしたら読んでみてください。

という告知エントリの予定だったのに何で古川緑波の日記の話とか書いてんだよ。これだから蓄積以外は取り柄がないって話になるわけで。







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