グアムの道なき道を歩く
FirstUPDATE2023.7.18
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 さて、「YabuniraDistrict」なんてものを立ち上げたんでね、第一弾は「派手な見栄えのする、それでいて行った話を一回も書いたことがない場所」として、今回は「グアム」でやってみようと。

 アタシにとってグアムは初海外でした。だから本当にいろんなことが衝撃でね。
 でも、だったらとっくに書いてても良さそうなもんだけど、いろんな事情があって書けなかったんですよ。
 今回、その「いろんな事情」とやらが解決したわけでもなんでもないんだけど、「マツコの日本ボカシ話」レベルで細部までボカしまくったら大丈夫だろうと。ま、そんなことをしたらTBSの内規に接触するからTBSで番組化が不可能になるんだけどさ。
 あー、惜しいなぁ。せっかくTBSさんにやってもらうと思ってたのに、惜しいわ~!

 ま、ボケ倒すのもこれくらいにして、具体的な話をこれまたボカしながら書いていきます。あ、これも言うまでもないかもしれなけど、引用画像はすべて<イメージ>です。当時の写真なんか1枚も残ってないし、どころか1990年代のグアムの写真すらネットに落ちてなかったから。
 てなわけで、アタシがグアムに行ったのは1990年代半ばだから、かれこれ30年ちかく昔の話です。
 何しろこれが完全な初海外だったので、やっぱ、行く前は多少緊張した。っても一緒に行く相方もいるし、その相方は少なくともアタシよりは英語が喋れるんで、ま、何とかなるだろうと。
 というか<知識>ではなく<感覚>として「本当に日本語が通じない場所があるのか」ってのがイマイチ掴めなくて、不安かどうかもわからなかったってのが本当のところです。

 ただね、当日飛行機に乗って、無事グアムに到着したんだけど、あまりにも近いんでビックリした。今調べたら関空→グアムの所要時間は4時間足らずなので、「ぷらっとこだま」を使って東京←→新大阪を移動するのとほとんど変わらない。機内食を食って、疲れるまでも飽きるまでもなく、あっという間に着いたって感覚でした。
 これが、後年何度も往復することになるロンドンなら片道11~12時間。もちろんこっちは疲れも飽きもするんだけど、それはそれで「そりゃ海外なんだから大変な思いをするのは当たり前」って思えるし、着いた時のホッとした気持ちも感動もより大きくなるわけです。
 しかし4時間足らずでは感動もヘッタクレもない。何だか沖縄にでも来たくらいの感覚だったので、着いてすぐはどうにも「ふーん」ってな感じだったのをはっきりと憶えています。


 アタシがグアムに行ったのは9月です。ってグアムに何度も行かれている方ならおわかりだろうけど、9月のグアムは完全な雨季で、実際、たしか3泊4日だったと思うけど、ほとんど雨だった。
 とはいえ日本みたいに朝から晩まで降り続くってことはないんだけど、逆に言えば「今は止んでても、また次、いつ降り始めるかわからない」ので、マジで何にも出来ない。これも日本と違うところだけど、向こうの<降る>は日本の<降る>とはワケが違う。文字通りスコールなわけで、外出先で雨に祟られたらエラい目に合うわけです。
 てなわけで、アタシがグアムで行ったスポットで、はっきり記憶しているのはたった2つだけです。

・デューティーフリーショップエリア
・Kマート

 これだけ。マジでこれだけしかない。
 行く前はドッグレースとか射撃とか、当然ビーチも、ホテル内にあるプールなんかにも行く予定だったんだけど、結局全部行けずじまい。プールは行って5分でスコールが来たので早々に撤収したわけで、こんなの行ったうちに入らないでしょ。


 Kマートはホテルの前から送迎バスが出ていたので非常に行きやすく、正直「グアムの思い出」となるとKマートくらいしかないのです。
 そういや雨上がりのタイミングで、さすがに今から小一時間は降らないだろ、と、だったら歩いてKマートに行ってやろうと目論んだ。
 バスの所要時間から換算したら、だいたい30分もあれば行ける。さすがに30分なら徒歩でも平気だしスコールに祟られることもないわ、とね。
 しかしこれが大変なことになった。
 最初は送迎バスと同じルートを歩いて行こうと思ったんだけど、途中から歩道がなくなったというか自動車専用道路みたいになってルートの変更を余儀なくされたのです。
 Kマートは巨大なので見失うことはない。だから方向を間違うことはないんだけど、とにかく行くルートがわからないわけで、それでもえっちらおっちら、何とかKマートの近くまで来た。

 しかしそこからが問題で、店内までたどり着くには何か崖みたいなところを登らなきゃいけないのですよ。
 いや崖は大袈裟かもしれないけど、それなりに傾斜のある、舗装もされてない、完全に道なき道ですよ、を登るしかない。つか今から別のルートを探す気力もなかったし、リタイアしてタクシーでと思っても、そもそもタクシーなんか入れない場所にいるんだから。
 まァ、30年近く前ってことは当然アタシも30歳近く若かったわけで、体力的な問題はなかったけど、それでもこれは地獄でした。とにかく斜面が滑るのなんの。それでもわずかに生えた草や枝に掴まりながら斜面を登り切り、何とかKマートに着いたのですが、何だか楽園に来た気がしましたよ、ええ。
 ってたぶん、こんな莫迦なことをしてる日本人観光客は他にいないだろうな。
 


 この時を含めてKマートには都合4回は行った。3泊4日で4回は多い。他に行けるところがなかったからだけなんだけどさ。
 具体的に何を買ったかはほぼ忘れた。唯一憶えているのは、当時日本で話題沸騰、どこに行っても品切れだったナイキのエアマックス(これは行く前から狙ってた)とディッキーズのジーパンを買ったことくらいです。
 当時、ディッキーズのワークパンツとかチノパンみたいなのはわりとどこでも売ってたけどジーパンは見たことがなくて、思わず買った。今もリアル店舗での取り扱いはあんまりないけどネットでは買えるみたいですね。

 で?後の時間は何してたって?決まってるじゃないですか。ホテルでテレビを見てただけですよ。
 っても英語がからっきしなアタシはほとんど内容を理解出来ないんだけど、何となく、絵面が面白いのでずっとショッピングチャンネルのようなものを見ていました。
 これはイギリスに滞在していた時もそうだったんだけど、異国のショッピングチャンネルって日本人から見たらかなり面白いんですよ。いやもしかしたら一番お国柄が出るのがショッピングチャンネルかもしれない。
 大抵は日本人から見たら「何じゃこりゃ」みたいな商品なんだけど、例外的に「え!?こんなのあるんだ!これは欲しい」と思うものもあった。

 このグアムの時で言えば、説明が難しいんだけど、テフロン加工のフライパンのテフロンがシート状になってて、ロールになったヤツを切って使う、という。
 たぶん「もし焦げ付いてもシートを剥がして新しいシートに変えるだけ!これで貴方のフライパンも焦げ付き知らず!!」みたいな感じだったんだろうけど、このショッピングチャンネルを見て、同様の製品がKマートにないか探したけどなかった。
 ついでに約15年後にロンドンに滞在した時にも探しましたが、やっぱりない。つか今でも生産されてんのかね。


 どうですかこの「グアム感も南国感もゼロのグアム話」は。つか普通グアムと言えばは↑みたいなイメージなんだろうけど、何でグアムネタでKマートの話とショッピングチャンネルの話に終始するんだよ。
 だってしょうがないよ。どこにも行ってないし、書けないこともあるし、何より古すぎてあんまり憶えてないんだから。

まァね、実際は大きなイベントがあったからわざわざグアムくんだりまで行ったわけで、しかもこのイベント、相当面白かった。細かい<可笑しみ>も内包されていたんでいくらでも面白おかしく書けるんだけど、さすがにね。これは書けん。
どうしても、と思われるならリアルに会ったら喋りますよ。ってこのためだけにアタシに会いたいと思う人なんて誰がいるんだって話ですが。




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