言論の自由ってそういうこと?
FirstUPDATE2023.7.21
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SNS上での個人攻撃にかんして一番問題なのは「現状、これといった対策も応急処置も何もない」ところだと思うわけで。

つまりね、もし本気で、さすがにこれはヤバい、となったら、相当抜本的な法改正をやらないとどうしようもない。言い方を変えれば、小手先だけで対策しても抜け道だらけのザル法にならざるを得ないんじゃないかと。
じゃあその<抜本的>ってのがどの程度抜本的なのか、というと

インターネットを含むすべてのメディアで、今後一切<匿名>での発信を認めない

という。
ただね、すべて実名にしろ、ということではないんですよ。
例えばアタシだって<やぶにら>というハンドルネームを使ってるし、すべてを実名にしてしまうと弊害が大きくなりすぎてしまう。それは不可能です。
アタシの言う匿名廃止論とは、ハンドルネームやSNS上でのユーザーネームは今まで通り継続する。しかし警察は「実名と匿名の紐づけが完全に出来ている」という意味での匿名廃止論です。

もちろんね、こんなの反対のが大きいに決まってる。
まず、何より反対の姿勢を示すのはマスコミでしょう。とくに新聞社や出版社といった活字系メディアはこぞって反対するはずです。
実際、新聞も雑誌も、いわゆる記名記事は本当に少ない。仮にインターネットで言うところのハンドルネーム、ま、ペンネームが使用可だとしても「複数のペンネーム不可、ひとつのペンネームの共同使用不可」となれば、今まで成立していた記事が成立しなくなる。それこそ「喋る机」と揶揄される「デスク」なる謎の存在と匿名記者との会話形式の記事など不可能になってしまいます。

アタシはね、これがキモだと思ってる。
正直インターネットなんて「集団として戦う、集団として束ねる」ことにはまったく不向きで、きっと反対意見も散発的に上がるだけで終わるか、それとも法案を通そうとする議員連中のSNS等を個人攻撃して「やっぱこの法律はいるわ」という、法案の必要性を裏書きをする結果にしかならないと思う。
それよりもマスコミなんですよ問題は。
いまだかつて、活字系メディアがスクラムを組んだことはない。たぶん日本に限らず世界でも過去にそんなケースは起こったことがないはずです。
しかし、もしこんな法案が提出されたら、ごく一部の良識派メディアか、もしくは裏で抜け道の結託をしている悪徳メディア以外はこぞって「反対」を強く打ち出してくるはずです。

新聞社を巻き込むということは、すなわちテレビも巻き込むということに他ならない。つまりテレビ局も実質親会社の新聞社に同調する形で、やはり反対意見を広げていく。
つまり既存メディアで積極的に賛成しそうなメディアがまったく見当たらない。肝心の「民衆の声」とやらも現状の匿名発信に慣れてる人からすれば不便に感じるのは当然なので賛成する理由がない。
ましてや「表面上は匿名を使えるけど警察は匿名と実名の紐づけが出来ている」なんて、もう、陰謀論好きには格好のネタじゃないですか。

つまりは「どう考えてもこんな法案が通るわけがない」のです。

じゃあ、まったく不可能なのか、というと、ひとつだけ可能性はある。それが<外圧>とやらです。
結局ね、例のジャニーズ事務所の件もね、あの問題で個人的に一番大きかったと思うのは「とどのつまり、日本は<外圧>でしか変われない」という悲しい事実が判明したことだと思ってる。
もう、マジで、ある程度のところまで来たら自浄作用がまったく効かなくなる。ジャニーズ事務所だって結局は最後まで「<圧力>でニュースを封じ込めたい」というのを隠そうとしなかったわけだし。
もう言っちゃえば某ガ◯シ◯と一緒なんですよ。脅迫の被害を受けて届け出を出した人間にたいして「届け出を出したことを許さない」とさらに脅迫してしまう、みたいな。

情けないけど、今の日本に自浄作用は期待出来ない。誰も「自分も損するけど秩序のために」という発想がない。
まァね、これは日本だけじゃないからね。アタシがポ◯コレやらS◯Gsとやらにまったく無関心なのは、推進している一部の人が儲かりそうな仕組みにしか思えないからです。
だからね、本気で<外圧>、つまり諸外国からの圧力が期待出来るのかというと、ポ◯コレやらS◯Gsを見ている限りまったく期待出来ないわけで、抜本的な解決は無理、という結論にしかならないんですよ。

だけれども、せめて、もう本当にせめてだけど、言論の自由云々を言い訳にするのは止めない?と思う。
アタシの一貫した考えとして「実名でもないのに言論の自由なんてあり得ない」と思っているのでね。いやヘイト要素がまったくない発言ならともかく、たんなるヘイトを「言論の自由!」なんて息巻くとか滑稽でしかない。
匿名=覆面って言論の自由のためでも治外法権として扱われるためのものでもないよ。むしろ覆面を被って石を投げ続ける輩ほど厳しい処罰が必要なのに。

ま、アタシだって覆面を被ってるっちゃ被ってるけど、覆面を被ってるからこそ「やっちゃいけないラインの見極め」は顔を晒してやることよりも慎重に、くらいでちょうどなんだけどね。







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