YouTubeのヤバい兆候
FirstUPDATE2022.12.6
@Scribble #Scribble2022 #YouTube #水曜どうでしょう 単ページ 長尺化 ヒカキン カズチャンネル 某巨大掲示板 フェイバリット

どうにも、ユーチューバーの淘汰が始まってるというか、古参ユーチューバーでも極端に再生数を落としてる人もいるみたいで。

でもそれは、ある意味正しい新陳代謝なんですよ。
栄枯盛衰のないメディアなんて、ないわけでね、世代交代が正しく行われてこそメディアとして維持出来るんだから。
ただ、どうも、そういうこととは違うところで、ちょっとユーチューバーの動画に危険な兆候が見られるんです。
こないだもダシになってもらって、また今回もってのは気が引けるんだけど、こういうことを書くのであればどうしてもユーチューバーの第一人者であるヒカキンを例にしないわけにはいかない。
で、これが直近9回のヒカキンの動画です。


・不審キンTV ~新宿歌舞伎町編~ 34:42

・ポケモン甘くみて破産 25:11

・はじめしゃちょー、、、ウソだろ 34:12

・【帰国子女人狼】海外経験無しで英語ペラペラな人は誰?【ヒカキン × Kevin's English Roomコラボ】 1:14:21

・【飯テロ】TikTokで話題のおにぎりドッグ6種類作ってどれが美味いかランキング! 35:33

・【違法】東海オンエアてつやの家に不法侵入して結婚祝うドッキリしてみたw 53:16

・ヒカキンの身体、壊れる 1:25:29

・ホームレスの家に行ったらまさかの展開になった。。。 33:38

・【ドッキリ】元銀だこ店員かっつーの本気のたこ焼きにわさび大量注入ドッキリw【元プロ銀だかー】【ヒカキンTV】 47:22



再生数は割愛していますが、いやこのエントリの趣旨的に再生数はわりとどうでもいい。
見て欲しいのは動画再生時間です。
もっとも短い「ポケモン甘くみて破産」でさえ25分超、一番長いものになると「ヒカキンの身体、壊れる」の1時間半ちかくで、これは昔の添え物映画くらいの長さがあるってことになる。
つまりね、何が言いたいのかというと「ユーチューバー動画の長尺化は少し限度を超えつつあるんじゃないか」ということなんです。

アタシはね、ユーチューバーの動画が飛躍した理由に「短い時間でサクッと見れる」ってのが絶対にあったと思っている。映画(サブスクを含む)ではなく、テレビ(TVerなどを含む)でもなく、YouTube動画を選択する「決定的な理由」だった気がするんです。
それが、今回はヒカキンに例になってもらったけど、他のユーチューバーの動画も恐ろしく長尺化していってるわけで、これはYouTubeの長所である「気軽さ」から遠のいていってる気がするんですよ。

もちろん長尺化の理由はあります。
TikTokやYouTubeショートが台頭して「メチャクチャ短い動画」はひとつの文化になった。だからそれに対抗するためっつーか差別化をはかる意味で「ショートではない動画はなるべく長尺にする」という感じなのかもしれません。
さらに広告収入を考えれば「長ければ長いほど広告が入る=実入りが変わってくる」ってことも大きい。ゼロの状態から再生ボタンをクリックしてもらうより、最後まで飽きずに見てもらうって方がハードルが低いはすだから。
つまりね、猫も杓子も長尺化に走ることにたいして理解は出来るんですよ。それでも、やっぱり、長尺化は危険だと思うわけで。

アタシは以前「水曜どうでしょう」のアフリカの回の失敗の理由として「まるで生素材を見せられているかと思うほど編集がダラダラしてる」と書きました。
「どうでしょう」のディレクター陣のような手練れでさえ、長尺化したらダラダラした印象を受けるものになってしまうわけで、実際、アタシがユーチューバーの動画を見始めた2019年頃に比べたらどの動画も、あきらかにテンポがなくなっている。テンポがない=面白くないってことになりやすいわけで、だから「危険な兆候」と思った、というか。

いやこれがね、生配信とかだったら別にいいんですよ。あと、ま、せいぜい5回に1回くらいの割合で長尺の動画が挟まるってくらいなら問題ない。
しかし、全部が全部を長尺にするなんて無理に決まってる。もし長尺化前の密度で長尺化しようとするならユーチューバーの負担がハンパでなくなるし、よしんばそこがクリアされたとしても、やっぱり<気軽さ>から遠のいていってるってのは解消されないわけで。

さて、アタシは何度も「カズチャンネル」を推してきました。某巨大掲示板あたりでは「落ち目」扱いされることも多いし、ま、再生数だけで言えば数年前よりもあきらかに落ちてはいます。
それでも、どれほど自覚的かはわからないけど、少なくとも「カズチャンネル」は長尺化していないってのは直近の動画を見てもわかります。


・数年ぶりにUUUMの仲間たちに会いに行ってみた。 12:25

・フィッシャーズとリアルマイクラしてみた! 27:18

・極上ビールを楽しむ休日の秋キャンプ 13:31

・【最終日】まだ間に合う!Amazonブラックフライデーで購入できるモノ! 12:45

・【究極の節約】ふるさと納税の返礼品で最高のキャンプ飯を作る! 13:12

・Amazonブラックフライデー散財が大量に届いたので開封していくぞ! 10:49

・急げ!今年最大のAmazonブラックフライデー!! 14:02

・疲れた嫁を癒やしたくて旅に出ました。 22:35

・総額50万円でiPhone14全部買ったけどこれが正解でした。 10:37



こうして見ればわかるように、2回ほど20分を超える動画がありますが、他はすべて15分以内に収まっており、2回の動画だって20分以上ではあるけど30分は超えていない。
もしかしたら「カズチャンネル」は潮流に逆らっている、と言えるのかもしれない。再生数が落ちていってる理由の可能性もある。
それでも「15分以上の動画を連発しない」という編集方針はアタシは正しいと思う。んで、この方針は今後活きてくるんじゃないかと。

まァね、言ってもYouTubeなんて歴史の浅いメディアだからね。まだ絶対的な方法論が確立されていないし、たぶん今後も、もっともっと、変化を続けるとは思う。思うんだけど、その変化の方向性が長尺化ってのは、マジでどうなんだろ、という話で。







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