何で野球ネタを毎週月曜日にしてるかというと「月曜日は移動日で試合がない」ことが前提なんですけど、金曜日の試合が今日に振り返られるんですよね。
だから、何となく変な感じはするんで、とりあえず試合が終わるまで更新を待ってたんだけど、引き分けでしたね。ってエラく長い試合で、さすがに今から今日の試合の感想は書けないので昨日の試合の感想を書いていきます。
まずはエントリタイトルですが、まんま、ではないけどタイトルに近い内容がまとめサイトのコメント欄にあって、あ、もう、まさしく!と思ったのでパクらさせていただいたというね。
もちろん「地獄を見たお調子者」とは昨日の試合で見事な完封勝利を果たした才木浩人のことなんだけど、才木はもともとポテンシャルはとんでもなくて、昨年西純矢が6勝しましたけど西純矢は高卒3年目、でも才木は高卒2年目にすでに6勝していたんですよね。
しかも西純矢はドラ1、才木はドラ3だからこれは本当にすごい。
しかし才木は、ここから地獄を見ることになります。
翌2019年に右肘に痛みをおぼえ、ついに翌2020年に、俗に言うトミー・リー・ジョーンズ手術を受けることになってしまった。
え?何か変だって?つかツッコんだら負けですよ。
ここから才木はリハビリに明け暮れることになるのですが、一時期はまったく痛みが引かず、もう二度と投げられないかもしれない、とまで絶望の気持ちにもなった、と言います。
そしてついに、昨年、つまり2022年に復活、復帰登板となったバンテリンドームの中日戦で勝利投手となり、ヒーローインタビューでの涙は阪神贔屓の方なら憶えておららると思います。
とまあ、これだけならただの根性野郎に思うかもしれないけど、アタシの中で才木と言えばお調子者、関西弁で言うところの<チョケ>です。ま、アタシも才木と同じ兵庫県神戸市出身なので、あの<感じ>は非常によくわかる。
そういやABCだったかな、の中継中にテロップで阪神の選手の豆知識を表示させてるんだけど、そこに「才木は高校時代、学際で漫才をやったことがある」ってあって。
こんなのまったくビックリしない。何というか「才木でしょ?だろうね」くらい<やりそう>だから。これが大山悠輔が漫才やったってならびっくりするけど。ってやってるか。たしか「ダイサン・ユースケ」だったっけ。
今日はボケが多いけど、ボケたい気分なんで勘弁してね。
とにかく普段の才木は、侍ジャパンの壮行試合で大谷翔平にホームランを打たれて、ロッカールームでクネクネしながら悔しがってる姿とかね、別にチョケてるわけでもボケてるわけでもないけど、妙に滑稽で、もう関西人のなせる業というか。
ただ、才木は根っからの<チョケ>でありながら地獄も見ている。これは強い。気が強いとは別の、本当の意味で肝っ玉が座ったというか、胆力、ですよね、があるというか。
昨日の試合は才木の胆力が勝った試合だった。
残念ながら単純なポテンシャルは、才木と佐々木朗希なら佐々木朗希の圧勝です。さすがにモノが違う。個人的にはフォークとスライダーの見分けがテレビ越しでさえまったく付かないってのは度肝を抜かされましたし、加えてギアを上げれば平気で160キロを超える球を投げる。こんなの打てるわけがありません。
そんな佐々木朗希に唯一才木が勝ってるのが<胆力>です。というか佐々木朗希唯一の弱点が「まだ地獄を見たことがない」ということになる。
たしかにリハビリは長かったけど、あれはどう考えても温室で育てるためで、正直「二度と投げられないかもしれない」レベルの絶望ではない。
と言っても佐々木朗希が「トミージョン手術を受けるような怪我しろ!」って話じゃないよ。そうじゃなくてさ、佐々木朗希はああ見えて実は<チョケ>で(関西人でない人に<チョケ>というのは何となくためらわれるけど)、もしあのポテンシャルに<胆力>を兼ね備えることが出来れば、マジでプロ野球史上最高の投手になれるかもしれない。
とにかく昨日の投げ合いは、これが本当の投手戦(つまり貧打戦ではない)と思わせてくれたし、「日本のプロ野球の将来は明るいぞ!」とも思わせてくれた。
才木浩人も佐々木朗希も、日本のプロ野球を引っ張る気概でやって欲しい。頑張れ!