サブスクと「独占」は相性悪すぎ
FirstUPDATE2023.1.19
@Scribble #Scribble2023 #サブスク/有料ネットコンテンツ 単ページ Netflix DAZN 独占配信 Jリーグ #スポーツ

どうもね、Netflixなどが自ら製作した、つまりオリジナルコンテンツを作っても、思ったよりも登録者増につながらない、だからオリジナルコンテンツを減らしていく、みたいなニュースを読んだんで。

ま、字数の関係でNetflixをやり玉に挙げたみたいになったけど、もちろん映像系サブスク、HuluだったりAmazonPrimeVideoだったりDisney+なんかもそうです。
これは予測出来ることだったんじゃないかと思うのですが、その前にもうひとつ、DAZNの話をしたい。
今年に入ってDAZNの大幅値上げが発表されましたが、さすがにね、あれはないわ。実際アタシも一昨年までは「基本休止状態にしておいて、本当に使いたい時だけ休止を休止する(←意味わかります?)」って感じにしてたんだけど、去年の値上げで、とうとう完全に解約しました。

DAZNはスポーツ限定とはいえ、コンテンツは非常に多い。しかしそのほとんどは、いわゆる「独占配信」なんですよね。
JリーグがDAZNと10年にもわたる長期の独占契約を結び、そのおかげで多額の資金を獲得、その資金で欧州リーグで活躍していたトップスターを獲得出来る流れ、みたいなのが一時期ありました。
しかしこれは、正直悪手だったとしか思えない。
今現在、Jリーグを見たければ、もうDAZNと契約するしかない。あくまで「インターネット配信」の独占契約なので地上波などでは放送出来るようだけど、たいして視聴率がとれないJリーグの試合が地上波で放送されることは稀です。
そうなったら、Jリーグの特定のクラブのサポーターは問答無用でDAZNに加入する、みたいになってしまった。

これが安価で抑えられているうちは良かった。しかしDAZNがここまで高くなってしまうとね。
今回のDAZNの大幅値上げにたいしてJリーグのサポーターから「Jリーグ限定の安価なプランを作って欲しい」と言ってるみたいだけど、そんなの実現するわけがないんですよ。
先ほどアタシは、DAZNは「スポーツ限定」の映像系サブスクと書いたけど、スポーツって<括り>は広すぎるんです。

DAZNに加入すればプロ野球(広島主催試合以外)も欧州のフットボールリーグもF1も見れますよ、とか言われても、Jサポーターが見たがるなんてせいぜい欧州フットボールリーグくらいで、あとは「見れたから何だ。そんなもん見れなくていいから料金を下げてくれ」と思うに決まってる。
つまりはね、「え!?他のスポーツも全部見れるの?おトクだなぁ」なんて思わないんですよ。

これはDAZNに限らずNetflixやHuluなんかも一緒で、例えば「あの○○主演のオリジナルドラマ、独占配信!」なんてことになっても、現時点でそのサブスクと契約してない人は絶対に契約しない、というか契約なんかしたくない。仮にコストとしては高くなっても、契約する以外の手段で視聴出来るなら絶対そっちを選ぶ。
サブスクって「アレもコレも見れてこの値段で見放題!」ってことなんだけど、言い方を変えれば「数少ない見たいもの以外に余計なサービスが付いてくる」とも言える。つまり、どうしても「無駄遣いしてる」という感覚がついて回るっていうかね。

もちろんサブスクはサブスクで価値があるんですよ。それはアタシだってわかってる。
でも「コレ、ここでしか見れない独占配信だから<余計なものが付いてくる>のを承知でサブスクを契約しよう」とは思わないってわかった方がいい。となると<独占>ということにどれほどの意味があるのか、正直わからないんですよ。
これはあちこちで指摘されてることだけど、独占配信ってなると他のメディアで極端に取り上げられづらく、どうしても宣伝が足りなくなりやすいし、間違ってもブームのようなものは起こせない。
Jリーグも一時期には潤ったかもしれないけど、視聴環境が限られすぎてて新規サポーターを増やすに増やせないみたいなジレンマに陥っているし。

というかね、サブスクなんてテレビジョンよりももっと土管屋に徹した方がいいんじゃないの?ここにつながってるのはウチだけです!ってよりも「どこにでもつながってます!」って方が絶対いいと思うんだけどさ。







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