オタクのパスポート
FirstUPDATE2023.9.5
@Scribble #Scribble2023 #オタク #東京 @戦前 #戦後 #スマホ 国会図書館 登録者利用カード 国会図書館オンライン 時間泥棒 単ページ

東京に移住して、まず最初にやろうと思っていたことが「国会図書館に行く」ことだったんだけど、なかなかね、結局ひと月半ほどかかってしまったわけで。

国会図書館に行くのは2017年以来だった。つまりかれこれ6年ぶり。で、その6年の間にかなり国会図書館のシステムが変わってるってのは知ってたんです。
アタシが行ってた頃は毎回毎回、行く度に住所やなんやを書かされてね、その日だけ使えるパスを借りるって感じだったのが、今は登録してしまえば3年間使える。しかもその間に国会図書館に行けば自動更新される、という非常に便利なシステムになりました。

この登録者利用カード、もちろん国会図書館に入るためのパスポートみたいなものです。これがないと現今、中には入れないんだから。
でもね、たしかにアタシは東京に移住した。国会図書館に行くまでかかる時間も神戸在住の時とは比べものにならない。
だからといって、じゃあそこまで頻繁に永田町くんだりまで行くことがあるのか、というと、やっぱりそんなにはないんですよね。
アタシのような人間が国会図書館に行けば、ほぼ半日潰れる。調べたいことなんか無限にあるんだからどうしてもそうなる。
となると間違っても気軽ではないんですよ。いくら距離は近くても「その日一日の予定をすべて国会図書館に捧げる」くらいの気構えがないと行けない、というか。

それでも、とにかく、絶対に一回は行かなきゃとは思っていた。
この<一回は>というのがミソで、逆に<一回>行っときゃ、あとはまあまあ、予定を見ながら、3ヶ月に一回とかでもいいんじゃないの?と。
これはアタシが行ってなかった6年間の間に国会図書館のシステムが大きく変わったからです。

国会図書館は現在、所有する書籍類のデジタル化を推進しており、実際かなりの数の書籍類のデジタル化が完了しています。
そして、かなり古いものに限って、インターネット越しでの公開も始めた。つまり登録さえすればわざわざ国会図書館に行かなくても、いつでもどこでも希少極まるブツの閲覧が出来るようになったのです。
実はこれ、インターネット上でも登録は出来るんですよ。
でも結構ややこしくて、これはもう国会図書館に行った時でいいだろ、と放置していたんです。

ま、正直、1970年代より新しいことを調べるには国会図書館のネット越し閲覧はあまり役に立たない。まったくではないんだけど、仮にデジタル化されていても大半は「国会図書館館内限定」での閲覧になっています。
しかしアタシのように戦前から戦後すぐくらいのものになると逆に大半がネット越し閲覧が出来る、ということになるわけで、もうこれが、メチャクチャ面白い!
マジでヤバすぎるって話でして、どんどん時間が削られていく。本当に時間泥棒。大泥棒中の大泥棒。
だって読みたい本なんて無限にあるし、でもこれ、古書で買ったら高いんだよな、てかそもそもなかなか市場にも出てこないし、なんてものが、言うまでもなく<無料>で、スマホでも読めるんだからシャレにならないわ。

だからね、ここんところ、暇さえあればずっと、マジでず~っと、国会図書館オンラインを開いています。
正直スマホでの閲覧性が高いとは言い難い。アタシがやってるような自炊のやり方、つまり本を断裁してスキャンしているわけではなく、いわゆる「非破壊スキャン」なので見開きの状態で一枚の画像になっているんですよね。
スマホのスワイプに対応してて、指一本でページ送りが出来るのはありがたいんだけど、何しろ見開き=2ページで一枚の画像なので、どうしても画像をアップにしてスライドさせなきゃいけない。で、スライドは2本指なのでこれがかなり面倒は面倒なんです。

でもさ、そんなの、わざわざ国会図書館に行ってね、しかも国会図書館は基本的に閉架だからいちいち紙に閲覧したい書籍を記入して、んで閉架書庫から出てくるまでカウンターの前で待って、もちろん閲覧が終わったら返却して、みたいなことを6年前までやってたんですよ。もう、それを考えたら多少閲覧性が悪いくらいなんだ。天国すぎんよ。

今回のエントリタイトルを「国会図書館の」ではなく「オタクの」としたけど、ま、すべてのオタクが当てはまるわけじゃないのよね。
当てはまるのは戦後すぐ以前の古いことのオタクだけ。
アタシは現在「クレージーキャッツ」「ドリフターズ」「8bitマイコン」「戦前」といった、一種のファンサイトめいたことをやってますが、関係あるのは「戦前」だけです。時代的にはその次に古いクレージーキャッツでさえ「国会図書館オンラインのネット越し書籍閲覧」はほぼ役に立たない。

だからオタクの中でも本当に限られた趣味趣向の人に限定されるんだけど、この登録はやるべきだわ。それは調査云々の前に「面白すぎる」から。







Copyright © 2003 yabunira. All rights reserved.