緊張のキャンプスタート
FirstUPDATE2023.1.30
@Scribble #Scribble2023 #プロ野球2023年 単ページ 佐藤輝明 春季キャンプ 岐路 #2020年代

いよいよ明後日からプロ野球も春季キャンプに突入するわけですが、今年ほどドキドキのキャンプはないと感じているわけで。

正直言って、春季キャンプなんて毎年毎年同じことの繰り返しで、とくに序盤はまだ選手も仕上がってないので見どころはあんまりないし、キャンプで良かったからといってシーズンに入っても良いとは限らない。
えと、何年前だったか、岩貞がメチャクチャ良い時があったんですよ。春季キャンプで。これは本当に期待出来る、と思ってたらシーズンに入ったらぜんぜん、ダメダメだった。
まァ、それが普通です。かれこれン十年プロ野球を見ててわかったのは、キャンプで一喜一憂することほど馬鹿馬鹿しいことはない、と。

しかし今年は違う。いや一喜一憂することはないけど、キャンプの初日で今年の、ではなく未来の阪神の運命が左右されると言っても過言ではない。
阪神の未来を託すとなったら、もうサトテルしかいないわけですよ。サトテルが去年の村上ほどではないにしろ文句なしに代表メンバーに選ばれるだけの選手になれるか、そして「いつメジャーに行くのか」が取り沙汰されるレベルの選手になれるのか、それは3年目の今年にかかってると言っていいと思う。
もし、サトテルが傑出した選手になれるとしたら、成績的にも内容的にも2023年シーズンでその片鱗が見えるはずだし、逆にもし今年も去年と変わらない内容だったり成績だったりしたら、たぶん「阪神の主軸」くらいまで伸びれば良い方、という見方をしていかなくてはいけなくなります。

そこまで極端なものか?と思われるかもしれませんが、これもン十年プロ野球を見てきたら、何となくわかる。それは単純に大卒3年目だからということではなく、成長曲線の話だから。
本人も認めるように、去年までのサトテルは甘いところがあった。あれだけの規格外の素質を持ちながら「素質だけで野球をやっていた」というか。
プロ野球って結局ね、素質がある奴が死ぬほど練習したら一流になれる世界なんですよ。もちろん素質が<そこそこ>なら死ぬほど練習しても成績は<そこそこ>で収まってしまうけど、サトテルの素質なら化け物じみた成績が残せるはずなんです。

糸井が言うように、別にサトテルはサボり魔ではないと思うけど、それこそ糸井のように「死ぬほど練習してる」感じはしない。
糸井だけじゃない。掛布も村上もイチローも、そして大谷も、死ぬほど練習してきた。それは彼らには「自覚と危機感があったから」です。
藤浪がマズかったのは、素質だけで「そこそこやれる」という変な自信を持ってしまったのは大きかったと思うし、サトテルも藤浪同様、このまま行ったら「そこそこ」もやれなくなってしまうと思うわけで。

だからキャンプ初日なんです。
キャンプ初日を見て「お、サトテル、自覚が出てきたな」となったら、もう大丈夫です。逆に「相変わらずチンタラやってるな」となったら、今年だけでなく未来像も期待出来なくなる。
別に岡田が監督になったからというわけではなく、新監督になってね、しかも秋季キャンプではその姿勢を新監督から痛烈に批判されて、これで変われなければ一生変われない。
つまりサトテルはプロ野球選手人生の大きな岐路に立たされたわけで、と同時に阪神タイガースというチームも岐路に立ったということになる。

それがキャンプ初日にわかる。って考えたら、そりゃあ、ただの贔屓でしかないアタシも緊張しますよ。今までのような安閑とした気持ちでは見ていられない。
というか、怖いですよ。マジでね。







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