StableDiffusionはオモロイ
FirstUPDATE2022.9.24
@Scribble #Scribble2022 #電脳 #PC #クリエイティブ 単ページ イマジネーション アート 閉鎖病棟

まァね、いろんな意見があるのはわかるんだけど、それでもやっぱり、アタシはAIイラストってのは面白いと思うわけで。

アタシがStableDiffusionのデモで遊び始めたのは8月の終わりだから結構早い。話題になり始めるかどうかギリギリのタイミングだったはずです。
直感で「これは面白そう」も思ってね、いろいろ実験して遊んでたんだけど、何か気がついたらいつの間にか、話題になるのを通り越して、すでにAIイラストに嫌悪感を持つ人たちがずいぶん出てきたようです。

正直、嫌悪感を持つ、まではいかなくても「何がオモロイんかさっぱりわからん」ってな人がいるのはよくわかるんですよ。
何故ならStableDiffusionなどで作成された画像ってのは基本的には「気持ち悪いもの」だから。というか生理を逆撫でしているというか、ある意味「脳が処理しづらい」ものだと思う。
人間が描いたイラストは、作者がいくらキテレツに描こうが、それでも「人間が作ったもの」ってのが入っている。でもStableDiffusionはそうじゃないもん。AIだもん。

そういえばね、アタシの知り合いのアーティストで、ま、アーティストってくらいだからもともと絵は描くのですが、その人が極限レベルまで精神を病んだ時があって。
この時描いた、ま、この時ってのは、はっきり言えば閉鎖病棟に入院していた時なんだけど、その時描いた落書きがすごすぎたのです。何とも形容し難い絵で、もちろん整合性のようなものはまるでなく、なのに異様に惹きつける力を持った落書きだったんです。

その後、その人は回復して、んで、閉鎖病棟で描いた落書きのようなものを<意図的>に描こうと思ったらしいんだけど、もう、どうやっても無理だったと。
何というか「わざとらしい整合性のなさ」になるというか、メチャクチャはメチャクチャなんだけど例の落書きにあったエネルギーみたいなのが内包されない。
結局、その人はその方向性は諦めた。いやもし、そんなのを定期的に描きたければ、もうずっと閉鎖病棟にいるしかない、と。
ま、草間彌生は似たような感じだけどさ。

それでも、まだ、閉鎖病棟での落書きとStableDiffusionなら閉鎖病棟での落書きのが脳内で処理しやすい。
ってここまでStableDiffusionって当たり前のように書いてきたけど、見たことがない人にはさっぱりかもしれないな。
これは、いわゆるキーワードのようなものを入力することで、そのキーワードから連想されるようなイラスト(場合によっては写真に近い写実的なものも)を自動で生成してくれる。
実際どんなものが出来るか、ちょっと作例を載せておきます。あ、生成した画像の著作権はどうもキーワードを入力した者になるって話なのでその辺は大丈夫です。


まずはこれ。キーワードは「tokyo」だけです。
シンプルなキーワードだけど、思った以上に「東京っぽさ」が再現されており、イラストと言いながらほぼ写真なのも面白い。
しかしこの「日本語っぽいけど意味不明な看板」はインパクトがあるね。何だかタモリのネタを思い出す。


もうちょっと、AIが得意そうなジャンルにしてみようと思って「youtuber」にしたんだけど、うーん、これはどうもダメだ。
よく言われるようにStableDiffusionは顔の生成が苦手でどうしても崩れたような、はっきり言えば気持ち悪い感じになってしまいがちです。
この辺を改善したコードもあるみたいだけど、わかりやすくするためにこのままで。


キーワードは「8bit computer」だけど、はっきり言ってぜんぜんダメだった。ま、一応ビットマップっぽい感じにはなってるんだけど、全体的に意味不明すぎる。つかこの画像からキーワードを当てられる人はいないでしょう。


もう絶対、これは無理だろうな、と思うキーワードを、と思って余計なワードを入れずに「crazycats」だけにした。
案の定、だけど、何気に右の画像がちゃんと7匹になってるのは偶然か!?


これはクイズです。キーワードは何でしょう。
ヒントはとある漫画家の名前+「japan」って入れたんだけど、これこそ100パーわからんと思う。




答えは何と「fujio fujiko japan」。つまり藤子不二雄。
しかしちゃんと漫画っぽい感じにはなってるのに藤子不二雄タッチとは似ても似つかわん、楠桂っぽいっつーか「るろうに剣心」っぽいっつーか、高橋留美子っぽいっつーか、何でこんなことになるんだ。


最後。これはもう、どう転んでも無理と思える「japan Before war」、つまり「戦前の日本」にしたんだけど、意外にもそれっぽくなっててビックリしました。
ただやっぱり顔が崩れてるのがね。どうしても気持ち悪さが出ちゃう。

もちろんキーワードがシンプルすぎるってのはあるんだけど、それでもこの精度では現時点ではまた<遊び>の領域だね。正直プレゼン資料にすらならない感じというか。
でもこれは面白いよやっぱ。きっといつか、人間の脳でギリギリ理解出来る、でも人間が描くのは不可能、なんてのが描ける時代になるだろうからね。