2011年に「怖い人々」というエントリを書いたのですが、その2023年版をやろうと。ま、12年も開けてやるこっちゃないけどさ。
人々、と上段に振りかぶっていますが、この時挙げたのは、さかなクン、だけです。いやメインとして書いたのは渥美清なのですが、というかこれは渥美清の「<顔>の怖さ」を書くためのエントリだったし。
もうね、この時書いたことなんだけど、本当、渥美清の<顔>が苦手なんですよ。何であんな怖いんだろ、と思う。あれは人嫌いの末に、なんて知ったことを言うつもりはなく、じゃあ人嫌いな人がみんなあんな怖い顔なのか、というと違うしさ。
さすがにね、渥美清は殿堂入りですよ。あそこまで怖い顔の人はリアルでもひとりも出会ったことがないレベルだし、もちろん今の著名人の中にもいません。
だから当然、渥美清に比べたらだいぶ劣るけど、それでも2011年版で名前を出した、さかなクンには匹敵出来るな、と思える人が、いる。それも現在活躍している人で。
それがヒカキンなんですよ、ええ。
一般には、どちらかというと兄のセイキンのが「怖い顔」扱いされてるけど、アタシはフシギとセイキンは怖くない。こういうとオカルトじみるけど、目の奥に善人っぽさがあるというか。
一方ヒカキンは、というと、本当に怖い顔をしている。とくにメガネをとった時の顔はマジでヤバい。
いやね、だからといって、ヒカキンの顔が怖いから、という理由でヒカキンの動画が見れないとかはないんですよ。それはさすがに渥美清とは違う。
でもさ、小学生までターゲットにしてるからだろうけど、いくらなんでも変顔しすぎだろ、と思っていた。さすがにあれだけやったら変顔好きの小学生でも笑わなくなるぞ、と。
でも今となったらわかる。そうなんですよ。ヒカキンは一定時間置きに変顔を差し込まないと<怖い>という印象が前面に出てしまうんです。
思えば変顔を売りにする人ってみんな素顔が怖い人で、よく変顔をやってた加藤茶や志村けんも素顔が怖かった。
さすがにアタシは知らないけど、テレビに出始めた頃の渥美清はよく変顔をしていたそうで、これも理由はヒカキンと同じでしょう。
変顔で笑わせる、というと、幼稚、とか、安直、みたいに思われやすいんだけど、お茶の間に入っていくためには「怖い顔」というのはどうしてもマイナスになる。
<笑い>と安心感は切っても切り離せないものであり、まずは「ヤバい人ではありませんよ」というアピールのために変顔を用いるのではないか、と。
というかね、どちらかと言うと穏やか系の顔立ちの人って変顔をしてもさほど面白くないんです。
やっぱギャップですよね。怖い顔立ちの人が変顔をしたら変顔そのものがたいしておかしくなくても、妙に笑える。
そういや笑わないことで有名だった佐分利信は「笑うと歯茎を出して笑うのでイメージ台無し」なので余計メディアの前では笑わないようにしていたらしい。
でもさ、今の時代なら武器になったよなぁ。そういうギャップって親しまれるのに一番必要なところだから。
アタシもたいがい、もういいよってほど「顔が怖い」って言われ続けた人間だけど、今思えば馬鹿みたいに変顔をやりまくりゃ良かった。
さすがにこのトシで変顔はちょっとヤバいけど、若い頃なら恥ずかしさもないし、絶対武器になったのに。もったいねーなー!(オズワルド伊藤ふうに)